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     ここは新潟でボードゲームを楽しむ人達のための集会所です。

2023/051234567891011121314151617181920212223242526272829302023/07

久々の更新ですが、皆様いかがボドゲライフをお過ごしでしょうか?毎年の個人的なベスト作品を御紹介するこのコーナー(?)しか更新しないような年が続いてますが、私自身はオープンなゲーム会への参加はめっきり減りながらも、プライベートで自分好みの作品を存分に楽しむスタイルが定着し、ボドゲライフの充実度は以前とさほどかわらずに相変わらず楽しい趣味の時間を過ごさせていただいております。オープンなゲーム会へもたまには参加させていただいているのですが、最近ではかなり多種多様なアナログゲームの文化が進行しており、楽しいことは楽しいのですが、必ずしも自分が遊びたいような作品が遊べないような空間になってきつつあるので、裾野の広がりに喜びを感じつつも、個人的にはどこかのタイミングで、かつてシミュレーションゲームやテーブルトークゲームが独自のジャンルとしてアナログゲーム全般と袂を分かったように、ボードゲーム=ドイツゲーム(ユーロゲーム)も、どこかでそのような方向性に向かうのが良いのかなと勝手に思ってます。

さて、そんな中、今年度のボードゲーム界は個人的には近年でもまれに見る当たり年でした。これほどまでに面白い作品を次から次へと遊べたのは久々です。毎年毎年もう新しいシステムのアイデアは枯渇してるでしょとか、セッション自体にもマンネリ感があるでしょとかいうネガティブな思考で入るのですが(笑)、それをことごとく裏切ってきてくれたのがボードゲームという趣味の奥深さでもあり、やめられない大きな魅力の一つだということをあらためて実感させていただきました。またプライベートの充実に並行してこの趣味を十分に満足するレベルで追及するには、近年の圧倒的な新作リリース量を踏まえると、かつてのような無作為に遊び倒すというスタイルはかなり難しくなってきてますし、クローズドゲーム会の質の向上とともに同じ趣味の仲間同士を引き付けておくには、やはりメンバーの好みに合わせた厳選したセレクションのもとに作品を遊ぶというある種の『選球眼』が重要になってきているように感じます。

ですので、以前に比べて残念ながらこのベスト作品はより多くの作品の中から選ばれたものではなくなってきているかもしれませんが、それでも私なりに限られたセッションの機会を消費するにふさわしい厳選作品の中から選んでいるという自負はありますので、もし未プレイの作品がございましたら、是非皆様のボドゲライフの一助となれば幸いです。byタカハシ

第1位:グレートウェスタントレイル

gwt.jpg本年度No.1は最後の最後まで悩みました。正直夏の時点でのこの作品の順位は2位でした。それでも最後の最後で1位に逆転したのは、やはりその面白さに圧倒されたことに他なりません。何度遊んでも面白い。この作品で2年連続で国債ゲーマーズ大賞を受賞することになったアレクサンダー・フィスターの才能が今後どこまで花開くのかはわかりませんが、間違いなく彼の代表作と言えばこの作品になってくるのでしょうね。『ワーカームーブメント』というシステムを活かしユーロゲームの面白さをこれでもかと詰め込んだその内容は、プレイするたびに新鮮な驚きと発見をプレイヤーにもたしてくれる傑作です。


第2位:サイズ

Scythe.jpg第2位は、前述のとおり最後の最後までGWTと首位を争ったこちらの作品です。圧倒的な世界観とグラフィックワーク。従来複雑なルールが支配しがちな中で、ギリギリまで簡素化して分かりやすく、また個人攻撃というファクターをも極力そぎ落としながらもマルチゲームとして成立させたそのデザイナーセンスに脱帽です。かつてのマルチゲームとはかなり異なったプレイ感があり、またそれらが独特の魅力を持っています。間違いなく近年最高のマルチゲームといえる作品でしょう。


第3位:ポンジスキーム

ポンジスキーム第3位は昨年ようやく国内で流通したこちらの作品ですね。クラウドファウンディングで制作が始まったこちらの作品ですが、出来上がった作品があまりにもモンスターでした(笑)。初期の生産数が少なく、正式流通まで丸1年くらいかかりましたが、その間にもこれは凄い!面白い!という話題が先行し、実際に一般流通してからも奇作、怪作、いろいろ呼ばれはしましたが、とにかくそのシステムがあまりにも秀逸すぎました。ポンジスキーム=借金をするために新しく借金をして利息を払うという最初から間違いなく破綻することが前提という世界観もお見事!そのダークな世界観と美しいシステムの融合。これは個人的には歴史に残る名作だと思います。


第4位:レイルロードレボリューション

レイルロードレボリューション第4位はワーカプレイスメントにワーカマネジメントをミックスさせたことで一風変わった構築型の作品に仕上がっているこちらの作品です。絵に描いたようなユーロゲームで非常に面白い内容なのですが、少しゲームバランスに欠く部分もあり、ある種の作戦が強すぎる傾向があるので初見のセッション以降、再戦に繋がりにくい面もあるのかもしれませんが、私個人的には何度も遊びましたし、また繰り返し遊ぶ度にどんどん面白くなっていきました。あえて強い作戦を放棄したり、また積極的に競合してみたりと作品自体に幅があったのがその理由でしょうね。


第5位:キャプテンソナー

キャプテンソナー第5位は今年度最高のパーティーゲームといえるこちらの作品です。分かりやすく言えば昔あった潜水艦ゲームをチーム戦でロールプレイするというものです。相手の潜水艦の位置を相手よりも先に把握して魚雷や機雷をぶつける。実際にアナログゲームでそれがやれるという驚きと、面白さが共存した見事な作品ですね。最初はお互いに相手の行動を確認しながら進めるターン制モードなのですが、圧倒的に面白いのは相手はお構いなしにどんどん進行するリアルタイム制モードですね。チームワークが整えばまるで魚のように潜水艦が動きますが、トラブルが続くともどかしいくらいにドン亀になります(爆)。


第6位:イニス

イニス第6位は本年度もっともアートワークが優れた作品ということでこちらの作品を選んでみました。またドラフト制陣取りマルチゲームというかなり個人攻撃色が強い作品でありながらも、その収束性の高さから良くバランスのとれた作品でもありました。問題はやはり回を重ねるたびに面白くなるタイプの作品なので、どうしても1回プレイすれば満足というタイプの方には不向きな作品なのかなと。逆に言えば友達同士で一定期間何度も遊びたいという方には物凄くオススメの作品です。


第7位:ジャンプドライブ

ジャンプドライブ第7位は個人的に大好きな名匠トム・レーマン氏の傑作カードゲーム『シティ』のRfTG(レースフォーザギャラクシー)版ともいえるこちらの作品です。すみませんかなり焼き増し感の強い作品なのですが、実際にオープンなゲーム会で遊んでかなり盛り上がって評判が良かったのも事実ですし、ルールが簡単で特にRfTGをプレイしたことがないという方でも楽しく遊べる点や、ジャンプドライブという名に恥じないくらい短時間でゲーム終了のタイミングが来るのが何よりも魅力ですね。若干の言語依存もありますが、まぁさほど気になるものでもないですし、何よりお手軽で楽しく遊べ、テーマが素晴らしいという重宝さが魅力です。だいたい1セッションで2回から3回は繰り返し遊びます。超速RfTG是非お試しください♪


第8位:エルドラド

エルドラド第8位は遂にクニツィア博士がデッキ構築に手を出してしまった(笑)ということで話題になったこちらの作品。テーマに密林探検というレースゲームと組み合わせたことである種の目新しさも獲得してます。この作品の良さはとにかくその間口の広さに合って、ゲーム初心者からベテランまで幅広く楽しく遊べるということと、ボード(タイルの組合せ)をカスタマイズできることで難易度や面白さをある程度調整でき、また2回目以降のセッションも楽しめる工夫がされているという2点に集約されるのかなと。必ずしも歴史に残る名作ではないですが、折に触れて遊びやすく、棚に並べておく価値の高い作品といえるでしょう。


第9位:ファーストクラス

FC (2)第9位はボードゲームの名作『ロシアンレイルロード』のカードゲーム版ともいえるこちらの作品です。実際のプレイ感も後半につれて点数がブーストする感覚とか、本家に近い面白さがあり、また途中のマネジメントにもプレイヤーの意思介入率が高く非常に楽しめましたが、あえて難点を言うならばこの作品自体の面白さや魅力、オリジナル感がどこで表現されているのかが良く分かりませんでした。一応すべてのモジュールをプレイしましたが、逆にこれほどまでに面白くしたならカードを使っている意味も希薄(オープンドラフトもワーカプレイスメントもほぼ同じシステム)ですし、別にカードゲームでなくて良いじゃん?というのが素直な感想です。


第10位:グリュックス

グリュックス最後は個人的に後世に残しておきたい作品ということで、こちらの作品を選んでみました。最近では珍しい純粋な陣取りパズルゲームで、袋からチップを1枚引いて、ボード上に置いていくというルール説明にはたぶん5分もかからない内容なのですが、セッションの最中にこの作品のシステムの奥深さや他プレイヤーとの絡みの深さ、面白さがどんどん見つかってくるというアブストラクト作品としてはかなり上質の仕上がりを見せた作品です。個人的に年間ドイツゲーム大賞は最終的に受賞した『キングドミノ』よりもノミネート作品であったこちらを支持したいくらい、ある意味今年を象徴する貴重な作品であったと思います。


☆番外編:勝手に2人用ゲ-ム大賞☆

アーカムホラーカードゲーム

アーカムホラーカードゲーム総合1位のGWT同様、2人用ゲームに関しても奇しくも今年の国際ゲーマーズ賞と同じ結果となってしまいましたが、今年の大賞はこちらの作品です。2人用ゲーム=対戦ゲームという位置付けでなく、こちらはなんと協力ゲームですが、LCG型デッキ構築ゲームとなっていて、拡張も含め複数のキャラクターを織り交ぜて何度も遊べるのが魅力です。またゲーム自体の難易度もそこそこあり、クリアと失敗のギリギリのラインを体験できるのも高く評価できる点でしょう(難易度は自由に変更できます)。完全日本語版を謳っていながらちょっとエラッタの数が多すぎますが、我慢するだけの価値ある作品です。


☆番外編その2:勝手にライトゲーム大賞☆

クイビット

クイビット本来このスペーズは勝手に国産ゲーム大賞だったのですが、該当作なしの年もあったり、またもう既に国産のアナログゲームを遊ぶ余裕がなくなってきているので、今年から勝手にライトゲーム大賞に名称を変更したいと思います。ルールはシンプルだけどスパイスが効いている。そんな作品を紹介します。栄えある第1回目の受賞作はこちらの作品です。単純な脱落系のレースゲームなのですが、本当に良くスパイスが効いてます。ゲームスタート時の駒の配置がかなり重要ですが、まぁその辺もあまり気にしないで楽しんだ方が良いかもです。慣れてきたら最初の1枚目のカードだけは全員裏向きランダムで選ぶというルールも面白いかもですね。


☆番外編その3:よくぞ日本語化してくれたで賞☆

オーディンの祝祭

fo (2)ローゼンベルグの最新作であり、またエッセンで1番人気でもあった作品が、即日日本語版で発売されるという状況にまず驚かされました。普通なら1年くらいかかるものですが、早い段階から入念な準備をなされていたのだと思います。国内のショップメーカーが主導したようですが、とにかく敬意を表したいですね。また同時にこの作品は個人的にはローゼンベルグ作品の中でも1・2を争うほど好みの作品となりました。彼のワーカプレイスメントはどこかパズルチックで、ボードゲームでしか表現できない個所が随所に現れますが、この作品がまさにそれで、パーツのボリュームも凄いですけど、中身も凄いという満足感のとても高い作品でした。
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