久々のゲーム会のUPです。
年末も押し迫った中、本年最後のゲーム会を飾るべく、いつものメンバーで自宅ゲーム会を開催しました。
グレートウェスタントレイル

まずは、まだ本格的に国内流通が始まってませんが、そのうち確実にされるであろう本年度エッセンスカウトランキング堂々の第1位作品『グレートウェスタントレイル(邦題未定)』です。
デザイナーは『ブルームサービス』、『スカイアイランド』でドイツゲーム賞を連覇し、昨年『モンバサ』で国債ゲーマーズ賞にも輝き今一番波に乗っているアレクサンダー・フィスターです。
『モンバサ』は当ブログの年間ランキングでも2位。実質『ボードゲーム』としては1位に等しい作品でしたから事前の期待値は非常に高く、満を持しての初プレイです。
メカニズムはいわゆる『ダイスを使用しないすごろく』。自分の駒を前進させ、止まった場所でアクションを実行するという『ワーカープレイスメント』ならぬ『ワーカームーブメント』です。
スタートのテキサスからゴールのカンザスシティまで、ゲームの最中各プレイヤーは何度も繰り返しこの行程を辿ることになります。最初は全体の升目は少ないですが、徐々に様々な建物や災害タイル等が道沿いに置かれ始めるので混迷を極めます。
『モンバサ』同様細かく様々な状況が絡み合うので、プレイ難度はかなり高いですが、とにかく手番で駒は前進するのでプレイ感はダルさを全く感じません。
それどころかこれぞユーロゲーム!と言わんばかりの戦略性の高さ、絶妙のマネージメントの苦しさや、カードの引き運、めくり運が絡み合う、まさにスカウトアクションの結果に違わぬ素晴らしい作品であることを確信させられました。
実際のセッションでは独り鉄道をばく進させ有利な展開に持ち込んでいたS氏が終盤で勝利を確信。しかし鉄道を全く進ませないという初回から尖ったプレイを実践していた(笑)に、最後1点差まで迫られていて驚いていました。私自身も慣れない初プレイで序盤にミスが連発していたので、うまくプレイしていればもしかしたら最後逆転できたかもと悔しいセッションでした。
とはいえ、次はこうしてみよう、ああしてみよう、こんなプレイはどうかな?とセッションが終わってからもワクワクさせられるのは良質の作品の証だと思います。間違いなく本年度の代表作の1つになるでしょうね。
コンプレット

続いては、少し『グレートウェスタントレイル』が長引いたので、息抜きに軽い引き運ゲーム『コンプレット』をプレイしました。
1から100までの数字のタイルがあり、自分の前のタイルを全て左から右に上り順に並べたプレイヤーの勝ちという引き運全開の単純なルールながら、連続する数字にうまくはまると手番を連続でプレイできるので、意外に楽しい不思議な作品です。
実際にも、初プレイという面々に、どうなのこれ?面白いと思う?と伺うと、「いや、普通に面白いと思うよ」とのこと。確かに何とも言えないほのぼのとした楽しさがあります。また最後は結構な確率で接戦になるのもその面白さの理由かもしれませんね。
あと残り1枚。このままいけば次の手番で勝利確実の私でしたが、何と最後にS氏がN氏に絶妙のトスをあげ(てしまい)、N氏は残り2枚でしたが、連続プレイで最後の引きに勝負を賭けます。そして見事最後のタイルをヒットさせ大逆転で勝利!素晴らしい逆転劇でした。
セッション後、個人的にルール上認められている『駒の移動』がスッキリしないというか、連続プレイを誘発するし、特に終盤は強い動きすぎるときがあるように感じて疑問が残るといったら、S氏にそれなら『駒の移動』は『連続プレイの時だけ可能』にすれば良いのでは?という提案をいただきました。
なるほど、それなら頻発して『駒の移動』が行われなくなるので、ゲーム性はより増すように感じます。あとはどうしても『詰み状態(間に入るタイルが0枚)』のときは『駒の移動』が可能を加えても良いかもですね。次はそのルールで遊んでみたいとおみます。
ポンジスキーム

続いてはようやくTMG社からリメイク品が出た『ポンジスキーム』です。キックスターターで絶大な人気を博し、昨年のゲームマーケットでわずかに国内流通しましたが、その面白さに反比例して長らく一般販売がされなかったこちらの作品。ようやく日の目(?)を見そうです。
凄いですよこの作品は。とにかくシステムとテーマがえげつない。プレイヤーは『近い将来破たんすることが決まった経済』の中で、破産寸前のギリギリの中で会社を大きくし、また資金運用をやりくりするというもので、簡単にいえばスタートの段階でプレイヤー全員が「棺桶に片足突込み状態」なわけです。
ほぼ毎回プレイヤーは場からカードを1枚とり、投資者たちから一定の資金を調達するのですが、その資金は一定の時期が経過したら一定の利息を付けてその投資者に返さなければなりません。それも繰り返し繰り返し。仕組みだけ見れば明らかに詐欺の手口で、利息を払うために新たに投資者を募っているわけですから、このシステムは早晩崩壊します。
いずれかのプレイヤーが崩壊したらゲームエンド。崩壊しなかったプレイヤーの中で一番会社を大きくし、また贅沢品等を購入して得点を稼いだプレイヤーの勝利です。
もう何もかもがブラック。プレイヤー間のインサイダー取引も常時横行するので、闇の中で色んな画策が行われます。この斬新かつまったくの暗闇状態のプレイ感は実に独特であり魅力的です。俺は間違いなく破綻する。でもその前に他の奴らに破綻してもらわないと!
このダークな雰囲気は是非一度味わうべき価値のある素晴らしい作品ですね。
今回はN氏が巨額の返済期限が迫り脱落候補筆頭に名乗り出ますが、S氏もかなり厳しそう。熊カードが3枚以上登場して株価大暴落が発生したことで死期もはやまり、おそらく次の次のラウンドで二人同時に破綻すると思われた中、私自身は今もしこのタイミングで連続で株価大暴落さえ発生しなければ破綻は逃れられる計算が立ってました。
しかも次のスタートプレイヤーは私。次のスタートプレイヤーはラウンド最後に1枚カードを取り除けるという権利があるので、株価大暴落発生条件の熊カードが場に3枚残るには、熊カードが4枚出なければOKという物凄い有利な状況でしたが、なんと熊が4匹出てしまいました。
まさに熊to熊で真っ先に破綻したのは私。もう首くくる寸前だったN氏がまさかの大勝利。まじかぁ!と驚くS氏。
セッション後にはインサイダー取引の経過を話したりして盛り上がりました。S氏はいたくこの作品を気に入って購入を決意。いやお気持ちは十分わかります。この作品、もしかしたら歴史に残る名作(怪作)かもしれませんね。
オーディンの祝祭

続いてはローゼンベルグの新作。エッセンスカウトランキングでは『グレートウェスタントレイル』と並んで堂々の第1位!エッセン発表と同時に日本語版も発売されるという国内パブリッシャーの努力もあってドでかい箱にもめげずにプレイを期待していた作品。
相も変わらずメインシステムは『ワーカープレイスメント』ですが、自分のボードをタイルで埋めていくという要素があって、それによって収入やボーナスが増えていくというメカニズムが地味に面白いです。
最初はなかなか馴染めなかった「バイキング」というテーマも、メカニズムにマッチしていて雰囲気があり、またワーカプレイスメントながらそれぞれのアクションに一定のパワーがあるため他のプレイヤーに先取りされてもさほど手詰まりになる印象がありません。
本来ならこんなジレンマのないゲームは多人数ソロゲームだといって酷評するのが私の常ですが、今回は序盤なかなか自分のボードを発展させることができず、なんかゲーム自体に負けてるみたいで悔しかったのが幸いして、マネジメント自体非常に楽しめました。
終盤になるとようやくあれやこれややりたいことが可能になり、楽しさが加速度的に増えてきました。序盤あれほど欲しかったタイルも最後は取りすぎて余してしまったのでプレイミスでした。それでも何とか1点差でS氏に勝利。『グレートウェスタントレイル』の借りを返すことができて嬉しかったです。
コードネームピクチャーズ

締めはN氏持込みの『コードネームピクチャーズ』でした。
フヴァチルのワードゲームの大傑作『コードネーム』の『絵』バージョンですが、基本システムはほぼ同じ。気にはなっていた作品でしたのでこの日最後にプレイできて良かったです。
実際のプレイしてみた感想ですが、この作品に登場する『絵』は単純なものではなく、どこか変な描かれ方がしてあって一見では何が書かれているのか判別できなかったり、良く観察しないと見落とすような部分もあったりとして、元々の『単語(ワード)』に比べて少し煩雑さを感じました。
またこれは善し悪しだとは思いますが、『単語』に比べて『絵』はその人それぞれの感性が非常に強く出るので、意思の疎通がなかなか難しいというか、『コードネーム』のときには可能だった、「ギリギリのヒントで多数枚のタイルを指定させる」という手法がかなり困難な印象を受けました。
個人的には上記の理由から作品としての切れ味が少し鈍ったような印象を受けると同時に、より混迷した展開が好みであるならばこちらの作品の方が良いかもとも感じました。
ということで、この日遊んだ作品はどれもこれも面白かったです。結局昼過ぎから夜中近くまでかかりましたが、本年度最後のゲーム会としては最高の1日でした。byタカハシ
年末も押し迫った中、本年最後のゲーム会を飾るべく、いつものメンバーで自宅ゲーム会を開催しました。
グレートウェスタントレイル

まずは、まだ本格的に国内流通が始まってませんが、そのうち確実にされるであろう本年度エッセンスカウトランキング堂々の第1位作品『グレートウェスタントレイル(邦題未定)』です。
デザイナーは『ブルームサービス』、『スカイアイランド』でドイツゲーム賞を連覇し、昨年『モンバサ』で国債ゲーマーズ賞にも輝き今一番波に乗っているアレクサンダー・フィスターです。
『モンバサ』は当ブログの年間ランキングでも2位。実質『ボードゲーム』としては1位に等しい作品でしたから事前の期待値は非常に高く、満を持しての初プレイです。
メカニズムはいわゆる『ダイスを使用しないすごろく』。自分の駒を前進させ、止まった場所でアクションを実行するという『ワーカープレイスメント』ならぬ『ワーカームーブメント』です。
スタートのテキサスからゴールのカンザスシティまで、ゲームの最中各プレイヤーは何度も繰り返しこの行程を辿ることになります。最初は全体の升目は少ないですが、徐々に様々な建物や災害タイル等が道沿いに置かれ始めるので混迷を極めます。
『モンバサ』同様細かく様々な状況が絡み合うので、プレイ難度はかなり高いですが、とにかく手番で駒は前進するのでプレイ感はダルさを全く感じません。
それどころかこれぞユーロゲーム!と言わんばかりの戦略性の高さ、絶妙のマネージメントの苦しさや、カードの引き運、めくり運が絡み合う、まさにスカウトアクションの結果に違わぬ素晴らしい作品であることを確信させられました。
実際のセッションでは独り鉄道をばく進させ有利な展開に持ち込んでいたS氏が終盤で勝利を確信。しかし鉄道を全く進ませないという初回から尖ったプレイを実践していた(笑)に、最後1点差まで迫られていて驚いていました。私自身も慣れない初プレイで序盤にミスが連発していたので、うまくプレイしていればもしかしたら最後逆転できたかもと悔しいセッションでした。
とはいえ、次はこうしてみよう、ああしてみよう、こんなプレイはどうかな?とセッションが終わってからもワクワクさせられるのは良質の作品の証だと思います。間違いなく本年度の代表作の1つになるでしょうね。
コンプレット

続いては、少し『グレートウェスタントレイル』が長引いたので、息抜きに軽い引き運ゲーム『コンプレット』をプレイしました。
1から100までの数字のタイルがあり、自分の前のタイルを全て左から右に上り順に並べたプレイヤーの勝ちという引き運全開の単純なルールながら、連続する数字にうまくはまると手番を連続でプレイできるので、意外に楽しい不思議な作品です。
実際にも、初プレイという面々に、どうなのこれ?面白いと思う?と伺うと、「いや、普通に面白いと思うよ」とのこと。確かに何とも言えないほのぼのとした楽しさがあります。また最後は結構な確率で接戦になるのもその面白さの理由かもしれませんね。
あと残り1枚。このままいけば次の手番で勝利確実の私でしたが、何と最後にS氏がN氏に絶妙のトスをあげ(てしまい)、N氏は残り2枚でしたが、連続プレイで最後の引きに勝負を賭けます。そして見事最後のタイルをヒットさせ大逆転で勝利!素晴らしい逆転劇でした。
セッション後、個人的にルール上認められている『駒の移動』がスッキリしないというか、連続プレイを誘発するし、特に終盤は強い動きすぎるときがあるように感じて疑問が残るといったら、S氏にそれなら『駒の移動』は『連続プレイの時だけ可能』にすれば良いのでは?という提案をいただきました。
なるほど、それなら頻発して『駒の移動』が行われなくなるので、ゲーム性はより増すように感じます。あとはどうしても『詰み状態(間に入るタイルが0枚)』のときは『駒の移動』が可能を加えても良いかもですね。次はそのルールで遊んでみたいとおみます。
ポンジスキーム

続いてはようやくTMG社からリメイク品が出た『ポンジスキーム』です。キックスターターで絶大な人気を博し、昨年のゲームマーケットでわずかに国内流通しましたが、その面白さに反比例して長らく一般販売がされなかったこちらの作品。ようやく日の目(?)を見そうです。
凄いですよこの作品は。とにかくシステムとテーマがえげつない。プレイヤーは『近い将来破たんすることが決まった経済』の中で、破産寸前のギリギリの中で会社を大きくし、また資金運用をやりくりするというもので、簡単にいえばスタートの段階でプレイヤー全員が「棺桶に片足突込み状態」なわけです。
ほぼ毎回プレイヤーは場からカードを1枚とり、投資者たちから一定の資金を調達するのですが、その資金は一定の時期が経過したら一定の利息を付けてその投資者に返さなければなりません。それも繰り返し繰り返し。仕組みだけ見れば明らかに詐欺の手口で、利息を払うために新たに投資者を募っているわけですから、このシステムは早晩崩壊します。
いずれかのプレイヤーが崩壊したらゲームエンド。崩壊しなかったプレイヤーの中で一番会社を大きくし、また贅沢品等を購入して得点を稼いだプレイヤーの勝利です。
もう何もかもがブラック。プレイヤー間のインサイダー取引も常時横行するので、闇の中で色んな画策が行われます。この斬新かつまったくの暗闇状態のプレイ感は実に独特であり魅力的です。俺は間違いなく破綻する。でもその前に他の奴らに破綻してもらわないと!
このダークな雰囲気は是非一度味わうべき価値のある素晴らしい作品ですね。
今回はN氏が巨額の返済期限が迫り脱落候補筆頭に名乗り出ますが、S氏もかなり厳しそう。熊カードが3枚以上登場して株価大暴落が発生したことで死期もはやまり、おそらく次の次のラウンドで二人同時に破綻すると思われた中、私自身は今もしこのタイミングで連続で株価大暴落さえ発生しなければ破綻は逃れられる計算が立ってました。
しかも次のスタートプレイヤーは私。次のスタートプレイヤーはラウンド最後に1枚カードを取り除けるという権利があるので、株価大暴落発生条件の熊カードが場に3枚残るには、熊カードが4枚出なければOKという物凄い有利な状況でしたが、なんと熊が4匹出てしまいました。
まさに熊to熊で真っ先に破綻したのは私。もう首くくる寸前だったN氏がまさかの大勝利。まじかぁ!と驚くS氏。
セッション後にはインサイダー取引の経過を話したりして盛り上がりました。S氏はいたくこの作品を気に入って購入を決意。いやお気持ちは十分わかります。この作品、もしかしたら歴史に残る名作(怪作)かもしれませんね。
オーディンの祝祭

続いてはローゼンベルグの新作。エッセンスカウトランキングでは『グレートウェスタントレイル』と並んで堂々の第1位!エッセン発表と同時に日本語版も発売されるという国内パブリッシャーの努力もあってドでかい箱にもめげずにプレイを期待していた作品。
相も変わらずメインシステムは『ワーカープレイスメント』ですが、自分のボードをタイルで埋めていくという要素があって、それによって収入やボーナスが増えていくというメカニズムが地味に面白いです。
最初はなかなか馴染めなかった「バイキング」というテーマも、メカニズムにマッチしていて雰囲気があり、またワーカプレイスメントながらそれぞれのアクションに一定のパワーがあるため他のプレイヤーに先取りされてもさほど手詰まりになる印象がありません。
本来ならこんなジレンマのないゲームは多人数ソロゲームだといって酷評するのが私の常ですが、今回は序盤なかなか自分のボードを発展させることができず、なんかゲーム自体に負けてるみたいで悔しかったのが幸いして、マネジメント自体非常に楽しめました。
終盤になるとようやくあれやこれややりたいことが可能になり、楽しさが加速度的に増えてきました。序盤あれほど欲しかったタイルも最後は取りすぎて余してしまったのでプレイミスでした。それでも何とか1点差でS氏に勝利。『グレートウェスタントレイル』の借りを返すことができて嬉しかったです。
コードネームピクチャーズ

締めはN氏持込みの『コードネームピクチャーズ』でした。
フヴァチルのワードゲームの大傑作『コードネーム』の『絵』バージョンですが、基本システムはほぼ同じ。気にはなっていた作品でしたのでこの日最後にプレイできて良かったです。
実際のプレイしてみた感想ですが、この作品に登場する『絵』は単純なものではなく、どこか変な描かれ方がしてあって一見では何が書かれているのか判別できなかったり、良く観察しないと見落とすような部分もあったりとして、元々の『単語(ワード)』に比べて少し煩雑さを感じました。
またこれは善し悪しだとは思いますが、『単語』に比べて『絵』はその人それぞれの感性が非常に強く出るので、意思の疎通がなかなか難しいというか、『コードネーム』のときには可能だった、「ギリギリのヒントで多数枚のタイルを指定させる」という手法がかなり困難な印象を受けました。
個人的には上記の理由から作品としての切れ味が少し鈍ったような印象を受けると同時に、より混迷した展開が好みであるならばこちらの作品の方が良いかもとも感じました。
ということで、この日遊んだ作品はどれもこれも面白かったです。結局昼過ぎから夜中近くまでかかりましたが、本年度最後のゲーム会としては最高の1日でした。byタカハシ