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     ここは新潟でボードゲームを楽しむ人達のための集会所です。

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現時点でのゲーム会の予定は下記のとおりです。もし希望があればこれら以外にも特例会などを行うことも検討しております。

NBGCの月例会はお休みです。

※次回の開催は4月下旬の予定です。

3月11日(日):OASE新潟3月例会

場所:万代市民会館(13:00~)
参加費:300円(初回、小中学生は無料)
詳細:こちら

是非皆様の御参加をお待ちしております。
 先週末は新潟県央ボ-ドゲ-ム会さんの月例会へお邪魔させていただきました。天候が少し心配だったのですが、幸運にも大きく崩れないようでしたので、途中で常連のAさんを拾いつつ約1時間くらいのドライブ。通常ですと会場までは車で40分から50分くらいで到着する距離でしたが、やはり雪のせいもあってこの日は1時間くらいかかってしまいました。それでもまぁ大きな渋滞等にもハマることなくラッキ-だったと思います。

 会場に到着すると、既に主催者のお二方がいらっしゃって、まさにちょうどゲ-ムを始めようとなさってましたので、良いタイミングで4人でセッションすることに。やはりこの日は天候のせいか、いつもなら3卓立つくらいのこちらの月例会なのですが、参加予定者は今のところこの4人ということでした^^;

 まぁ4人いれば十分でしょう。早速ゲ-ムスタ-トです。

PAX

1.pax

 まずは、軽く肩慣らしでカ-ドゲ-ムから私が持ち込んだ『PAX』をプレイすることに。ル-ルは一度慣れてしまえば至って単純なこちらの作品。プレイヤ-は反乱軍となってロ-マ軍と戦います。

 メインとなるシステムは、昨年人気を博した『ビブリオス』同様、山札から3枚カ-ドを引いて、プレイヤ-が望む順で、「手札に加える」か「場に出す」か「山札の一番下に戻す」かを選択(必須)。その後場のカ-ドを購入(任意)して、さらには手札からカ-ドをプレイ(任意)。出したカ-ドの枚数によってコストが発生し、また出したカ-ドがその種類の何枚目かのカ-ドかによって一定の収入が得られます。

 全員が1手番ずつ行動したら、場のカ-ドのうち一番コストの合計の高い列がロ-マ軍に加わります。こうして最終的にロ-マ軍が揃えたカ-ドと、プレイヤ-全員の(個々に揃えた)カ-ドを比べ、ロ-マ軍が4勝以上したらプレイヤ-全員の負け、3勝以下ならプレイヤ-同士で点数勝負となりますが、ここで面白いのが仮にロ-マ軍が勝利した場合は、陰謀(赤)のカ-ドを最も多く提示していたプレイヤ-が、ロ-マに寝返ったということで単独勝利することができる点です。

 ですから通常の手番ですと、コストの安いカ-ドを場に出してすぐさまそれを購入するというプレイが常套なのですが、裏切りを狙うプレイヤ-は逆にロ-マ軍を強くするような高コストのカ-ドを場に並べてプレッシャ-をかけるようになります。この辺の駆け引きというかメカニズムの面白さがなかなか良いですね。

 実際には初手が真っ赤(陰謀カ-ドばかり)だった私が常に陰謀でリ-ドするも、私自身が裏切らないように勝利を目指したせいで他のプレイヤ-ものびのびプレイしてしまいダントツの最下位(もちろんロ-マは敗北)。それでもセッションの最中で「なるほどなぁ~」と唸らせられるポイントが結構あったので、とても楽しい作品だと思いました。そんなに重くないですし、これはなかなか良いですね。

カブ-ン

2.カブーン

 続いても私の持込みから、リクエストが入ったので久々に『カブ-ン』をプレイすることに。時限爆弾が仕掛けられたビルへ爆弾処理班が突入!正しいコ-ドをカットして爆発を防げ!というまさに王道のテ-マをカ-ドゲ-ムで表現したこちらの作品。

 非常に面白いのが、爆破解除が無理だと判断した場合は一目散に逃げて、今度は外部から解除の邪魔をすることができるという点です(笑)。早い段階で爆弾を解除できれば高得点を狙えますが、上手く外に逃げて爆破(あるいは解除失敗)を促すことができればそこそこの点数が貰えます。

 ということで、かなり腹黒い戦いが楽しめるこちらの作品。問題は得点バランスにちょっと難ありでして、基本ル-ルのままですと下手したら延々ゲ-ムが続く怠い展開になるんですよね。個人的には裏切った側の得点をもっと増やして、ゲ-ム終了を速めた方がより面白い作品になると思います。

 実際にはSさんが一人で3連続得点の圧勝!かなり上手なプレイリングで上手いことやりましたねって感じでした。かなり一方的な展開でしたが、前述のとおり少しダレかけたところでのゲ-ム終了だったので逆に良かったと思います。

オススメバリアント
1.サイコロを用意して、毎回その数をルネボ-ナスに足す(基本は3点)。
2.3~7くらいの数字が書かれたカ-ドを用意して、毎回1枚引いて出た数をルネボ-ナスとする。
※ルネボ-ナス=爆破が発生した場合に、ルネカ-ドを所有していたプレイヤ-が得る点数。

ブロックス

3.ブロックス

 昼食休憩をはさんで、午後は久々に『ブロックス』からスタ-ト。ずいぶんとプレイ間隔があいていたので、久々に面白さを再確認できることにワクワクしましたが、やはり間違いない面白さでした^^

 実際のセッションは、「私は平和主義です」と口だけのプレイヤ-が続出(爆)。中央で潰し合った後は本当にエゲツない置き方の応酬が続き(笑)、最後はみなさんかなりのタイルを余してしまいましたね^^;

 ほとんどのプレイヤ-がもう置き場所がなくなる中、運良くT字型のタイルをすっぽし嵌めることができた私が序盤での不利から盛り返して勝利♪自分がタイルを置くことよりも、他のプレイヤ-にタイルを置かせない作戦を徹底した(ってかそれしか道がなかった><)のが功を奏しましたね。

惨劇RoopeR

4.惨劇

 続いてはリクエストにより『惨劇RoopeR』をプレイすることに。話によるとかなり人気の推理ゲ-ムですとのことでしたから、のっけから期待値は跳ね上がります(→一応推理ゲ-ムは好物なもので^^;)。リクエストされた方が熱心にプレイをすすめてくる感じからも相当な人気のほどを伺わせます。

 さて、インストの段階でいきなり「このゲ-ムはいわゆるル-プものです」と説明されるのですが、「ル-プもの」っていう単語は一般的なんでしょうか?まぁ説明を聞けば十分理解はできますが、個人的にあまり馴染みは無いので、とりあえずその独特の世界観みたいなものは薄ぼんやりと飲み込むことに^^;

 プレイヤ-側はある「敗北条件」を満たさないまま、既定の日数を経過させることを目指します。途中で「敗北条件」が満たされてしまうと、惨劇が発生したということでまた初日に戻ります。その過程で色んな事件が発生したり、また登場するキャラクタ-に変化が生じたりして、そのこと自体がそれぞれの事件や犯人の正体は一体誰なのかを推理していく材料となります。そしてそれぞれの事件や犯人、キャラクタ-の役割が判明することで最終的な「敗北条件」が明らかにされていくという物凄く凝った多重構造の仕組みになってます。

 なるほど、システム自体はかなり練られていて、良くできている(考えられてる)と思います。組み合わせ次第では無限にシナリオが組めそうですし、推理ゲ-ムとしての完成度もなかなかのものといえるでしょう。ところが、この作品に関しては大きな問題点がありまして、とにかく個々のキャラクタ-の能力&役割や、事件の中身をいちいち確認するのが死ぬほどメンドイということです。

 えっと、その状況が発生したということは・・・ちょっと待って・・・えぇ~とこの事件ということで良いのかな?とか、あ~ということは、そのキャラクタ-の役割は・・・これかこれでいいのかな?とか、いちいちリファレンスを確認する必要に迫られるのは、物凄くテンポが悪くて、最後の方は申し訳ないですけど面白さよりもメンドクササの方が大幅に上回ってしまいました。

 また今回はプレイヤ-同士の相談アリでプレイしたのですが、それでもかなりグダグダする感じでしたので、これはよっぽど慣れ親しんだメンバ-じゃないと本来のスペックは出ない作品だと感じました。結局マスタ-側も慣れないせいか惨劇が発生せず、いきなり1週目でクリアしてしまい、謎はだいぶ残ったまま最後は拍子抜けの結末。

 きっと本来はもっと早くに惨劇が起きて、どんどんル-プして、やべ事件の正体わかんね~><って盛り上がる作品なんですよ。という感想を述べた方がおられましたが、確かにその通りなんでしょうけど、それにしても推理ゲ-ムとしてはプレイタイムが長すぎる気もします。う~んゲ-ムシステムとしては100点。ゲ-ムの完成度としては(色んな意味で)10点くらいの格差を感じる作品でした。正直2度目のプレイはない可能性が高いですね><

キンダムビルダ-

5.キンダムビルダー

 続いてはドミニオンの作者がデザインしたということで、昨年のエッセン前にはかなり期待値が高かった『キングダムビルダ-』をようやく年が明けてプレイすることができました。

 一応今回は経験者の方にインストをしていただいたのですが、まず箱を開く前の段階で「う~ん、ちょっとゲ-ムとしては問題アリの作品かもしれませんので、その点だけ御了承下さい」的なニュアンスの説明を受けたので、直前まで上がっていたハ-ドルはかなり下げてのセッションに(笑)。

 プレイヤ-は毎回1枚(ここが物凄く批判されてましたし、実際その通りだと私も感じました)しかない手札をプレイ。その後そのカ-ドに書かれた地形に駒を置く。基本はこれだけですのでものすごく簡単です。ものすごく簡単すぎて、笑えるくらいつまらないです(爆)。

 とにかく選択肢が少なすぎ。ゲ-ムを遊んでいるというよりも、ゲ-ムに遊ばされてる感が半端なく、初期配置&カ-ドの引き次第でほとんど勝負が決まってしまいます。ボ-ドや、終了時のボ-ナスカ-ドに変化を持たせて毎回違った展開を楽しめるかのようにデザインしてますが、基本的なプレイ感はどこまでいっても同じでしょう。

 せっかくハ-ドルを下げてのセッションでしたが、正直それでも私は『ドミニオン』の洗練されたシステムとは天と地ほどもあるほどの駄作だと感じました。自分自身で購入しなくて本当に良かったと思えるほど、たぶん私自身が一番嫌いなタイプの作品です。

 これ、手札を複数枚持てたりするシステムは駄目だったんでしょうかね?もっと自由な選択肢があれば、まだ十分遊べるスペックは感じましたけど・・・本当に残念ですね。

リサイクル

6.リサイクル

 もう少しすると、参加者があと一人来られるということで、微妙な時間調整のために『リサイクル』をリクエストしてみました。この日は会場に私の持込み分と主催者様が御用意されてたのと都合2セットありましたから、結構人気がある作品だと思います。

 手札に貯めこんだ5種類(5色)のゴミを、どのタイミングで捨てるか。一番多くゴミを出した人は全部捨てれるけど、それ以外の人は自分が出したゴミを全部引き取らなければならないという、ホント笑えるくらいシンプルなチキンレ-スカ-ドゲ-ム。

 「ゴルァ!生ゴミ食えやぁ~(゚Д゚#)!!」

 「やかましいぃ!貴様が食えやぁ~ (#゚Д゚)!!」

 と、大の大人が引くに引けなくなる様は本当に笑えます。油断すると一気に大量失点を喰らったり、醜い争いをのんびり眺めていた人が、その後のゴミ処理をのほほんと一方的に行ってワンサイドになってしまったりとか、シンプルすぎるが故の粗さみたいな部分はありますが、古き良き時代のオ-ソドックスなゲ-ムの面白さが濃縮されてて、これはまさに巷での人気通りの面白さといえるでしょう。

エンデバー

7.エンデバー

 ここで新しい参加者の方が会場にお見えに。ただ時間も時間だったので残念ながら最後のゲームということに。こちらの県央さんではフェイバリットゲームだという『エンデバー』をチョイス。いいですねぇ~このゲーム面白いですよね。久々のプレイですし、日本語版は初プレイ。今回は5人ということでボリュームも問題無しの最高のセッションですね。

 さて、運良くスタートプレイヤーの左隣をゲット(都合2回スタートプレイヤーが回ってくるので)♪今回は1順目でカードを引けるチップをゲットできたので、早速奴隷を引き当てて建物レベルで1歩リード。作戦としては中央ヨーロッパを大砲で制圧しつつ、独り奴隷天国を目指すことに(将来奴隷解放をしないことを選択できるので)。

 なかなか良さそうに見えたこの作戦。実際中盤まではかなり順調だったのですが、中盤移行得意の建物レベルでつまづいたのが結構最後まで響いてしまい、せっかくの2度目のスタートプレイヤーも自分がやりたいことをやるのではなくTOP叩きのいわゆる「お仕事」を選択せざるを得ないのは敗北ムードが漂ったのですが、さすがは慣れた面子ですね。しっかり私以外を叩いてくれたので、最後の最後でかなり際どい接戦に。

 結局最後にTOPと4点引っくり返ったおかげで逆転で1位。もう一方スタートプレイヤーだった方とならんで53点でフィニッシュでした。3位以降も50点前後と、本当に最後の最後まで順位が入れ替わり続けた良いセッションでした。今回選択した作戦はなかなか良さそうですね。もう少し上手くプレイできればかなり有力な戦術になりそうな気がしました。次回はまた別の作戦で攻めてみたいと思います!


 ということで、悪天候もあってか参加者がいつもの半分以下だったですが、それでも少数精鋭でかなり盛り上がった月例会でしたね。帰りしなの車中でも、この日遊んだ作品についての感想で盛り上がり、あっという間に家に着いた感じでした。また来月も開催されるのでしょうか?上手くタイミングが合えば、またお邪魔させていただこうかと思います。byタカハシ
 今まであまり深く考えたこともないテ-マですが、今回はボ-ドゲ-ムと賭けの関係についての話です。

 我々が普段ボ-ドゲ-ムをプレイする時に、何かを賭けてプレイすることは極めて稀で、ジュ-スや食事代を敗者が奢るなんてケ-スもほとんどお目にかかったことがありません。

 その一方で、学生時代に友人らとトランプや麻雀を楽しんだ時は、少額ながらお金を賭けたり、ちょっとした品物(それこそ晩御飯とか)を賭けて勝負をしていた記憶があります。

 もともと「賭博」とは「ゲ-ムに賭ける」という意味ですから、(ボ-ド)ゲ-ムと賭けるという行為との相性は必ずしも悪くないものだということは容易に想像がつくのですが、前述のとおり、今までずっとこの趣味を続けてきて、何かを賭けてボ-ドゲ-ムをプレイする機会などは全くと言ってよいほどありませんでした。

 何故皆ボ-ドゲ-ムでは賭けないのか?逆に言えば、何故ボ-ドゲ-ムにおいては賭ける必要がないのか?について考察するのは、これはなかなか面白そうです。

 人は何故賭けるのか?。この哲学的なテ-マについて考える前に、まず「賭け」とギャンブルとの相違点については軽く触れる必要があるかもしれませんね。

 ギャンブルとは、一般的に一攫千金を狙い、少ない投資で莫大な利益を狙う勝負事のことで、この場合の「賭け」とは少しニュアンスが異なります。そこに存在するのは極めてリアルなビジネスライクな思考で、勝負する対象は基本的に自分です。自分自身の頭で考え、自分自身の判断で行動し、自己責任のもとにリスク管理をする。

 それに比べてゲ-ム上の賭けはこれは必ず相手が存在します。自分が勝った場合は相手が負けたことを意味し、その逆もまたしかりです。また最初から賭けの対象となる総数は決まっているのが常で、それを全員で奪い合う形式が一般的ですから、射幸心みたいなものはさほど刺激されません。

 ですから、いわゆるギャンブル(カジノ)系ゲ-ム(ル-レット、ポ-カ-、麻雀、手本引きなどなど)は、これはほぼ間違いなく「賭け」た方がゲ-ムとしては面白いでしょう。もともと「賭ける」ことを前提にデザインされてますし、実際命の次に大事な「お金」を賭けるという行為の魔力を感じ取ることで、はじめて得られる興奮や趣といったものは非常に大きいと思います。

 それとは逆に、普通のドイツゲ-ムを代表とする卓上ゲ-ムに関しては、もともと賭けることを前提にデザインはされてません。従って必ずしも「賭ける」ことが、その作品の魅力を増す仕組みにはなっていないといえるでしょう。まずこの点が普段我々がボ-ドゲ-ムをする際に賭けない理由の1つとして挙げても良さそうですね。

 次に、話は立ち戻って、では何故人は「賭ける」のか?について考えてみると、これは(ギャンブル系の作品を除いた場合には)恐らく「賭けた方がより真剣にプレイするから」だと思います。もし負ければ何かを失うというリスクは、それだけプレイヤ-に勝利を目指すモチベ-ションを与え、また緊迫したセッションを演出する効果もあるでしょう。

 また、実際に何かを得る(失う)といった現象は、実際に勝利したときの喜びや、負けた時の悔しさを増幅する効果もあります。たかがゲ-ムなんだからという言い訳を許さない。結果として1つ1つの勝負の重みが増すことになると思います。

 ここまでくれば、おおよその答えはおぼろげながら見えてきますね。

 普段我々がボ-ドゲ-ムをプレイする際に賭けないのは、そういった「真剣にプレイする」という部分や、「勝った時の喜びや負けた時の悔しさ」といった部分を、たとえ賭けなくても十分に感じ取って楽しめているからだといえるでしょう。

 「賭けない」ボ-ドゲ-ムでは、勝者が得られるものはあくまでも勝負に勝ったという事実のみですが、そこに向かってみんなで真剣に競い合うことができるからこそ、まさに文化として素晴らしい側面があるのだと私は思います。

 大体において、実際に何かものを賭けてしまうと、緊迫の度合いが強くなりすぎて雰囲気が殺伐としてしまったり、ある意味でプレイヤ-の自由奔放な戦略の選択が阻害されてしまうこともあるので、必ずしも「賭け」がゲ-ムに対して良い影響面ばかり与えないともいえるかもしれません(金銭関係でこじれたりしたら、せっかくの友情にもヒビが入りそうですし^^;)。

賭けるものは己のプライドだけ!

 こういう暗黙の了解に縛られた状況こそ、ボ-ドゲ-ムの最も本質的な部分であり、魅力であると私は常々思ってます。

たかがゲ-ム、されどゲ-ム。

 1つ1つのセッションを真剣に、また100%本気で楽しめるからこそ、我々が楽しむボ-ドゲ-ムには賭けは不要なんでしょうね。

 昨今勝ち負けよりも場の雰囲気や、ゲ-ム展開の面白さばかりを重視・優先する向きがありますが、これは賭けないことの弊害といわれても仕方がありません。

 賭けない麻雀がなぜつまらないのかといえば、それは危険なハイがバンバン捨てられるからで、そこには本来存在すべき危険ハイを察知する洞察、あえてそれを切る勇気、止める勇気、自分の手の状態との判断などありとあらゆる麻雀というゲ-ムのオモシロ要素が一気に吹き飛んでしまうからです。

 ※ちなみに競技麻雀は、それ自体で存在価値があると思います(私も好きです)。プレイヤ-は前述のように自身のプライドを賭けて戦うわけですから、賭けない麻雀とは必ずしも同義ではないといえるでしょう。

 ボ-ドゲ-ムでも同じことがいえるでしょう(すべてのボ-ドゲ-ムがそうだとは思いませんが)。真剣にプレイしないことで失われるオモシロ要素は計り知れません。

 私はボ-ドゲ-ムにおいてはプライド以外のものを賭ける必要はほとんどないと考えますが、逆にいえばプライドだけは絶対に賭けたい。一度卓に付いたからには、真剣に相手と勝負したい!と考え、常にそのようにプレイをしています。

 たとえそのことでセッションの間中ずっと緊張することになったとしても、それはゲ-ムが終わればすぐさま心地よい解放感が癒してくれます。是非このような「心を賭ける」という文化を、この趣味を通じて広めていきたいものです。byタカハシ

※追加になりますが、「賭けが成立しない理由」としては、プレイヤ-間で公平さが保てないというのも重要な指摘として考えられると思います。すなわち何かのゲ-ムを対象にしてそこに「賭け」が成立するには、参加するプレイヤ-は全員がある程度の熟練度で同程度である必要があるといえるでしょう。様々な理由によって、新規のボ-ドゲ-ムではこれが成立しづらいことも、ボ-ドゲ-ムでは「賭け」が成立しづらい大きな理由の1つなのではないでしょうか?
 先週の日曜日はOASE新潟さんの2月月例会でした。

 大雪の影響か、いつもよりだいぶ参加者が少なかったですが、常連さん中心でいつもどおり開催できたのはなにより。ウチ(NBGC)同様スロ-&マイペ-スでいきまっしょい^^;

ペンギンパ-ティ

1.ペンギンパーティ

 とりあえず開始時間は過ぎたけど、もう少し人数が集まりそうな気配なので5人で『ペンギンパ-ティ』をプレイ。ル-ルは簡単。それなりにジレンマが効いていて多人数にも対応と、例会にあるとかなり重宝するカ-ドゲ-ム。なかなか面白いクニツィア博士の秀作です。

 完璧な手札マネ-ジメントだと思っていると、自分以外のプレイヤ-がアウトしてしまって、結果的に自分もアウトとか、なかなか思うようにいきません。多人数プレイだとどうしても心理的な駆け引きみたいな部分までは至りませんが、それでも普通に楽しく遊べます♪

 予想通りセッション終盤で新しい参加者が会場にお見えになったので、時間調整は成功。勝敗自体は最後に見事手札を全部捨てたI田さんが逆転で勝利!私はラス前のラウンドで手札全捨て目前で事故にあったのが痛かった><惜しくも2位でした。

レジスタンス

2.レジスタンス

 続いては3-3で卓分けする前に、珍しくギ-クでも高評価の人狼系ゲ-ムの最新版『レジスタンス』を全員でプレイすることに。基本的に人狼と違ってプレイヤ-が脱落していかないので、その辺が凄く評価されているのかなと。

 さて、人気はあっても必ずしも良ゲ-ムとは限らず。特にこの手の作品に関しては初見の敷居の高さ(というかプレイリングの難しさ)は存在します。ブラフが苦手な人は人狼以上にばれ易い構造になっているので、まずほとんど1戦目はゲ-ムとして成立しないこともしばしば。

 あと口数が減ったり、表情に出たり、よほどブラフゲ-ムが得意でないと、なかなか良いセッションは成立しない気がします。案の定今回も1戦目は一瞬で正体がばれたプレイヤ-がいて、3戦目で早々にレジスタンス勝利というあっけない展開。さすがにアレなのですぐさま2回戦に突入するも、今度は逆に熟練者が難解なプレイをしてしまい自滅。この作品ではプレイヤ-が主張できる箇所が少ないので、投票時の○×の呈示さえも立派な情報源になりますから、深読みしだすときりがないのですが、論理的に考えた結論と、直観に頼らざるを得ない部分が高度にミックスする部分は良くデザインされているなと。

 まぁ完全にゲ-ムが素晴らしいのではなく、プレイヤ-が素晴らしい系の作品だとは思うので、面子次第では破壊的に面白くもあり、つまらなくもなる作品という位置づけになりますかね(個人的には好きです)。

フォレショレ

3.フォレショレ

 続いては2卓に分かれて、こちらは昨年発表のワレスのカ-ドゲ-ム『フォレショレ』を今更ながらプレイ。もともとワレスのカ-ドゲ-ムに関しては、かなり相性が悪いというか、メカニズムがどうにも合わない感じでしたので、正直世間ではそこそこの評判でも、どうせつまらん!と高をくくっていたのですが、結論から言えばコレ、傑作ですね!

 ワレスのメカニズムの特徴は、基本的にジレンマを生じない最善手探し系が多いのですが、このメカニズムは長時間系のフリ-ク系ですと、色々なシステムに紛れ込ませることができて(ある意味ごまかせて)、結果的にゲ-ムの奥行きを出すことができるのですが、逆にカ-ドゲ-ムのようなシンプルな構造には向きません。

 ともすると手札によってはプレイヤ-の思考が入り込む余地がなかったり、場当たり的なプレイを要求されたりするので、結果どうしてもそれまでのジレンマに溢れた他の傑作カ-ドゲ-ムには大きく見劣りを感じてしまっていたのですが、こちらの作品に関してはそういったジレンマが見事に表現されてます。

 氷を取るか、ペンギンを取るか、手札のマネ-ジメントと他プレイヤ-との駆け引き。カウンティングも含めたメモリ-要素(個人的にこの部分は別にいらない気もしましたが^^;)が非常に良く表現されていて、素晴らしい作品だと思いました。たまたま遊んだ人数がどうもベスト臭い感じもするので、必ずしも100点満点ゲ-ムだとは思いませんが、少なくてもワレスのカ-ドゲ-ムでは今のところベストですね(『ロンドン』がカ-ドゲ-ムだと言われれば断然あちらが上だとは思いますが)。

 実際のセッションではペンギンが32、氷が34という結果だった私が勝利。最後大量の氷にペンギンを入れるべく高値で競りに行ったK池さんは、私に降りられて逆に氷を取る羽目になり大敗><I田君はバランス良くプレイされてましたが、32点までは届きませんでしたね。すぐさま連戦したいほど面白かったですが、残念ながら日本ボ-ドゲ-ム大賞の投票をお願いしたため、時間の都合上この日は僅か1戦だけとなりました。こちらに関しては、また近いうちに遊んでみたい作品ですね。

ロンドン

4.ロンドン

 続いては変則的に2-4で分かれて、こちらは同じくワレスの『ロンドン』ですね。間違いなく近年のワレスではこの作品がベストじゃないかな?と思うほどの傑作です。今回も久々のプレイでしたが相変わらずの面白さでした。ホビ-ジャパンさん、そろそろ日本語化しても良いのではないでしょうか(笑)?

 初プレイの方もおられましたが、例の「土地購入時には借金不可ル-ル」を今回も採用。こうしないとほとんどA時代のカ-ドが無意味になってしまうので(先にB時代カ-ドからスタ-トすることになるので)、その分ゲ-ムは多少長引きますが作品の魅力を味わうにはこちらの方が良いかなと。

 さて、今回は今までと趣向を変えて、土地と地下鉄に頼らないプレイを目指したのですが、起動コストがかかる優秀なカ-ドを、なんとただの1枚も引けないという逆奇跡が発生。貧困マ-カのコントロ-ルにかなり苦しんだ結果、パ-フェクトなマネ-ジメントを達成するも、最後の最後で1点差に泣くという悔しい結果でした。

 逆に前述の起動コストがかかる優秀なカ-ドをたくさん引いて、なおかつラストの土地の権利書を購入できた(あれは美味しかった><)I田君が鼻差で勝利!地下鉄をただの1枚でも引けてれば、今回は病院を張りまくっていたので大差で勝てたんですけどね~^^;

ベルフォ-ト

5.ベルフォート

 続いては、再び3-3でこちらは『ベルフォ-ト』をプレイ。まぁ基本的には非常に面白い作品ではあるのですが、ちょっと全体的に派手さに欠く地味なゲ-ム。ル-ルは意外と複雑そうで実はかなりシンプル。ワ-カプレイスメントの割に駒を置く場所が少ないので、この手の難しいゲ-ムが苦手という人にはお奨めかも。

 今回はお金が降ってくるギルドがあるということで、比較的マネ-ジメントはゆるめ。それでも建物で出遅れたプレイヤ-は終盤までお金がないことで苦労しっぱなしでしたので、計画性がかなり重要な作品だというのは十分理解できました。

 序盤、優秀な建物を連続して建てて一気に優勢に立つA達さんを追いかける形となった私。駒の数、資源の数、資金力で圧倒的優位に立つA達さんの牙城を崩すべく、もっとも弱そうな資源部分をつつくことに。すると本当であればお金が欲しいI田君も、このままではA達さんに好きにやられると判断してか、無言のまま私の作戦に同調してくれます。

 こうして、資源を押さえながらエルフの数を増やしつつ、少しずつ差を詰める間に街の陣取りで点数を重ねて遂にA達さんを捕らえて逆転。私の作戦に同調したせいか、やはり貧乏という重石を付けてたI田君は思うように点が伸ばせず、またA達さんも資源を押さえられたことがボデイ-ブロ-のように効いてて、最終ラウンド前に結構差が開く展開。

 いよいよ最終局面というところで、ラス手番を確保して必死に逆転を狙うA達さんでしたが(これは前回私が実践した作戦ですね)、既に街のスペ-スには空きが少なく、ようやくA達さんの手番になったときにはもはや有効な逆転手段が用意されてませんでしたね。

 結局中盤以降の差をさらに広げた私が大差で勝利。まぁ普通に『アグリコラ』っぽい要素と、シンプルな陣取りが面白いので、意外なことに私以外のプレイヤ-の評価は上々でしたね。コンポ-ネントもなかなか立派ですし、ギルドによって毎回展開は変わりますし、シンプルだけど実はなかなか面白い作品なのかもしれません。地味ですけど^^;

ラパヌイ

6.ラパヌイ

 締めはメビウス便から。コスモス社の新作『ラパヌイ』をチョイス。カ-ドを自分の前にプレイして、それと同じ枚数だけ場に並んだカ-ドから補充。最後に補充したカ-ドの下のカ-ド(1列の最後のカ-ドを補充した場合は新しく並べられた1番上のカ-ド)の決算が発生するというのは斬新なアイデア。

 最初ル-ルを聞いたときはちょっと荒っぽいかなぁ~(新しく列ができた時のめくり運の要素が大きい)と思ったのですが、実際には2枚補充とうまく絡めればそうでもない感じで、私自身は問題なくプレイ。ただ実際そういうプレイをしていたのは私だけだったということで(笑)、案の定めくり運に大きく恵まれてしまった結果、最後はかなりの大差が開いてしまいました。

 非常にライトな感じで、しかも新しいシステムなので個人的には評価したい作品なのですが、実際に何度も繰り返し遊びたくなるような魅力溢れる作品かといわれるとちょっと自信はないですね^^;ただ、このシステムを基にフリ-ク向けの良質な作品ができる可能性は十分感じられました。この作品のデザイナ-がもし今後フリ-ク向けの作品を手掛けるようであれば、少し注目してみたいと思います。


 ということで、今回の収穫はなんといっても『フォレショレ』。ワレスやればできるじゃん^^;と彼の才能を少し見直しました(笑)。まぁワレスに関してはあまりシンプルで短いゲ-ムをデザインするのではなく、フリ-ク向けの作品専門でいて欲しい部分は大きいので、今後もし彼が再びカ-ドゲ-ムをデザインしてきても、今まで同様さほど期待はもてませんが(爆)、まぁこうして1度アタリを掴んでしまったからには・・・っていう感情はどうしても働きますよね^^;

 もうすぐ海外ではニュルンベルグですか?大体アレアの新作とかはこの時期ですよね(ゴ-ルデンウィ-クあたりまでプチ新作ラッシュが続く感じ)。大阪ゲ-ムマ-ケットは・・・盛り上がって欲しいけど、ちょっと遠すぎ^^;今年もボ-ドゲ-ムシ-ンは急激な流れとともに、逆に緩やかに変化していくのでしょう。まぁこちらもボチボチ行きますかね(笑)。byタカハシ
 今から約10年ほど前、TGIWにとても面白い記事がありました(「困るんです~紳士淑女の嗜みとしてゲームを楽しむために~」)。いわゆるボ-ドゲ-ムプレイヤ-として問題児とされるパターンとして、全部で10個の類型を示し、より良いゲ-ム環境を目指した内容は、コミュニケ-ションマナ-を重視するボ-ドゲ-ムという趣味においては(当時としては)かなり貴重なものだったと思います。

 あれから10年。長いようで短い月日が経過しましたが、その間に国内のボドゲシ-ンも多少の変化を遂げてきましたが、今なお前掲のような内容の問題提起は時々個人レベルのブログでなされることからも、人々の記憶から忘れ去られるには惜しい記事だといえるでしょう。

 ということで、今回はその素晴らしい記事へのオマ-ジュといいますか、勝手に続編を考えてみました(笑)。以前の記事がどちらかといえばプライベ-トのゲ-ム会における「個人レベル」での話だったのに対し、今回のはゲ-ムサ-クル等の「オ-プンな例会」での困ったちゃんを取り上げてみます。結果、多少(というかかなり)毛色&方向性は違うものになってますので、その辺は頭の中で整理して読んでみてください(基本的には元の記事を再度多くの人に紹介したいのが一番の理由です)。


 以下に10人の困ったちゃんが登場します。実際にこれまで出会った方の中にこういう人がいたケ-スもあれば、完全に想像の人物もいます(爆)。

 あくまでも「自分もこうなったらマズイな」と自戒をこめて書いたつもりです。基本的に自己反省用の記事なので、これを基準にして、該当する人を排除するつもりなど毛頭ございません(大体全部完璧に守っているパーフェクト超人なんてこの世には存在しませんから^^;)。

 むしろプライベ-トなゲ-ム会では逆に推奨されるべきものも多々あるかもしれません。ですので、あくまでもオ-プンなゲ-ム会へ参加する際の心づもりとでもいいますか、マナ-のチェック表みたいな感じで、そういう視点もあるんだなぁ~くらいの感覚でお読みいただければ幸いです。

1.自分がやりたいゲ-ムしかやらない

 オ-プンなゲ-ム会へ参加すると、主催者が用意した(あるいは参加者が持ち寄った)たくさんのゲ-ムが並ぶケ-スが多いと思います。その中で、その日プレイされるゲ-ムというのはおのずと限られてくるのが通常です。その際常に自分がやりたいゲ-ムばかりを主張するのは問題です。

 もちろん、交通費や参加費まで支払っているのですから、ある程度自分の好みを主張するのは当然の権利だと思いますが、やはり度が過ぎてはいけません。あなたがそのゲ-ムをプレイしたのと同時に、他の参加者は別のゲ-ムをプレイしたい可能性があることを忘れてはいけないでしょう。

 候補となる作品が挙がらない場合に、さりげなく自分がやりたい作品を推してみる。他の人(特に初心者)の興味を優先するくらいの余裕は、マナ-として持ち合わせるべき配慮といえるでしょう。

解決策

 これ、ゲ-ム主催者がこの立場の人間だと一番困る問題なんですよね。基本自分でゲ-ムを用意するので、どうしても「自分がやりたいゲ-ム優先」になってしまうのは仕方がないと思いますし、用意するのですからそれくらいはやはり権利といっても良いと思いますが、基本的に「主催者は自分がやりたいゲ-ムはやらない(やれない)」くらいの覚悟は持つべきです。卓分けの際は、自分は常に最後まで待つ。最初に用意するゲ-ムを選定した時点で、すでに十分好みは反映されているのですから、あくまで黒子に徹するのは宿命と悟りましょう。

 ちなみに、主催者にとってどうしてもやりたいゲ-ムが存在する場合は、「そのゲ-ムしか用意しない」という荒業も用意されてますので、批難覚悟でそういう作戦に出るのも手です(笑)。その場合もはやオ-プンなゲ-ム会とは言えなくなりますけどね。

2.ノンリプレイ主義

 今までさんざんノンリプレイを批判してきた私ですが、基本的にオ-プンなゲ-ム会は新作重視のノンリプレイ主義がまかり通る世界だと思って間違いないでしょう。皆さん未プレイの作品に一番興味を惹かれますし、オ-プンなゲ-ム会でいろんなゲ-ムを遊んでみて、その中で気に入った作品をプライベ-トゲ-ム会へ持ち込むという流れはむしろ自然だと思います。

 ただ、どうしても過去に遊んだことのある作品がその日のラインナップに並ぶこともあります。その際に誰かの「これプレイしてみたいです」という声に対し、「いやそれこの間プレイしたからなぁ~」と無下に断るのは問題です。

 また、一度プレイした(面白い)作品をずっと棚に眠らせておく主催者も問題です。自分は既にクリアしたみたいな気分になって、他の人のチャンスを奪うのはいただけません。面白い作品ならむしろ自分がその伝道師になるくらいの意気込みを持ってもらいたいものです。

解決策

 以前の記事では、1つのゲ-ムに拘るのは問題ありという指摘がなされてますが、私は多少の拘りは素敵だと思います。特定の作品を重点的に繰り返し遊ぶ面白さをサ-クルレベルで楽しめたらこれは最高です。毎回締めはコレとか、サ-クルの定番ゲ-ムを用意するとか、リプレイの楽しさをもっともっと味わうべきです。そのためには主催者の努力が不可欠ですね。テ-マを決めたり、大会を開いたりするのは良い手でしょう。

 もちろん度が過ぎてはいけません。「1つのゲ-ムしかやらない(もうコレ最高)!」といういうような特例会化するのは、オ-プンなゲ-ム会には趣向が合いません。持込みする人も参加者もその辺は気を配りましょう。

3.同人スキ-

 オ-プンなゲ-ム会は、一言でいってしまえば同人の集まりです。ですので最近ではほとんどのゲ-ムサ-クルが同人ゲ-ムを違和感なく受け入れてくれてます。ということで今現在ことさらこのことにナ-バスになる必要もないのですが、やはり世の中には同人ゲ-ムを(オ-プンなゲ-ム会では)それほど積極的には遊びたくはないと思う人もいます。

 せっかくドイツゲ-ムを遊びに来たのだから、もっとドイツゲ-ムを遊びたいという気持ちを持った人がいる可能性を考えると、同人ゲ-ムをホイホイ推すのは少し(ほんの少しね)避けた方が良いのかもしれません。年齢層が比較的高いこの趣味においては、美少女や下着姿のおねぇちゃんに必ずしも興味を持てない人もいます(笑)。

 もっとも前述のとおり、最近ではほとんどのゲ-ムサ-クルで同人ゲ-ムは頻繁に遊ばれてます。NBGCも基本的にフリ-です(お客さんがやりたいゲ-ム優先なんで^^;)。ただ、やはり執拗な同人ゲ-ム推しや、自作ゲ-ムのテストプレイ募集とかは、オ-プンなゲ-ム会では色々と問題があるのではないかな?と思うので、困ったちゃんの一人に挙げてみました。

解決策

 ある意味すでに解決している問題だとは思いますが(笑)、同人ゲ-ム卓を立てる場合は、事前に告知する、面子をきちんと確保する(興味が薄い人を無理やり引き込まない)、他に候補となるドイツゲ-ムがある場合はあっさり引っ込める、くらいの配慮は考えても良いかなと。

4.勝負にこだわらない

 同じ趣味を楽しむ者同士が集まると、それだけで楽しい集団になる場合があり、本来のゲ-ムの勝負以前にセッション自体が楽しいという現象は良くあることだと思います。いわゆるメタゲ-ムの楽しさというやつですが、これは実は良い面ばかりではなく、やはり勝負にこだわらなくなるという負の面も内包しているといえるでしょう。

 勝負が決したそのあとで、勝敗を抜きにしたノ-サイド。これは実に清々しい素晴らしいものですが、それと勝負にこだわらない姿勢は大きく異なります。ボ-ドゲ-ムは知的頭脳遊戯であることを忘れてはいけません。相手は真剣に楽しんでいるのですから、それに応えるのも1つのマナ-です。

解決策

 まずは、当たり前ですがインストを良く聞きましょう。そしてその作品のツボ(戦略ポイント)を探す努力をしましょう。ゲ-ムに受動的になっては駄目です。世の中にはなんとなく現象が楽しいゲ-ムも存在します。そういうゲ-ムの時は、むしろ頭を空にしてリフレッシュすることがマナ-になる場合も確かにありますが、なんでもかんでもそういうゲ-ムのノリにするのはあなたの勝手な都合です。度が過ぎた負けず嫌いは問題児ですが、負けることに全く痛痒を感じないプレイヤ-はそれ以上の問題児ですのでご注意を。

5.勝利至上主義

 一方で、勝負にこだわりすぎるのも私は問題かなと考えます。イカサマは論外ですが、他プレイヤ-を恫喝したり、けなしたり、はたまたル-ル違反ギリギリの卑劣な手法を使ってまで勝利を目指す姿勢は必ずしも褒められたものとは言えません。

 また、定跡・必勝法を執拗に追及するのも困ったものです。もちろんそういう手法が存在する作品自体に責任がないとは言いませんが、できればそういう定跡や必勝法を外れた新種の戦略で痛快にゲ-ムに勝利したいものです。そういう新しい可能性の追求が、作品の魅力的な別の側面を生み出す原動力になることはしばしばあります。知識として定跡・必勝法を知ることは重要ですが、本当に重要な部分はそこから先のメタ(定跡への対抗策の発見)の部分にあるといっても良いでしょう。

 あと、極めて稀なケ-スですが、弱者としかプレイしない(強者を避ける)というプレイヤ-も問題です。前述の定跡・必勝法など、ゲ-ムを熟知しているという有利性をフルに発揮する(したがる)傾向にあるプレイヤ-は、基本的に先がありません。その場その場ではゲ-ムに勝てるので面白いのかもしれませんが、人間としてはちょっと情けないですね><

解決法

 (良い意味で)ゲ-ムには勝敗以外の楽しみがあることを知りましょう。新しい戦術の発見はある意味勝利よりも価値が高い成果を生み出します。作品の可能性は、プレイヤ-次第で大きく変化します。常に作品の可能性を最大限まで引き出せてこそ、1流のプレイヤ-です。

 それに他のプレイヤ-をロボット化するのはやめましょう。恫喝や騙し等でコントロ-ルしようとするのも問題です。仮に自分の作戦が上手くいかなくても、くさらない精神力を養いましょう。自分のプレイリングを反省したり、強いプレイヤ-とセッションを重ねて研究するのは良い手法です。

6.しゃみせん&利益誘導

 5に付随して、勝率が良いプレイヤ-に特有のしゃみせん&利益誘導に関しては、毛嫌いする人もいます。個人的には(ことボ-ドゲ-ムに関しては)しゃみせんや利益誘導も立派な戦術の1つだと思いますが(ブラフゲ-ムなんて特に^^;)、後に他のプレイヤ-に騙された感を与えるこれらの行為は、100%称賛されるべきものではありません。

 ボ-ドゲ-ムにおける嘘(ブラフ)はどこまで許されるのか?という問題は、それだけで1つの大きなテ-マだと思いますが、完全情報ゼロサムゲ-ムの将棋みたいにブラフが存在しない(実際には持ち時間の使い方等で駆け引きはありますが)作品と違い、ドイツゲ-ムをはじめとするボ-ドゲ-ムにはある意味そういう騙し透かしが面白さの重要な部分を担っている部分があって、そう簡単に困ったちゃん扱いすることができないのも事実です。

 ただやはり他プレイヤ-(特に騙されやすいw)を思うがままに操ろうとするプレイヤ-は、当事者以外の第3者(特にフェアプレイを目指しているプレイヤ-)からしたら、間違いなく問題児に見えることでしょう。もういい加減にしろよ!と言いたくなるほどずうずうしいプレイヤ-もたまにいます(爆)。

解決策

 基本的にボ-ドゲ-ムに関しては「全員嘘つき」という軽いバリアを張るのが最適解でしょうか(笑)。騙されてるふりをして相手を出し抜くくらいの周到さがあれば一番ですが、なかなかそう簡単にはいかないですよね。基本声をかけられたり、アドバイスされたときは、大抵そのプレイヤ-自身に美味しいポイントがあるので、よくよく注意をして逆にそれを避けるよう(第3者がアドバイスするくらい)になれば、うかつにしゃみせんを引いたり、利益誘導の声をかけずらい雰囲気は作れるかも?

 余談ですが、個人的にしゃみせんや利益誘導は逆手に取られるので、やったら負けだという考えのもと私はあまりやりません(自覚が無いだけで実際やってそうな気もしますが・・・^^;)。他の人の罠を潰すことは良くあります。それは罠だよ!とばらして、他のプレイヤ-を助けることで自分にも逆転の目を作るみたいな感じです(見逃す場合も多いですけど)。ある意味これも1種の利益誘導なのかもしれませんね。

7.無口

 なかなか社交的にはなれない人もいます。特にオ-プンなゲ-ム会でいきなりベラベラしゃべれる方が、異常な人間なのかもしれません(爆)。でも無口はやはり問題です。

 緊張からしゃべれない人もいれば、必要以上のことは口にしないというポリシ-(死語)の人もいるでしょうけど、やはりボ-ドゲ-ムはある種のコミュニケ-ションツ-ルであるわけですから、ある一定以上の会話は必要不可欠です。極端な無口は思ってる以上に場の雰囲気を重くしてしまいます。楽しいはずのセッションが、なんだか気まずいものになってしまう前に、少しでも良いので思いを口にする習慣を身につけましょう。

解決策

 まずは緊張からしゃべれない人の解決策ですが、単純なことなんですが、自分の手番の行動を口にするところから始めてみると良いでしょう。「この駒をこう動かして、こういうアクションを実行します・・・手番終わりです」。みたいなことを声に出してみることはマナ-としても良いですし、周りに凄く好印象を抱いてもらえます。

 そして熟練したプレイヤ-や、気の利いたプレイヤ-ならば、それに対して必ずリアクションを取ってくれることでしょう。「おぉ!良い手だね~」とか「むむ、やるな!」とか「え~まいったなぁ~」とかです。それをきっかけに会話が弾むケ-スは多いですね(もっとも6.のしゃみせんや利益誘導には十分御注意を^^;)。

 次にキャラクタ-として確立している無口の人(笑)の解決策ですが、これはもうしゃべれ!としかいいようがありません(爆)。ク-ル&知的なキャラはわかりますが、それ以上に場の雰囲気が悪いことをもっと自覚しましょう。普段無口なあなたが繰り出すギャグは大ウケかもしれませんよ(逆にシベリア状態になっても責任は取れませんが^^;)。

8.バ-サ-ク

 手番の選択肢が多いゲ-ムとかでしばしば見受けられる現象なのですが、プレイヤ-がもう何をやって良いのやら判断が付かない状態に陥ることがしばしばあります。そしてその時、信じられないような暴走したような手を何の気なしに打ってしまって、ゲ-ムを壊してしまうのがバ-サ-クです。

 本当であれば、最善手が存在することは頭で理解しているも、長考を避けたいとか、悩んでる姿を見られたくないとかの様々な理由で、思わずバ-サ-クしてしまうプレイヤ-は意外に多く存在します。

 そして大抵の場合はそれでもセッションは続くのですが、ときにそれで勝敗がほぼ決してしまうような、決定的な悪手の場合が僅かではあります。やはりバ-サ-クは問題です。

解決策

 バ-サ-クの原因の多くは、システムの理解不足(インストを良く聞いてなかったという愚か者はここでよく反省すべきです^^;)と、状況判断のミスです。特に最近の複雑系の作品では、なかなか作品の全容を掴めなかったり、局所的に難解な局面が現れたりするケ-スがあります。そのとき大事なのは、冷静になること。そしてときには「他のプレイヤ-(全員)にアドバイスを求めること」です。自分自身がメダパニってるのは確かに恥ずかしいのですが、それよりもセッションを崩壊させるよりかはましです。勇気をもって自分が今何に悩んでいるのかを口に出してみましょう。もしかしたら納得のいく回答が得られるかもしれませんし、その過程で冷静になることができるかもしれません。思い切りの良いプレイはむしろ推奨されるべきですが、わけもわからずに乱暴に手を進めて結果オ-ライを期待するのは、ときに不幸な結果を招くのでやめましょう。

9.平和主義

 人を傷つけたくない博愛精神の持ち主は、日常生活では是非お友達になりたい人といえますが、ボ-ドゲ-ムの世界では極端な博愛主義者は逆に問題児です。

 特に、他人への攻撃を拒否するあまり、大事な局面で尻込みしてしまう。はたまた攻撃しようと思った対象のプレイヤ-にちょっと文句を言われただけで、スゴスゴと退散してしまうのは、情けないとかいう以前に、すでにゲ-ムとして成立しなくなってるケ-スが考えられます(スゴむ方にも問題ありですが^^;)。

 また専守防衛で、自分からは攻めないから、自分のことを攻めないでくれ!みたいな自分の都合しか考えてないプレイヤ-は、一見防御力が高そうに見えますが、実は一番のカモでしかない場合がほとんどです。ことボ-ドゲ-ムにおいては、常に攻め7守り3くらいの感覚でいないと、ほとんど勝敗には絡めないと思って良いです。

 あなたが攻めるタイミングを逸することは、攻められるはずだったその誰かが極端に助かってることを意味します。繰り返しますが、あなたの博愛主義は他のプレイヤ-には通用しません。周りはみんなオオカミです^^;

解決策

 とはいえ、他人を上手く攻撃するのにも多少のコツは必要です。無作為な攻撃は、ともすると8.のバ-サ-クになりかねませんので、あくまでも冷静な判断が前提となることを忘れずに。まずは攻撃目標が目の前の相手ただ1人と決まっている「対戦形式の作品」で、他人への攻撃にひととおり慣れてみるのは良い手法です。攻撃は最大の防御は本当にその通りです。守り勝てる作品はごくごく僅かであることを肝に銘じましょう。

10.不衛生

 一番最後に、もっとも当たり前のマナ-を。

 オ-プンなゲ-ム会では特に体調の管理と身だしなみが重要です。マスクなしの咳、汚い服装、手の汚れには特に御注意を!

 月に数度のゲ-ム会のタイミングは確かに貴重ですが、具合が悪いときは自宅でおとなしく療養しましょう。また(常連といえども)やはり外でたくさんの人に会うのであれば、身だしなみは十分注意しましょう。

解決策

 前日は良く寝る。風呂に入る(当日の朝でも可)。洗濯したての服を選ぶ。この辺はデフォです。顔を洗い、歯を磨き、デオドラントで臭いをケア(付け過ぎは逆効果なので注意!)。ハンカチやフェイスタオル、ガムやミントを用意するのもグッド!基本的にデ-トと同じです。普段おしゃれには無関心かもしれませんが、ゲ-ム会専用のジャケットとか用意しても良いのではないでしょうか?まぁそこまでは極端にせよ、できうる限りの努力をしましょう。不衛生は最大のマナ-違反です。


 ということで、都合10人の新しい困ったちゃんに登場してもらいました。繰り返しになりますが、このいずれか1つにでも該当する人を排除するのが目的ではありません。むしろそういう人をどうやってサ-クルとして受け入れるかの方が大事な問題だと思ってます。もちろん私が提示した解決策も、それが全てだとは思ってません。

 また、自宅ゲ-ム会レベルでは当然受け入れられる(むしろ推奨される)ことも、オ-プンなゲ-ム会では問題となるケ-スが多いのも事実で、個人的にはそうした自宅ゲ-ム会の(ある意味フランクな)要素をいかにオ-プンなゲ-ム会で展開するかという問題は、大きなテ-マとして今現在考えている最中です。

 まぁ以上ゴチャゴチャと連なってきましたが、この記事でみなさんが久しぶりにこういう普段あまり考えたくはないテ-マを振り返るきっかけにでもなってくれたら幸いです(余計なお世話だと感じたなら、どうぞ軽く流してくださいね^^;)。10年振りに古い記事を掘り起こしてしまいましたが、良い記事を少しでも後世に伝えられたのであれば幸いです。byタカハシ