ここは新潟でボードゲームを楽しむ人達のための集会所です。

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 気が付けばエッセン。熟練のボードゲーマーなら一度は口にしたセリフですね。長いようで1年は早いものです。昨年のエッセンの期待作を調べたりしたのがつい昨日のことのようですが、またあっという間に新年度のエッセイ開幕直前となってしまいました。

 ということで、今年も恒例の個人的な年間ベスト10を挙げたいと思うのですが、実は今年に関しては年初からずっと「不作感」を感じながらの1年でした。新しい作品が出るには出るのですが、どれもこれも脳ミソをガツン!!と刺激するような作品ではなく、実際面白いとは思うんだけど正直(今迄に比べると)パンチ力に欠けるなぁ~というのがずっと続いていて、年末のベスト10は苦労するだろうなぁ~と予測してはいたのですが、その一方で結構粒は揃っていたというか、パンチ力に欠ける分安定感のある作品が多かったことも事実で、特に「ライトゲーム」と呼べるような比較的ルールも簡単でプレイ時間がかからない作品に秀作が多い年だったようにも感じます。

 ですので、まずは「ライトゲーム編」として、1時間以内で終わる作品で個人的に面白かったものを10個紹介したいと思います。「ヘビーゲーマー」が選ぶ「ライトゲーム」なんてのも意外に面白いかなと(笑)。

 ※なお、選考の基準として「パーティ系」の作品は選びませんでした。必然「カード」ゲームが多めにはなってますけど、きちんとゲームゲームしたものを選んだつもりです。

第1位:リサイクル

リサイクル第1位は「ゴミの収集」というテーマとシステムの噛み合い方が絶妙だった『リサイクル』ですね。簡単なルールで痺れる「競りゲーム」を演出し、運の要素もふんだんに盛り込んだ上質のチキンゲームは一般受けも抜群。ベテランを唸らせるゲームバランスもさることながら、特に普段アナログゲームを遊ばない面子に持ち出すにも最高の作品でした。またルール説明5分で大勢でワイワイ遊べる作品というのは実はとても貴重で、普段の例会などでもちょっとした合間を埋めるといった大活躍をしてくれた本年度のMVPカードゲームといえるでしょう。


第2位:ブロッカーズ

ブロッカーズ第2位は小品ながら人気を博した『アップタウン』のリメイク作品『ブロッカーズ』ですね。なによりルールがより洗練され、ボードに書かれたシンボルもわかりやすく(そして大きく)なりプレイアビリティも向上(意外にこういう部分は大事だと思います)しました。上質のパズル&アブストラクトはシンプルでいて実に奥の深い駆け引きが楽しめる傑作といえるでしょう。個人的には昨年年間ドイツゲーム大賞に輝いた『クァークル』よりも、ずっと年間ドイツゲーム賞に近い作品だと思ってます。プレイ人数によってもプレイ感がガラリと変わるので、5人まで遊べる懐の深さも魅力ですね♪


第3位:電力会社原始

電力会社原始3位は名作『電力会社』のライトブラッシュアップ作品ともいえる『電力会社原始』ですね。名作をあえてライトにまとめあげるというのは勇気のいる行為だと思いますが、天才フリーゼは少しも臆することなくそれにチャレンジ。結果非常に良い感じで仕上げたように感じました。本家は本家、分家は分家の面白さがきちんと存在していて、ライトユーザーにもいきなりプレイを勧められる優位点などは、高く評価したい作品ですね。またコンポーネント面としてマンモスや魚の木製駒がふんだんに入っているのは凄く良い感じ。最近味気ない駒が増えてきているので、こういう「基本」を押さえてくれている作品はそれだけで高評価したくなってしまいます。『電力会社』への入門としても使える作品なので、是非遊んでみてください。


第4位:ディヴィナーレ

ディヴィナーレ続いては霊媒師の戦いという興味深いテーマと、シンプルなビットゲームが、美しいアートワークに彩られながら実にニヤニヤした面白さを堪能できた『ディヴィナーレ』がランクイン。基本システムはほとんど『メンバーズオンリー』ですが、共通情報が存在するという他プレイヤーとの絡みや、一度ビットした駒が次々と動くところなどは今までにはない新鮮味を感じられた秀作です。個人的に若干ルールで不満があるので、現在はバリアントルール採用で楽しんでますが、基本のルールでも文句なしで面白いオススメ作品です。


第5位:小吃大胃王

小吃大胃王続いては『ウノ』の超進化系ともいえる『小吃大胃王』ですね。最初ルールを聞いたときは「う~んどうなんだろう?」と疑問符がよぎりましたが、実際遊んでみるとこれがなかなかに良くできてます。基本「ドロー○○」系の応酬がメインということで、動きも派手で盛り上がります。過去多くの『ウノ』亜種が世に出ましたが、この作品はオリジナリティがきちんとあって、その中でも最高クラスといえるでしょう。個人的には可愛い女の子の絵柄ではない方が良かったですけど、まぁその辺は御愛嬌ということで(笑)、実際ゲーマー以外の女の子とプレイしても十分盛り上がりました。勇気を持ってカードを大量に引いても生き延びてしまったり、逆に数枚しか引かないのにアウトになってしまったりするのが本当に笑えますね。


第6位:北極点

北極点続いてはそこのけそこのけペンギンが通る。カードを使用した「レースゲーム」としては異色の面白さを感じた『北極点』がランクイン。ベースキャンプから北極点を折り返し地点に行って帰ってのレースゲームなのですが、目の前の氷を割られたり、ルート変更を余儀なくされたりと、実際にプレイをしてからジワジワと面白さを堪能できる良質の作品です。またレースゲームでありながら、最下位争いまできちんと楽しめるのは「ライトゲーム」の大きな魅力といえるでしょう。


第7位:ベガス

ベガス第7位はなんとフリーク向けブランドの第1人者でもあった「アレアシリーズ」から過去最低難易度の作品としてリリースされた『ベガス』がランクイン。サイコロを振って対応する目のボードに置くだけというだけの至ってシンプルなルールながら、最後の1振りでドラマチックな展開が生まれるカジノの特徴をうまく表現したところは名デザイナーR・ドーンの面目躍如ともいえる作品といえるでしょう。またフルメンバーでプレイしない場合のダミーダイスの使い方も実に良くデザインされてます。どんなに頑張っても最後の数順で熱い展開が待ってますから(爆)、あまり考え込まずに白熱したダイスゲームを楽しみたい時などにはまさにうってつけの作品といえるでしょう。


第8位:ワードバスケットキッズ

ワードバスケットキッズ8位には、こちらもリメイク作品として『ワードバスケットキッズ』をチョイスしたいと思います。「キッズ」ということでカードの難易度がかなり下げられていて、今までこの作品が苦手だった人でも結構カードを出せるようになっており、とっつきにくさがだいぶ解消されている点にとても好感が持てました。いつでもどこでもちょっとした合間に遊べる作品として、今後も間違いなく活躍してくれるでしょう。ちなみに普段大人同士で遊ぶ際には「ワイルドあがりはなし」、また「1度あがる度に文字数制限が1増加」というルールを採用してます。

第9位:ザ・シティ

ザ・シティ第9位はリメイク名人T・レーマンの『ザ・シティ』ですね。『サンファン』の「建築家フェイズ」だけを延々とプレイするような作品で、拡大再生産としては異例のスピード感。まさに「ゼロヨン再生産」ともいうべきシステムは、一度置いて行かれたらそこでジ・エンドの超速作品です。それでいてルールは簡単でプレイ時間は実に短いので、ソロプレイ感が半端ない部分は好き嫌いも大きく分かれるでしょうけど、何度も遊びたくなる不思議な中毒性もあったりと、とにかく異色の作品で是非1度は手にしてもらいたい作品ですね。ちょっと山札が少ない気がするのと、言語依存(特にカード名)があるのがマイナスポイントかな。とにもかくにも流石レーマンです。


第10位:ブラックスワン

ブラックスワンラストはトランプに毛が生えたようなカード構成でありながら、実に人間の心理を刺激する作品に仕上げた『ブラックスワン』ですね。基本2対2のチーム戦専用の作品なのですが、「7枚目のカードを出したプレイヤーがカードを引き取る」というたったそれだけのルールが、マジで心理的駆け引き要素が半端なく、特に「ブラックスワン」の舞うタイミングのよみ方には(同じチーム同士の意思の疎通も含めて)痺れるものがあります。アートワークも独特で実に美しく、単純にトランプでは代用できない魅力がそこにあるといえるでしょう。もし4人揃ったシチュエーションがあれば是非オススメしたい作品です。ちなみに映画の『ブラックスワン』は全く関係ありません(爆)。


☆番外編:国産ゲ-ム大賞☆

該当作なし

 昨年は僭越ながら『藪の中』を選ばせていただいたのですが、こちらに関しては今年は残念ながら激しく琴線に触れるほどの作品には出会えませんでした。あえて選ぶとするならば文句なしでカナイさんとこの『ラブレター』なのでしょうけど、やはり「あえて」の部分が自分の中ではどうしても気になりました。もちろんあの値段(ワンコイン)であのスペックは、大変素晴らしいアイデアであって、またそれをまとめあげる構想力にも目を見張るものがあったと思うのですが、逆にいえばこの(試作品に近い)作品を「大賞」には選びたくないというか、うまく表現はできないのですが、昨年の『藪の中』に比べると「決定的な差」みたいなものが自分の中には存在してました。『ラブレター』に関してましては、なんと海外から製品化されるということですから(おめでとうございます♪)そちらも含めてあらためて別の機会に評価させていただけたらと思います。
 ちなみにそれでいうと、個人的に非常に惜しかったのは、篠原遊戯重工さんの「うそつきばかり」でしたね。「ばかり」と「計り」という洒落の効いたタイトルと、そのブラフゲームとしてのシステムが実にマッチしていて、個人的にはかなり好きなタイプの作品だったのですが、残念ながら昔ほぼ同じシステムのゲームを仲間同士で考案して遊んだことがありまして、オリジナリティが全く感じられなかった点が、個人的な大きなマイナス要素となってしまいました。ただし当然「うそつきばかり」の方がルール的にもコンポート面でもきちんとまとまっていますので、是非興味がある方にはオススメしたい作品です。byタカハシ
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