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     ここは新潟でボードゲームを楽しむ人達のための集会所です。

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現時点でのゲーム会の予定は下記のとおりです。もし希望があればこれら以外にも特例会などを行うことも検討しております。

NBGCの月例会はお休みです。

※次回の開催は10月下旬の予定です。

9月11日(日):OASE新潟9月例会

場所:万代市民会館(9:30~)注意!時間変更アリ
参加費:300円(初回、小中学生は無料)
詳細:こちら

是非皆様の御参加をお待ちしております。
 先週末は数年ぶりの長岡ボ-ドゲ-ム愛好会さんの月例会に参加してきました。長岡ボ-ドゲ-ム愛好会さんは新潟ではかなり老舗のゲ-ムサ-クルさんでしたが、主宰のさかいさんが仕事の関係上心身ともにかなり多忙な感じになってしまい、数年前からオ-プンな月例会は開催を見合わせざるを得ない状態が続いていました。

 ところが、最近になってさかいさんの代わりに長岡のボ-ドゲ-マ-のじゃんさんが月例会を復活させてくれる運びとなりまして、その復活1回目の月例会に馳せ参じたというわけです。

 少し遅れて会場に到着すると、すでにゲ-ムが行われてましたがそこには見慣れた顔がチラホラ。同じく遅れてこられた県央ボ-ドゲ-ムさんのSTBさんと、はむさんとははじめましての御挨拶を交わし、そのゲ-ムの終了を待ってさっそくゲ-ム会のスタ-トでした。

パトリツィア

1.パトリツィア

 まずは県央さんのお二人とシャハトの『パトリツィア』からスタ-トですね。リクエストに答える形にはなったのですが、何分私自身プレイしたのはもう数年前のこと。ル-ルも結構忘れておりインストに手間取ったのは大変失礼しました><。

 この作品。以前プレイした際は確か5人でのプレイで、シャハトのカッツリキッチリデザインが、どうも逆作用するようなシステムに戸惑い、かなり自分の中では評価が低かった作品でもあったのですが、今回3人でプレイしてみたら意外と面白いことが判明して良かったです。『マンハッタン』よりも全然面白いですねという感想も聞かれたほど盛り上がれました。

 『王と枢機卿』とかもそうですが、シャハトのデザインはかなりキッチリと作りこまれているので、多人数のように手番と手番の間で場の状況が変化しすぎてしまうような場合は、その魅力は半減するんじゃないかなと思います。この『パトリツィア』に関しても、3人がベストといっても良さそうな感じでした。

 実際のセッションは最後に駒が足りなくなる事態が生じ、結果的にそれで点数を取れなかった私が2位でした。最後に駒が足りなくなる状況が発生したのはまぁ別として、短い時間でサクサク遊べる良作を改めて見直す機会に恵まれたことに関しては感謝したいですね。

ビブリオス

2.ビブリオス

 続いてはまだ他の卓が終わっていなかったので、時間調整に『ビブリオス』をプレイ。すでに全員経験者ということでル-ルのインストは不要ということでサクサクスタ-ト。

 この作品前半部分で「見えていない」部分に対し、どこまで想像を働かせられるかも勝負の別れ目。今回はとにかく写本を引けなかったのでできればサイコロ1個で勝負を決めたかったのですが、なんと茶色の写本に対して全員が他のプレイヤ-が集めているという幻想を抱いた結果、最後わずか2点でサイコロゲットという波乱が生じて勝負あり。

 所持金勝負に持ち込んだ際に勝てるように、最後の最後に5点分の茶色を現金に換えてしまった私は判断ミスで2着。どうにも悔しい結果でしたが、それでもこういう意外な結果も生じることが分かって、これまたあらためてこの作品の奥深さを知らされました。やはりこの作品は名作ですね。

スカベンジャ-

3.スカベンジャー

 続いては午前中にもう1作品ということで、じゃんさんのインストで『スカベンジャ-』をプレイさせていただきました。イメ-ジとしては多人数での『バトルライン』ですという触れ込みでしたが、実際は『バトルライン』とはだいぶ違う感じの作品でした^^;

 3つのキャンプ場にカ-ドをプレイしていって、それぞれのキャンプ場で最もプレイしたカ-ドの数の合計が多かったプレイヤ-がそのキャンプ場から食材をゲットできて、都合4つのレシピを完成させたら勝利というこちらの作品。まぁシステム的にはかなり古臭いイメ-ジですが、ほとんど全てのカ-ドには特殊カ-ド(この辺は『バトルライン』の特殊カ-ドに近いといえなくもないですね^^;)が付いているので、意外に駆け引きが多く楽しめました。

 まぁプレイ後の感想にもありましたが、3つのキャンプ場なので、3人よりも4人プレイの方が面白いかもですねというのは、確かにその通りかと思います。実際のセッションも最後はまだ終わらないですということであえて妨害プレイをしなかったところ、あ、実は終わってましたという結果でなんとも尻すぼみな感じに^^;もしかしたらいちいち他の人の進行状況をチェックしないで済むように、獲得した食材等は秘匿情報でも良かったかなと思いました。

 ともあれ、じゃんさんの素晴らしいカ-ドの日本語化はプレイアビリティを何倍にも増幅していて、個人的には結構楽しめました。ちょっと1回目ではなかなかプレイ感を掴みづらい作品かもしれませんが、これは意外な佳作だと思います(くれぐれも『バトルライン』とは別の作品であることには御注意を!)。機会があれば是非今度は4人で遊んでみたいですね。

ラムと名誉

4.ラムと名誉

 昼食休憩をはさんで午後からは少し重めの作品ということで、『ラムと名誉』の卓に参加させていただきました。フェルドは今でこそ有名なゲ-ムデザイナ-になりましたが、この『ラムと名誉』をアレアシリ-ズに発表した時は、まだそれまでのシリ-ズの過去の名作と比較されすぎてしまって、いまいち評判は上がらなかったことを覚えてます。

 それでも私や私の友人の間ではこの作品は結構評判が良くて、今まで何度もプレイされてきた思い出の作品の1つでもありますので、今回久々のプレイ機会に恵まれたのは嬉しかったです。たぶん今は新作をガシガシ遊ぶよりも、むしろこうした過去の名作をリプレイした方が有意義な時代になってきつつあると思われます。

 さて、おそらく初めてこの作品に触れる方は、パッと見自分の仲間を増やす作戦(プレイ)が強そうだという印象を受けると思われますが、実は必ずしもそうではなく、実際私は今までにはいろんな勝ち筋に出会ったことがあるので、なかなかに戦略性は高い作品と認識してます。ポイントは手番の得点効率ですかね。

 ということで、さすがに今回は経験差がありすぎたのか、サイコロの目にも恵まれて大差で私が勝利。プレイ時間も長考者が紛れ込むと意外に5ラウンドあるので2時間オ-バ-クラスなのですが、思いの外サクサク進んで2時間以内で終了したのも良かったです。

マグナムサル

5.マグナムサル

 続いては、これまた国内ではまだ珍しい作品。『マグナムサル』ですね。最近勢いを増す一方のチェコのメ-カの作品ということですが、本国ドイツの老舗メ-カが迷走(!?)を続けるのをしり目に、フリ-ク向けの作品を隣国の新興メ-カがどんどん発表しているというのが今のボドゲシ-ンだと思います。

 この作品に関しても、フリ-クが大好きなワ-カプレイスメントシステムを駆使したオ-ソドックスなスタイルを踏襲しており、全体的に見てもなかなか上手くまとめ上げている秀作なのですが、極端に目新しいようなものが感じられないのは、もうこの手の作品に関しては先行する作品が多すぎるからなんでしょうね。

 簡単に言えば、より難易度が増した『フレスコ』といったところでしょうか(まぁあちらはワ-カプレイスメントというよりもプログラミングビットゲ-ムだとは思いますが^^;)。地下から岩塩を掘り出して王様に献上する。色々な要素が実に良く絡み合って、フリ-クならやはり『フレスコ』よりもこちらを好む方も多いでしょうね。

 しかし、この作品の最大の問題点は、とにかく他人の邪魔をしながら自分の利益を追求するということを徹頭徹尾最初から最後まで貫徹しなければならないため、爽快感が全く感じられないのと、どのプレイヤ-も基本的には同じ動きをするので、ほとんど一本道のワ-カプレイスメントとなり、あれこれ悩む要素は少ない反面、戦略性があまり感じられない(逆にマルチ性は高い)システムになっているのは、少し盛り上がりに欠けるかなと。

 結局、必然的に他のプレイヤ-がよほど結託をしない限り、手番数を稼げるアイテムを多数入手したプレイヤ-が逃げ切る展開を阻止しづらく、結果として私個人のリプレイ欲求は極端に低めでした。実際のセッションもそのようなプレイヤ-が他のプレイヤ-にダブルスコアに近い独走で、ちょっとゲ-ムバランスが悪い(というよりもゲ-ムバランスを出すのには相当苦労する)作品だなぁという印象を受けてしまいました。

 また、私自身ル-ルを一部勘違いしており(5つ目の献上でそのラウンドを終了しますとインストされたので、5つ目の献上プレイヤ-が現れたら即時そのラウンドが終了するものと思っていたのですが、実はスタ-トプレイヤ-の右隣までは手番を回すので、6つ目以降の献上も可能であるということをゲ-ムの途中で知らされました><)。一度プレイしたらあれこれ作戦を考えたい要素も多かったのですが、やはり地味な展開が続くのは大きなリプレイ欲求にはつながらないですね。非常にエレガントさを感じる作品でしたが、その辺は残念でした。

ブレ-キングアウェイ

6.ブレイキングアウェイ

 続いては、何名かお帰りになられたので、残った面子(5人)で『ブレイキングアウェイ』をプレイすることに。何気にけがわさんがベストレ-スゲ-ムの1つに挙げるこちらの作品。今まで大まかなル-ルは知っていたものの、私自身は未所有の作品でしたので、今回念願叶っての初プレイです。

 さて、実際のプレイですが、いやはや流石は人気の作品だけあって、練りこまれたシステムが実に美しく、しかも完璧に機能する様はもはや芸術作品の域といえるでしょうね。このシステムを思いつき、また完成させただけでもそのデザイナ-としては生涯の評価の対象になり得る作品といえるでしょう。

 ル-ルを単に読み込むだけでは、絶対にこの感動は得られません。噂にたがわず、この作品は是非多くのプレイヤ-に体験してみて欲しいと思いました。ちょっとコンポ-ネントがあまりにもチ-プ過ぎるので(笑)、どこかのメ-カが本気でリメイクしてくれないかなと期待せずにはいられませんね(自作しようかな^^;)。

 よくよく考えてみれば、この作品のように大集団でトラックを走る自転車競技は存在せず、途中のスプリントポイントやゴ-ルの2倍ポイントとかも、いってしまえばゲ-ムのために存在するシステムなのですが、そんなことはもはや関係ありません。なぜならばそれこそが面白いからです(爆)。

 実際はどこで抜け出すか、どこまで足を貯めるかの駆け引きが非常に重要なポイントで、奥は相当に深いのですが、まぁあまり悩むとプレイリズムが崩れて面白くないのと、基本常に3択(4択)なのでさほど悩みこむことも少ないのが実に良くできてます。今回も白熱したレ-スは最後まで大盛り上がり。1マスの差が実に悩ましい傑作を体験させていただきました。

パシフィックタイフ-ン

7.パシフィックタイフーン

 ここでさらに1名減ったので、締めは4人で『パシフィックタイフ-ン』をプレイすることに。多人数マルチカ-ドウォ-ゲ-ムとしては名作ともいえるこちらの作品(シリ-ズ2作目にして完成の域です)。第2次世界大戦の太平洋艦隊戦をテ-マに、日本軍とアメリカ軍の熾烈な戦いを描いたシステムはなかなかのものです。

 41年から45年まで、スタ-トプレイヤ-が毎回選択する戦場によってプレイ可能なカ-ドが限られるので、慣れないと毎回何もできない状況が続くので、手札交換は何枚でも可能ル-ルが個人的には面白いのですが、今回はノ-マルな1枚交換のル-ルだったため、未経験者の二人はなかなか苦労していたようでした^^;

 最後はお互いこの作品を所有する私ともう一人のプレイヤ-の一騎打ちとなりましたが、席順で上家に座った私はやはり相当不利でして、見事最後は撃沈されました><

 ヒストカル&マニアックなたくさんのカ-ドはどれもウォ-ゲ-マ-にとってはたまらない魅力を持った物ばかりですので、面子によっては相当盛り上がれる作品なのですが、なかなか一般のゲ-ム会では難しいでしょうね(笑)。あまり悩まず、チュド-ン!ギャ-!とワイワイ楽しめれば一番この作品のスペックが出るかなと(爆)。


 ということで、久しぶりの長岡ボ-ドゲ-ム愛好会さんの月例会は、新主催者のじゃんさんの意欲的な個人輸入作品がたまらない魅力を発しておりました。最近ギ-クに邦訳がポンポンあがるようになったので、個人輸入してまでも人気&話題作を入手する方はかなり増えましたよね。そういう熱意のおこぼれにあづかってしまえる贅沢さ。フリ-クゲ-マ-にとっては何とも魅力的なゲ-ム会です。

 会場の場所が少しわかりづらく、駅からも少し遠いということで(一応歩いた方の話では15~20分くらいだそうです)なかなか大勢の方が殺到するのは難しいかもしれませんが、駐車場も完備してますし是非今後も定期的に開催していただければ、新潟県のボドゲファンの選択肢が増えるので喜ばしいことだと思います。じゃんさんの話では土曜日開催をメインに考えておられるとか。日曜開催のサ-クルが多いので、それもまた魅力ですね♪byタカハシ
 暫くゲーム会も、月例会も無しということで、更新も滞り気味のNBGCです(笑)。

 今回は例によって定期的にサイクルしている「ボードゲームの布教」という行為に対する小さな違和感についての話。

 今年は非常に辛い災害が発生したこともあり、非電源(アナログ)ゲームへの注目が多少高まったような風潮が流れてますが、普段なかなか同好の士に巡り会うことが少ないボードゲーマーがこの風潮にすぐに乗りたがる気持ちもわからなくは無いのですが、どうもここ最近の「布教」一般に対しては、私自身何とも言えない違和感を感じてます。

 新聞や雑誌でも非電源ゲームの記事が取り上げられたりすること自体は、私自身も身近な趣味に対する理解が増え、大人でもゲームを楽しむという文化がもっと広がって、偏見が少しでも減ればとても嬉しいことではあるのですが、どうも「布教」ということになると、いろんな人が意見を述べている一方で、どうもそれらに対する違和感を感じてしまう自分がいます。

 いわく、「簡単なルールで」、「短い時間でも楽しめる」、「あまり頭を使わない」作品がベターという感じで、上記の新聞や雑誌に取り上げられている作品も、そういう傾向が色濃く出ているように感じます。

 もちろん、家族や普通の仲間同士で遊ぶということであれば、これらの条件は外せない重要なファクターです。私自身もこの趣味を続けている原点は幼い頃に従兄弟同士で集まった際に遊んだトランプゲームや人生ゲームとかにありますから、今回こういった記事に触発されて、帰省先で少しでも多くの人がアナログゲームに触れてもらえたならそれはそれで素晴らしいことだとは思います。

 一方で、「簡単なルール」、「短い時間で遊べる」、「あまり頭を使わない」という条件は、自分がこの趣味(ドイツのボードゲーム)に心惹かれた条件とはほとんど全く一致しないことは非常に戸惑いを覚えてしまいます。

 そもそもドイツゲームの魅力って何でしょう?

 この問いに関しては、人それぞれ色んな意見があるとは思いますし、その1つ1つを否定はしませんが、少なくても私自身はドイツゲームの最たる魅力は「複雑なルール」、「それが見事に機能したシステム」、「高い戦略性とインタラクション」、「美しいアートワークと(木製の)駒」と思ってますから、それとは正反対の作品を布教に推す風潮にはどうしても違和感を感じてしまうんですよね。

 「アナログゲームを布教する」ということと、「ドイツゲームを布教する」ことは少し違うんじゃないかなぁ~と。

 もちろんドイツゲームの定義が変化(進化)してきているのは事実で、私が感じている魅力に対するウェイトが徐々に薄れてきているのは理解してますし、例えば映画が2Dから3Dへ移行した際にどっちがどっちを批判するではなく、そのいずれもが魅力を持っているのは当然なのですが、例えば走り屋の人がマニュアルのスポーツカーに拘るのと同じような感じで、多少のこだわりみたいな部分はどうしても残るでしょう。

 私自身のボードゲームに対する「布教」へのスタンスは、以前も述べましたがかなり悲観的なものといえます。もともと趣味というものは「好きな人がとことん楽しむもの」という考えがあるので、できるだけその「魅力」は提示したいのですが、その一方で、無理に他人をこの趣味に付き合せよう(たい)とかいうような気持ちは全くといって良いほど持ち合わせてません。

 ですので、結構多くの人が「マニアの閉鎖性」を布教への弊害と捕らえているようですが、私はむしろそういった閉鎖性というのはどの趣味にもある当然の現象で、むしろそういった「敷居の高さ」とか、「なんか難しそう」とかいう壁を越えた先にある、(それでもその壁を越えたいと思わせるような)魅力を提示することこそ「布教」なんじゃないかな?と考えてます。

 最近の国内ボードゲームの「布教」のスタンスは、その壁の高さをいかに低くするか?みたいな部分にフォーカスをあて過ぎているような気がしませんか?トランプやウノと同列にドイツゲームを布教しても、私は勝てる(前者以上に魅力を提示できる)とは思えません。気軽に遊んでもらうというハードルをクリアしたいがために、大事な魅力の多くを放棄しているとなればこれは本末転倒です。

 なぜトランプやウノではなくボードゲームを遊ぶのか?

 布教というのはあくまでも導入であって、今まで興味が無かった人をいかにこの趣味に引き込むか、あるいは紹介するかという問題だと思うのですが、やはりトランプやウノ、人生ゲームとかとは決定的にここが違うんだよ!みたいな魅力が提示できる作品を持って行わないと意味が無いのではないでしょうか?

 繰り返しになりますが、あくまでもこのコラムは「アナログゲームの布教」と「(ドイツ)ボードゲームの布教」は異なるという前提に立ってます。アナログゲーム(非電源ゲーム)全般の布教となれば、そもそも話が違います。ここ最近感じる違和感の正体は、私はどうもこの2つの「布教」の混同にあるように思えてなりません。

 そもそも遊んでもらえなかったら駄目だから、最初から難しい作品は勧められないというのは一理あるのですが、最終的な目標(同好の士を得る)を踏まえれば、必ずしもそれが最善とはいえないのではないでしょうか?せめて難易度の低い作品を導入に選ぶにしても、すぐその後に続く作品を用意できるくらいの周到さは持ち合わせていて欲しいですね。byタカハシ
 最近すっかり「非電源ゲーム」とか「アナログゲーム」という言葉が一般化してきたように感じます。震災の影響もあって一般の方の関心が少し向けられつつあるようではあるのですが・・・

 ところで、一言で「非電源」、「アナログ」といっても、中身はそれなりに区分できると思います。ボードゲーム、カードゲーム、コミュニケーション(パーティ)ゲーム、テーブルトークRPGなどなど、意外に細分化できちゃいます。

 もちろんほとんどの方は、面白かったら別にその中身がどうこうとかいう部分までは気にしていないと思うのですが、私個人としては実は優先順位がかなりハッキリしているんですよね。ボードゲームに対する愛情(笑)!?を10とするなら、カードゲームはその半分の5、コミュニケーションゲームだとせいぜいが3くらいで、それ以外はほとんど1です。

 先日この話で友人と盛り上がりました。その友人はやはり御多分に漏れず、面白ければボードだろうが、カードだろうが当然10だろ!という話でした(コミュニケーション系はちょっと低いかもとは言ってましたが^^;)。恐らくはこれが一般的な考え方であり、最もメジャな意見だと私も思います。

 結局何が言いたいのかといいますと、サークルを主催する上では、やはりこのメジャな考え方を重視して運営していかなければならないということです(まぁなにをいまさらですけどね・・・^^;)。

 ウチのサークルの月例会に参加してくださっている常連の皆様なら薄々お気づきかもしれませんが、私が毎回用意するゲームは、そのほとんどが「ボード」です。たまに過去の名作や話題作として「カード」ゲームなども準備しますが、極端に「ボード」ゲームが多いんですよね。

 これはやはり私自身が「ボードゲーム」の優先順位を極端に高くとっていることに他なりません。私の中では「カードゲーム」や「コミュニケーション&パーティゲーム」といったものは、極端に言えば、あくまでも「ボードゲーム」と「ボードゲーム」の間をつなぐ「息抜き」としての位置づけでしかありません。

 もちろん、海外のカードゲームやコミュニケーション系の作品に名作があることは知ってますし、私自身もそれらの作品が好きですし、プレイすれば当然楽しいです。でもしかし、優先順位としては、実は私はそれらはあくまでもボードゲームよりかなり下に(それも明確に)置いてしまっているのです(あくまでも優先順位の話で、優劣の話ではありませんからね^^;)。

 これが、常々自分でも問題あるなぁ~と感じている悩みの1つでもあります。月例会に参加してくれる人達の希望するラインナップって一体なんだろう?毎回月例会の準備をする際には一番その点に悩まされるわけですが、最終的にはどうしても自分の好みを優先してしまいがちで、結果的にはかなり偏ったラインナップになっている気がします。

 他のサークルさんの定例会の様子とかをウェブで拝見しますと、最近ではもうほとんど半数以上が「ボード」以外の作品を遊ばれているケースが多く、自分の考え方(スタイル)とのギャップには驚かされるばかりです。特にライトゲームが主流となりつつある時代が到来して以降は、その傾向が顕著で、さすがにこれではいつまでも私自身のスタイルをサークルで押し通すのは無理があるなぁ~ということに気が付かされました。

 私は昔からボードゲームというのは、箱を開けてから元通りしまうまでに、1つの小さな世界がそこに現れるのが最大の魅力だと考えてました。もちろん最近はカードゲームとかも進化してますから、ボードゲームと同じように1つの世界観を構築するくらいスケールの大きい作品があるのも事実なのですが、やはり何かが決定的に違います。

※ここまでくると、単なるマニアのカタルシス以外のなにものでもなくなってきつつありますが(爆)、そのこだわりこそが自分自身この趣味に惹かれ続けている大きな要因の1つでもありますので、そこを誤魔化しても結局先々自分自身が困るのは目に見えてますから、ここは正直にならざるをえません。

 結局、「ゲーム性」という部分では、システムメインのカードゲームの方がボードゲームを上回る場合がそれこそ当たり前のように存在しますし、「笑い」というポテンシャルでいえばボードゲームはコミュニケーションゲームには全くといって良いほど敵いません。アナログゲームサークルというものは、ある意味ゲームセンターと同じで、その時々に応じてお客の色んなニーズに答えなければなりませんから、レバー系の基盤ゲームから、もぐら叩きなどのアクション系、レースゲームや音楽ゲーム、UFOキャッチャーに至るまで、常に魅力溢れるものを提供し続けてこそ、ゲームセンターとしての価値があがるのは当然です。

 ですので、たとえ自分自身がいくら好きでも、そういった一部のものばかりを並べているゲームセンターは、その手のマニアには好評でもいずれは潰れてしまいます。お客にとっていかに居心地の良い空間を演出できるかは、基本的に間口をできる限り広く取った方が有効な場合が多いといえるでしょう。

 しかし、そうなると一方であまりにも間口を広く取りすぎてしまった結果、いわゆる「無個性のゲームセンター」という状態になってしまうのも、安定感は生まれても実はあまり面白くありません。あそこのゲーセンは対戦ゲームが充実している、あそこのゲーセンはメダルゲームの数は県内1だ、みたいな個性(ウリ)は当然個々に必要なものになってくるといえるでしょう。

 では、NBGCはどうするのか?色々と悩みましたが、ウチはやはり「ボードゲーム倶楽部」である以上、できれば「ボードゲーム」を個性にしたいという結論に行き着きました。もちろんできうる範囲内で作品は幅広く提供したいですし、選択権は常に参加してくださるお客様に委ねるのは当然なのですが、主催者である私自身のアナログゲームに対する優先順位の考え方をハッキリと示して、それを理解していただいた上で皆さんに参加していただければ、より一層サークルとしての価値は見いだされてくるんじゃないかなと思ったわけです。

※一応念を押しますが、これからもNBGCではカードゲームやコミュニケーション系も、リクエストがある限りバンバン遊びますよ♪ただ、毎回のラインナップを揃える上で、主催者がそういう思考の元でゲームを用意しているということを理解していただきたいだけです。変な誤解や心配はしないで下さいね^^;

 まぁこの辺はどこまでいっても私自身のマニアックな拘りでしかない部分ですから、一度常連さんにアンケートみたいな形で聞いてみたい内容ではありますね。「ボード」、「カード」、「パーティ」、「同人」、「その他」、などなど細かくジャンル分けしてみて、最初に私自身が提示したように、優先順位を目に見える形で数値化していただくのも面白いかなと(笑)。

あなたのボードゲーム割合はいくつですか?

 そのときは是非御協力お願いいたします。byタカハシ