5月の最終日曜日。今月はいつもの月例会はお休みの予定でしたが、先週予定していた他サ-クルさんへの遠征が個人的な都合でキャンセルになってしまったので、どうにもウズウズしてしまい(笑)いつもの常連さんをお誘いして特例会を開催することに。
あいにくの雨でしたが急なお誘いだったにもかかわらず、4名様の御参加をいただき、いうなれば「NBGC五月雨(さみだれ)会」とあいなりました♪
<この日の参加者の皆様>
安達さん、池田さん、笠谷さん、野田さん
ブルゴ-ニュ

まず1発目は、アレアの最新大箱シリ-ズ、フェルドの『ブルゴ-ニュ』ですね。安達さんと野田さんが未プレイということでリクエストが入り、個人的には意外と早く再戦のチャンスが到来して嬉しかったです。
※余談ですが、この作品のデザイナ-S・フェルドは、ドイツ語読みですと「フェルト(末尾が濁らない)」となります。最近こうした「表記」にかなりまめに拘る方がおられるようですが、やはり権威あるサイトとかですと、その辺も気を使う必要があったりするんでしょうか?私個人的にはマイケルをマイコ-と呼ぼうが、ミハエル、ミヒャエル、ミゲル、ミシェル、マイカ-と呼ぼうが、そんなのどうでもよい話なんですが、シュ-マッハはやはりミヒャエルだと思うので(爆)、フェルドもフェルトが本当なら良いのでしょうね。日本人の一般の方100人に読ませても「フェルト」と読む人は数人でしょうし、既に脳みそに「フェルド」でインプットされてますから、大体の意味が通じる以上はNBGCでは今更わざわざ変える気もないですけど・・・^^;
さて、前回この作品をプレイした際はゲ-ムの中盤でいろいろとル-ルのインスト忘れがあったりして、フルスペックで遊べた感がなかったので、今回は私がインスト係を務めるということで、結構慎重にル-ルを説明させていただきました。リファレンスを用意したのも良かったのか、皆さんスム-ズにル-ルを理解していただけたみたいでなによりでした。
今回は色々悩んだのですが、前回は「船」で先行する作戦だったので、今回は最後まで「船」には一切手を出さないプレイを目指してみました。まず第1の目標を「鉱山」プレイ。第2の目標を「動物」プレイと決めてのスタ-ト。幸運にも初手番でしたので、サイコロの目がフィットしたこともあり、目の前の「4頭牛」と「3頭牛」をゲット!同順で経験者の池田君がやはり「鉱山」をいきなり2個取る感じでしたので、お互いあっさり方針決定となりました(笑)。
2手番目、商品を売却して中央の黒タイルからやはり「4頭牛」を購入する私。既に自分のボ-ドのストックエリアは牛で満杯です(笑)。中盤は金銭面で収入が少ないのを商品の売却でなんとか補い、サイコロ運に見放され気味でしたが、ボ-ナスタイルを2番手で効率良く獲得したりしながら勝利を目指します。
フェイズCで全く「牛」が登場しないことで1歩後退を余儀なくされましたが、都合「牛」だけで66点(黄色の特殊タイルもあったので)の大量得点を稼ぎだし、最終版でようやく手を出した「船」で運良く商品の色が合うというラッキ-も味方して、序盤から「鉱山」でかなり優位な状況だった池田君を際どく4点かわして勝利!最後の商品の重なりが勝負の分かれ目でしたね。二人とも300点を超える大熱戦でした。
この作品は個人的にはかなり好きなタイプで、今年から創設された「ブラックポ-ン」の有力候補だと思っていたのですが、同じフェルドデザインでも、こちらではなく『ストラスブ-ル』がノミネ-トと、ちょっと残念な感じでした。ここ最近多作&大安定のフェルドですが、彼はいつ突き抜けた作品で賞を手にするのか?と問われると、正直(安定感が高すぎて)答えに困るデザイナ-なのかも?という気もします。やはり賞レースは色々あって難しいですね^^;
ナビゲ-タ-

少し遅めの昼食休憩後は、遅れて到着なさった笠谷さんを混ぜて5人で『ナビゲ-タ-』をプレイすることに。何気に池田君以外は全員経験者ということで、これは久々に燃える展開。関係ないですが、この作品も『ナビゲ-タ-(英語読み)』なのか、『ナヴィゲド-ル(ポルトガル読み)』なのかショップによっても違うようですね^^;箱の字をそのまま読もうとするなら、やっぱり『ナヴィゲド-ル』ですか?。何で『航海者』とかに統一しなかったんでしょうね(笑)。
今回は、というよりも次に自分がこの作品をプレイするなら「船」プレイでいこうと決めていたので、『ブルゴーニュ』と同じように、予め最初からかなり方針を決めて挑んだ今回のセッション。最近スギハラにこの作品をレンタルしたところ、仲間内だと「船」でガンガン先に進んだプレイヤ-が勝利したという報告を受けたのですが、私自身当初から「船」プレイには懐疑的(勝ち味が薄いのでは?)だったこともあって、その結果が本当なのか知りたくもあったのであえて自分でも自信のない作戦を選択してみました。
とりあえず、序盤は造船所を先行で建設するので、マ-ケット関係でかなり出遅れます。周りのプレイヤ-達が金満でウハウハプレイを続ける最中、ギリギリのマネ-ジメントでやりくりしていかなければなりません。中盤、造船所の数を3つまで伸ばした時点で、ようやく大船団を2順かけて作り上げ、盤面に全ての船を送り込むことに成功しました。
終盤、もたもたしていると金満プレイヤ-との差がどんどん開く(というか詰められる)ばかりでしたので、一気に長崎を襲撃して早期のゲ-ムセットを狙いたい私でしたが、私と同じように「船」プレイを続けていた安達さんが時代3への突入を悩んでおられたので、よせばよいのに「1順待って先に「特権」を取りに行ってから突入の方が安達さん的にはベストなんじゃないですか?」とアドバイスしてしまったことで、終了のタイミングが1歩遅れてピンチに^^;
というのも、結構楽観的に見ていた「建物」関係が、終盤金満家達の買い占めで一気に購入されまくりで、もしかしたら長崎到達よりも先に「建物売り切れ」で終了トリガ-が引かれてしまうのでは?という最悪の状況が見えてきたので、最後の数順はかなりアセアセでした。
それでも何とかギリギリで長崎に到着すると、最後は盤面にあれほどあった私の船は1隻もなく(ラストの手番で「特権」を取りに行くのに最後の1隻を沈めたので)、また労働者の数も最低の2というまさに真っ白な灰状態でのゲ-ムセット(爆)。全てにおいて他プレイヤ-の後追い状態になってしまった野田さんが残念ながら最下位。私と同じ「船」プレイを実行しながら、特権が今一つで最後伸びきれなった安達さんが4位。初プレイながらバランス良くプレイし、教会で先を取った池田君が3位、そしてやはり金満プレイで特権も充実していた笠谷さんを、最後の最後でわずか2点かわして私が勝利!という劇的な幕切れでした。
「うわ~これで負けてる(届いている)のかぁ~><」という笠谷さんの嘆きがとても印象的で、確かに私自身も本当に届いているのかわからないまさにデッドヒ-トだったと思います。あと1順遅れていれば、私は3位以下の可能性も十分ありましたから、最後の最後で届いたのはまさに執念だったと自分でも思います!
大熱戦の感想戦では、もうどんだけ計算してるの(笑)?みたいな話になりましたが、私自身最後の数回はもうただただ自分で決めたことをそのとおりに実行するだけで、計算云々というよりも単に最善手を打ち続けるしか道はなかったというのが正直なところです(ですのでダウンタイムとかは皆無でしたw)。ですから勝負の行方は本当に運任せだったといえるでしょう(むしろ私の方が負けてるとさえ思ってました^^;)。
惜しくも3位で勝利を逃した池田君からは、「序盤よりもむしろ終盤の方が選択肢が少ないんですね」という指摘を受けましたが、なるほど終盤になると各人がある程度方針が明確に決まってくるので、そういう部分は過分にあるかもしれませんね。それでも池田君自身もこの作品についてはかなり気に入ってくれたようで、「確かにこの作品が人気の理由がわかりました。色々と戦略性があってこれは面白いですね!」というコメントをいただけたのは、セッションした甲斐があるというものです。また近いうちに遊べると良いですね♪
袋の中のフェロ-

続いては、大熱戦の『ナビゲ-タ-』の後ということで、頭を休める意味も込めて「競り」と「ブラフ」が見事に融合したフリ-ゼの傑作『袋の中のフェロ-』をプレイすることに。この作品は一緒にプレイする面子にもよると思いますが、正直『電力会社』を除けば、個人的にフリ-ゼの作品の中ではトップクラスの切れ味があると思ってます。
ル-ルは簡単。全員でカ-ドを裏向きに並べて(ちなみにカ-ドの構成は全員ほとんど一緒)、「裏向きのまま」全てのカ-ドを競りにかけます。そして途中で誰かがパスをするたびにカ-ドを1枚ずつ表に向けるのですが、マイナスのカ-ドや、高得点カ-ドを追い払う犬とかが出てくると、全員一気に競りから降りるので、心理的な駆け引きが尋常ではないです^^;
競りから降りれば、降りる順番によって銀行からお金がもらえますので、全てのカ-ドの合計点数次第では降りた方が格段に儲かる場合が多々あります。自分が高得点カ-ドを入れた時は、いかにそのそぶりを見せないで競りに残り続けるか、逆にマイナスのカ-ドを入れた場合は相手にどれだけ期待をさせて競りを続けさせるか?かなりプレイ感が特殊なのですが、この辺の味わいがわかってくると、もうニヤニヤが止まらない(さすがにそれだと相手にバレて負けちゃいますけどねw)ブラフゲ-ムの傑作に一気に昇華します。
当たり前のことですが、後半にめくられるカ-ドを入れているプレイヤ-方が有利に競りを進められますので、自分が最初の方にカ-ドを入れる手番では、どうしても様子見になるケ-スが多く、運良く一番最初のディ-ルで最後のカ-ドを入れた私が、強気の競りでいきなり大量リ-ドに成功しました(さすがにこの辺は全員の「様子見精神」を読み切りましたw)。
その後中盤で、0→11→-8→15→?という状況で、池田君との一騎打ちになり、彼に14まで競り上げさせて降りたのが会心のプレイでした。最後の?は野田さんが入れたカ-ドで、予想では「大きな犬」だったので、見事その予想通りハマって、私は銀行から6円ゲット(プラス6点)池田君は14円払って3点ゲット(都合マイナス11点><)でしたから、ここで大きな差ができましたね。
終盤調子に乗って罠にはまり、大きなマイナス点も喰らったりしましたが、手番順が常に好位置にあったことも幸いして銀行からかなり良い感じで「折り賃」をスチ-ルしまくった私が、最初のリ-ドを守って46点で逃げ切り勝利、2位は39点で安達さんと野田さんが同点でした。
下手したら「動物愛護団体」からクレ-ムが来そうなカ-ドイラスト(この辺はフリ-ゼらしいブラックさが笑えます)や、黒と緑のワレスコインならぬフリ-ゼコインが入っていたりと、コンポ-ネント的にも楽しめるこちらの作品。最初に自分で高得点カードを入れてしまったがために、思わず1円を出してしまって、パス(大きな犬)、パス(-8)、パス(-5)、パス(-8)とかで大量ののマイナス点を喰らったりすると、もう爆笑間違いなしですよね。
リベルテ

最後は、安達さんの持ち込みリクエストということで、ワレスの『リベルテ』をプレイすることに。かなぁ~り昔にバネストで現物だけは見た記憶があるこの作品。どうも10年近くたって別のメ-カから再版されたらしく、箱のサイズも大きくなっていたり、何だか中身も新しく綺麗になった感じもするのですが、正直記憶があいまいで思い出せません^^;
当時はワレスは今ほど人気ではなかったので(フリ-クにはやはり支持されてましたが)、この『リベルテ』に関しては、私自身残念ながらプレイする機会はありませんでしたが、巡り巡ってこの日のセッションということに関して、何だかとても感慨深いものがありました。
実際の中身はガチガチの「陣取りゲ-ム」で、しかもマルチ要素がたっぷりというワレスのワレスらしさが溢れんばかりの作品でしたが、タイトルよろしくフランス革命をテ-マにしたトリコロ-ルの3色をそれぞれの陣営として使いながらエリア支配をコントロ-ルする(競い合う)というシステムは実に素晴らしく、その凝りに凝ったデザインは私の好みに合いましたが、やはり多人数プレイということで、マルチ色が強すぎたのが印象的でした。
また、カ-ドをプレイして駒を配置していくというのは、確かにワレスらしい王道のシステムなのですが、このカ-ドの引きという部分がどうにもならないうえに、なおかつ「陣取り」なわけですから、その辺のバランスを全てプレイヤ-たち全員でコントロ-ルする必要に迫られた結果、爽快感がまるで生まれないというとても残念な結果になってしまいました。
私としてはワレス作品に爽快感を求める方が酷だとは思うのですが(笑)、池田君に言わせれば、ワレス作品でもそれなりのアハポイントはあるらしく、やはりこの作品はその辺がとても少ないということでした。確かに、先行きが全く見えないこの作品では、自分の思い描いた理想の状況は、全て片っ端から封鎖されていく感じで、混沌の中の混沌の先に待っている何かに身を委ねるようなプレイ感覚は、なかなか一般的にはウケが良くないのかもしれません。
実際のセッションも、点数的に先に出ればワ-ルドエネミ-として全員から叩かれてしまうので、なるべく2番手3番手につけたいところなのですが、自分の意志とはほとんど無関係に点数を「取らされてしまう」ので、最後は手札のままならさとも相まって、恥ずかしながら「もう良くわかんないやぁ~^^;」みたいな感じになってしまいました。
序盤飛び出た笠谷さんを中盤で追い抜いた私(気分的には勝手に押し出されたような感じだったのですがw)。最終タ-ンでは他の全員から叩かれまくるので、もうほとんど自分のリ-ドを僅か1点でも伸ばせたらそれで良いかな?的なプレイしかできません。結局池田君と笠谷さんの熾烈な2位争いは、野田さんの妙手によって最後笠谷さんに軍配が上がり、棚ぼた的に野党の1位を取れた私が、その笠谷さんを僅かに上回り逃げ切り勝利。
最後は私の目の前のカ-ドは片っ端からギロチンの餌食になったりと、ワ-ルドエネミ-らしい相当な叩かれっぷりでしたが(爆)、幾重にも張り巡らした「保険」がなんとか効いて、辛くも逃げ切ることができました。久々にここまで「ゲ-ムに絡めない」作品は逆に新鮮で、個人的にはプレイできて非常に良かったのですが、次回もしプレイする機会があるならば、もう少し低人数で(3人とか4人とかで)遊んでみたい印象を持ちました。
ということで、この日はかなりプレイ時間が長めの作品が多く、都合4作品と少なめでしたが、こういう特例会ならではのラインナップということで、個人的にはかなり充実した1日でした。また、全てのセッションが接戦(熱戦)で、しかもそのどれもに勝利できたのもとても嬉しかったです(勝利できたというよりも、むしろ勝たせてもらったという方が大きいですけどね^^;)。突発的なゲ-ム会でしたが、悪天候にもかかわらず快く御参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。来月の通常例会もどうぞよろしくお願いします。byタカハシ
あいにくの雨でしたが急なお誘いだったにもかかわらず、4名様の御参加をいただき、いうなれば「NBGC五月雨(さみだれ)会」とあいなりました♪
<この日の参加者の皆様>
安達さん、池田さん、笠谷さん、野田さん
ブルゴ-ニュ

まず1発目は、アレアの最新大箱シリ-ズ、フェルドの『ブルゴ-ニュ』ですね。安達さんと野田さんが未プレイということでリクエストが入り、個人的には意外と早く再戦のチャンスが到来して嬉しかったです。
※余談ですが、この作品のデザイナ-S・フェルドは、ドイツ語読みですと「フェルト(末尾が濁らない)」となります。最近こうした「表記」にかなりまめに拘る方がおられるようですが、やはり権威あるサイトとかですと、その辺も気を使う必要があったりするんでしょうか?私個人的にはマイケルをマイコ-と呼ぼうが、ミハエル、ミヒャエル、ミゲル、ミシェル、マイカ-と呼ぼうが、そんなのどうでもよい話なんですが、シュ-マッハはやはりミヒャエルだと思うので(爆)、フェルドもフェルトが本当なら良いのでしょうね。日本人の一般の方100人に読ませても「フェルト」と読む人は数人でしょうし、既に脳みそに「フェルド」でインプットされてますから、大体の意味が通じる以上はNBGCでは今更わざわざ変える気もないですけど・・・^^;
さて、前回この作品をプレイした際はゲ-ムの中盤でいろいろとル-ルのインスト忘れがあったりして、フルスペックで遊べた感がなかったので、今回は私がインスト係を務めるということで、結構慎重にル-ルを説明させていただきました。リファレンスを用意したのも良かったのか、皆さんスム-ズにル-ルを理解していただけたみたいでなによりでした。
今回は色々悩んだのですが、前回は「船」で先行する作戦だったので、今回は最後まで「船」には一切手を出さないプレイを目指してみました。まず第1の目標を「鉱山」プレイ。第2の目標を「動物」プレイと決めてのスタ-ト。幸運にも初手番でしたので、サイコロの目がフィットしたこともあり、目の前の「4頭牛」と「3頭牛」をゲット!同順で経験者の池田君がやはり「鉱山」をいきなり2個取る感じでしたので、お互いあっさり方針決定となりました(笑)。
2手番目、商品を売却して中央の黒タイルからやはり「4頭牛」を購入する私。既に自分のボ-ドのストックエリアは牛で満杯です(笑)。中盤は金銭面で収入が少ないのを商品の売却でなんとか補い、サイコロ運に見放され気味でしたが、ボ-ナスタイルを2番手で効率良く獲得したりしながら勝利を目指します。
フェイズCで全く「牛」が登場しないことで1歩後退を余儀なくされましたが、都合「牛」だけで66点(黄色の特殊タイルもあったので)の大量得点を稼ぎだし、最終版でようやく手を出した「船」で運良く商品の色が合うというラッキ-も味方して、序盤から「鉱山」でかなり優位な状況だった池田君を際どく4点かわして勝利!最後の商品の重なりが勝負の分かれ目でしたね。二人とも300点を超える大熱戦でした。
この作品は個人的にはかなり好きなタイプで、今年から創設された「ブラックポ-ン」の有力候補だと思っていたのですが、同じフェルドデザインでも、こちらではなく『ストラスブ-ル』がノミネ-トと、ちょっと残念な感じでした。ここ最近多作&大安定のフェルドですが、彼はいつ突き抜けた作品で賞を手にするのか?と問われると、正直(安定感が高すぎて)答えに困るデザイナ-なのかも?という気もします。やはり賞レースは色々あって難しいですね^^;
ナビゲ-タ-

少し遅めの昼食休憩後は、遅れて到着なさった笠谷さんを混ぜて5人で『ナビゲ-タ-』をプレイすることに。何気に池田君以外は全員経験者ということで、これは久々に燃える展開。関係ないですが、この作品も『ナビゲ-タ-(英語読み)』なのか、『ナヴィゲド-ル(ポルトガル読み)』なのかショップによっても違うようですね^^;箱の字をそのまま読もうとするなら、やっぱり『ナヴィゲド-ル』ですか?。何で『航海者』とかに統一しなかったんでしょうね(笑)。
今回は、というよりも次に自分がこの作品をプレイするなら「船」プレイでいこうと決めていたので、『ブルゴーニュ』と同じように、予め最初からかなり方針を決めて挑んだ今回のセッション。最近スギハラにこの作品をレンタルしたところ、仲間内だと「船」でガンガン先に進んだプレイヤ-が勝利したという報告を受けたのですが、私自身当初から「船」プレイには懐疑的(勝ち味が薄いのでは?)だったこともあって、その結果が本当なのか知りたくもあったのであえて自分でも自信のない作戦を選択してみました。
とりあえず、序盤は造船所を先行で建設するので、マ-ケット関係でかなり出遅れます。周りのプレイヤ-達が金満でウハウハプレイを続ける最中、ギリギリのマネ-ジメントでやりくりしていかなければなりません。中盤、造船所の数を3つまで伸ばした時点で、ようやく大船団を2順かけて作り上げ、盤面に全ての船を送り込むことに成功しました。
終盤、もたもたしていると金満プレイヤ-との差がどんどん開く(というか詰められる)ばかりでしたので、一気に長崎を襲撃して早期のゲ-ムセットを狙いたい私でしたが、私と同じように「船」プレイを続けていた安達さんが時代3への突入を悩んでおられたので、よせばよいのに「1順待って先に「特権」を取りに行ってから突入の方が安達さん的にはベストなんじゃないですか?」とアドバイスしてしまったことで、終了のタイミングが1歩遅れてピンチに^^;
というのも、結構楽観的に見ていた「建物」関係が、終盤金満家達の買い占めで一気に購入されまくりで、もしかしたら長崎到達よりも先に「建物売り切れ」で終了トリガ-が引かれてしまうのでは?という最悪の状況が見えてきたので、最後の数順はかなりアセアセでした。
それでも何とかギリギリで長崎に到着すると、最後は盤面にあれほどあった私の船は1隻もなく(ラストの手番で「特権」を取りに行くのに最後の1隻を沈めたので)、また労働者の数も最低の2というまさに真っ白な灰状態でのゲ-ムセット(爆)。全てにおいて他プレイヤ-の後追い状態になってしまった野田さんが残念ながら最下位。私と同じ「船」プレイを実行しながら、特権が今一つで最後伸びきれなった安達さんが4位。初プレイながらバランス良くプレイし、教会で先を取った池田君が3位、そしてやはり金満プレイで特権も充実していた笠谷さんを、最後の最後でわずか2点かわして私が勝利!という劇的な幕切れでした。
「うわ~これで負けてる(届いている)のかぁ~><」という笠谷さんの嘆きがとても印象的で、確かに私自身も本当に届いているのかわからないまさにデッドヒ-トだったと思います。あと1順遅れていれば、私は3位以下の可能性も十分ありましたから、最後の最後で届いたのはまさに執念だったと自分でも思います!
大熱戦の感想戦では、もうどんだけ計算してるの(笑)?みたいな話になりましたが、私自身最後の数回はもうただただ自分で決めたことをそのとおりに実行するだけで、計算云々というよりも単に最善手を打ち続けるしか道はなかったというのが正直なところです(ですのでダウンタイムとかは皆無でしたw)。ですから勝負の行方は本当に運任せだったといえるでしょう(むしろ私の方が負けてるとさえ思ってました^^;)。
惜しくも3位で勝利を逃した池田君からは、「序盤よりもむしろ終盤の方が選択肢が少ないんですね」という指摘を受けましたが、なるほど終盤になると各人がある程度方針が明確に決まってくるので、そういう部分は過分にあるかもしれませんね。それでも池田君自身もこの作品についてはかなり気に入ってくれたようで、「確かにこの作品が人気の理由がわかりました。色々と戦略性があってこれは面白いですね!」というコメントをいただけたのは、セッションした甲斐があるというものです。また近いうちに遊べると良いですね♪
袋の中のフェロ-

続いては、大熱戦の『ナビゲ-タ-』の後ということで、頭を休める意味も込めて「競り」と「ブラフ」が見事に融合したフリ-ゼの傑作『袋の中のフェロ-』をプレイすることに。この作品は一緒にプレイする面子にもよると思いますが、正直『電力会社』を除けば、個人的にフリ-ゼの作品の中ではトップクラスの切れ味があると思ってます。
ル-ルは簡単。全員でカ-ドを裏向きに並べて(ちなみにカ-ドの構成は全員ほとんど一緒)、「裏向きのまま」全てのカ-ドを競りにかけます。そして途中で誰かがパスをするたびにカ-ドを1枚ずつ表に向けるのですが、マイナスのカ-ドや、高得点カ-ドを追い払う犬とかが出てくると、全員一気に競りから降りるので、心理的な駆け引きが尋常ではないです^^;
競りから降りれば、降りる順番によって銀行からお金がもらえますので、全てのカ-ドの合計点数次第では降りた方が格段に儲かる場合が多々あります。自分が高得点カ-ドを入れた時は、いかにそのそぶりを見せないで競りに残り続けるか、逆にマイナスのカ-ドを入れた場合は相手にどれだけ期待をさせて競りを続けさせるか?かなりプレイ感が特殊なのですが、この辺の味わいがわかってくると、もうニヤニヤが止まらない(さすがにそれだと相手にバレて負けちゃいますけどねw)ブラフゲ-ムの傑作に一気に昇華します。
当たり前のことですが、後半にめくられるカ-ドを入れているプレイヤ-方が有利に競りを進められますので、自分が最初の方にカ-ドを入れる手番では、どうしても様子見になるケ-スが多く、運良く一番最初のディ-ルで最後のカ-ドを入れた私が、強気の競りでいきなり大量リ-ドに成功しました(さすがにこの辺は全員の「様子見精神」を読み切りましたw)。
その後中盤で、0→11→-8→15→?という状況で、池田君との一騎打ちになり、彼に14まで競り上げさせて降りたのが会心のプレイでした。最後の?は野田さんが入れたカ-ドで、予想では「大きな犬」だったので、見事その予想通りハマって、私は銀行から6円ゲット(プラス6点)池田君は14円払って3点ゲット(都合マイナス11点><)でしたから、ここで大きな差ができましたね。
終盤調子に乗って罠にはまり、大きなマイナス点も喰らったりしましたが、手番順が常に好位置にあったことも幸いして銀行からかなり良い感じで「折り賃」をスチ-ルしまくった私が、最初のリ-ドを守って46点で逃げ切り勝利、2位は39点で安達さんと野田さんが同点でした。
下手したら「動物愛護団体」からクレ-ムが来そうなカ-ドイラスト(この辺はフリ-ゼらしいブラックさが笑えます)や、黒と緑のワレスコインならぬフリ-ゼコインが入っていたりと、コンポ-ネント的にも楽しめるこちらの作品。最初に自分で高得点カードを入れてしまったがために、思わず1円を出してしまって、パス(大きな犬)、パス(-8)、パス(-5)、パス(-8)とかで大量ののマイナス点を喰らったりすると、もう爆笑間違いなしですよね。
リベルテ

最後は、安達さんの持ち込みリクエストということで、ワレスの『リベルテ』をプレイすることに。かなぁ~り昔にバネストで現物だけは見た記憶があるこの作品。どうも10年近くたって別のメ-カから再版されたらしく、箱のサイズも大きくなっていたり、何だか中身も新しく綺麗になった感じもするのですが、正直記憶があいまいで思い出せません^^;
当時はワレスは今ほど人気ではなかったので(フリ-クにはやはり支持されてましたが)、この『リベルテ』に関しては、私自身残念ながらプレイする機会はありませんでしたが、巡り巡ってこの日のセッションということに関して、何だかとても感慨深いものがありました。
実際の中身はガチガチの「陣取りゲ-ム」で、しかもマルチ要素がたっぷりというワレスのワレスらしさが溢れんばかりの作品でしたが、タイトルよろしくフランス革命をテ-マにしたトリコロ-ルの3色をそれぞれの陣営として使いながらエリア支配をコントロ-ルする(競い合う)というシステムは実に素晴らしく、その凝りに凝ったデザインは私の好みに合いましたが、やはり多人数プレイということで、マルチ色が強すぎたのが印象的でした。
また、カ-ドをプレイして駒を配置していくというのは、確かにワレスらしい王道のシステムなのですが、このカ-ドの引きという部分がどうにもならないうえに、なおかつ「陣取り」なわけですから、その辺のバランスを全てプレイヤ-たち全員でコントロ-ルする必要に迫られた結果、爽快感がまるで生まれないというとても残念な結果になってしまいました。
私としてはワレス作品に爽快感を求める方が酷だとは思うのですが(笑)、池田君に言わせれば、ワレス作品でもそれなりのアハポイントはあるらしく、やはりこの作品はその辺がとても少ないということでした。確かに、先行きが全く見えないこの作品では、自分の思い描いた理想の状況は、全て片っ端から封鎖されていく感じで、混沌の中の混沌の先に待っている何かに身を委ねるようなプレイ感覚は、なかなか一般的にはウケが良くないのかもしれません。
実際のセッションも、点数的に先に出ればワ-ルドエネミ-として全員から叩かれてしまうので、なるべく2番手3番手につけたいところなのですが、自分の意志とはほとんど無関係に点数を「取らされてしまう」ので、最後は手札のままならさとも相まって、恥ずかしながら「もう良くわかんないやぁ~^^;」みたいな感じになってしまいました。
序盤飛び出た笠谷さんを中盤で追い抜いた私(気分的には勝手に押し出されたような感じだったのですがw)。最終タ-ンでは他の全員から叩かれまくるので、もうほとんど自分のリ-ドを僅か1点でも伸ばせたらそれで良いかな?的なプレイしかできません。結局池田君と笠谷さんの熾烈な2位争いは、野田さんの妙手によって最後笠谷さんに軍配が上がり、棚ぼた的に野党の1位を取れた私が、その笠谷さんを僅かに上回り逃げ切り勝利。
最後は私の目の前のカ-ドは片っ端からギロチンの餌食になったりと、ワ-ルドエネミ-らしい相当な叩かれっぷりでしたが(爆)、幾重にも張り巡らした「保険」がなんとか効いて、辛くも逃げ切ることができました。久々にここまで「ゲ-ムに絡めない」作品は逆に新鮮で、個人的にはプレイできて非常に良かったのですが、次回もしプレイする機会があるならば、もう少し低人数で(3人とか4人とかで)遊んでみたい印象を持ちました。
ということで、この日はかなりプレイ時間が長めの作品が多く、都合4作品と少なめでしたが、こういう特例会ならではのラインナップということで、個人的にはかなり充実した1日でした。また、全てのセッションが接戦(熱戦)で、しかもそのどれもに勝利できたのもとても嬉しかったです(勝利できたというよりも、むしろ勝たせてもらったという方が大きいですけどね^^;)。突発的なゲ-ム会でしたが、悪天候にもかかわらず快く御参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。来月の通常例会もどうぞよろしくお願いします。byタカハシ
おかげさまでカウンタが10万を超えたNBGCです。うちのカウンタはなかなか上がらない仕様になってますので、正直10万という数を超えたのは驚きでもありますが、これもひとえに定期的に見に来てくださる皆様のおかげです。感謝申し上げます。
さて、今回のコラムは「何度も遊びたくなるボードゲームの特徴」ということで、普段ゲーム会等で稼動しやすいボードゲーム作品の特徴といいますか、一度遊んだ後にもう一度プレイしたくなる。そういった部分に関する個人的な見解です。
既に当コラムでは過去に「リプレイの可能性」、「リプレイの可能性(その2)」というテーマを取り上げたことがありましたが、その際に「リプレイは大事だけど、正直1回プレイしただけでお腹一杯になる作品もあるよね」的なコメント・意見が結構あったものですから、今回はその辺を少し掘り下げてみようかなと。
私が普段ボードゲームを購入する際に、一番考えることが「この作品は何回くらい遊べるだろうか?」ということです。自分の好み、周りにいる仲間の好み、難易度やプレイ時間等も含めて、どれくらい稼動するかな?という点については、必ず考えるようにはしてます。
もちろん、考えた末に出た結論が「こりゃ1回がせいぜいか^^;?」という場合でも、その作品が自分の好みの作品であれば有無を言わさずに勝手に右手が動いてポチっと注文してしまうことは多々ありますが(笑)、とりあえず脊髄反射的に手当たり次第購入するということは私の場合ほとんどありません。
できれば、2度3度と繰り返し遊べる方が良い作品であることは間違いないでしょうし、逆にせっかく購入しても1回しか遊ばれなかったら寂しすぎますし、第一ボードゲームは高価な買い物ですからなるべく失敗はしたくないという心理は、コレクターやマニアでない限り当然働く部分ですよね。
実際のところ作品の面白さみたいなものは手にとって仲間同士で遊んでみてはじめてわかることですから、あまり期待していなかった作品が、思いのほか面白くてヘビロテになったり、逆に期待しすぎたせいで裏切られ、結局1回しか遊ばなくなったなんてことも当たり前のようにあるでしょうから、確かにこの辺の判断が難しいことは否定しませんが、それでも事前に色々と傾向と対策を考えてみることは不可能ではないといえるでしょう。
さて、それでは一体「何度も遊びたくなるボードゲームの特徴」って何でしょうか?私はそれらは大まかに分けて
1.手に取りやすいか?
2.中毒性が高いか?
の2つに分けられると考えます。
そして、それぞれにさらに細かい理由が考えられると思いますので、まずは「手の取りやすさ」から説明させていただきましょう。
「手に取りやすい」ということは、仲間同士で「気軽に遊べる作品」といっても良いでしょうね。ちょっとした時間の合間に遊べたり、長考やダウンタイムが長かったりせず、幅広いプレイヤーを誘いやすい特徴がある作品がこれに該当します。具体的には
・テーマが非常に面白い
・プレイタイムが短い
・ルールがシンプルである
・運の要素がある
・プレイ人数の幅が多い
などが挙げられるでしょうか。
「テーマが面白い」は自分自身が好きであるのはもちろん、例えば王道の「ファンタジー物」とか、「宇宙物」などは、そのテーマだけでワクワクさせられ興味を惹かれる部分が多いので、「これどんな作品ですか?」と食いつかれる確率が高い分、稼働率は必然的に上昇します。
「プレイタイムが短い」は前述のとおり、時間的な制限が少ないことから気軽に持ち出しやすいですし、また繰り返し何度も遊ぶには最適の素養といえるでしょう。決着が早く付くのでプレイヤーに対する負担も少ないのは初心者とかにもオススメしやすかったりします。
「ルールがシンプル」というのも、同じ理由ですね。仕組みがわかりやすいから誰でも気軽に誘いやすい(楽しんでもらえやすい)というのはかなり魅力です。
「運の要素がある」というのは、これは意見が分かれるところかもしれませんが、やはり運の要素が無いと、経験者やゲーマーの方が一方的に勝利する展開が多く、初心者とかが全く勝負に絡めないということで、普段経験者から作品を勧めることが多いゲーム会とかでは、なかなか稼働率は上がらない傾向にあると思います。
「プレイ人数の幅が多い」というのは、例会なんかですと良く「せっかくですから全員で遊べるゲームを・・・」ってパターンが結構ありますので、多人数で遊べるゲームは意外に稼働率が高かったりすることから理由として挙げていました。でもそれほど重要なものではないかもしれません^^;
一方で、「中毒性が高い」というのは、ともすると「初心者には手を出しづらい」という部分が無きにしも非ずな面がありますから、必ずしも「リプレイ欲求」を高める要素にはなるかもしれませんが、「手に取りやすい」という部分では意見が分かれるものかもしれません。それでもやはり「リプレイ欲求が高い」という点に関しては、これは評価しないわけにはいかないでしょうから、こちらについてもある程度理由を挙げてみたいと思います。具体的なところとしては
・戦略性が高い
・展開に多様性がある
・オリジナリティの存在
といったところでしょうか。
「戦略性が高い」というのは、そのまま名作の必須条件ともいえる部分でしょうから、今更説明する必要もないのでしょうけど、プレイヤー側でアレコレ選択する局面が多く、独自の思考性が問われる作品などはやはりその作品をプレイするチャレンジ精神をチクチクと刺激されて、何度も繰り返し遊びたくなる大きな要素だといえるでしょう。特にセッション終了後に色々と反省できるような難易度の高い作品などは、遊び応えがあって多くのゲーマーを魅了するケースが多いですね。
また「展開に多様性がある」というのは、常に色々な展開が生じることによって、ワンパターンな動きを見せないことにより、常にその作品が「新鮮味を失わない」ことを意味します。毎回同じような展開を見せてしまう作品などは、やはり飽きられやすいというか、いわゆる「底」が見えてしまうと、どうしても繰り返し遊ばれなくなる傾向が強まるといえるでしょう。
最後に「オリジナリティの存在」ですが、これはちょっと抽象的な意見になってしまうかもしれないのですが、やはり「その作品」だからこそ楽しめる部分。独特の個性が感じられる作品などは、経年劣化することなく末永く遊ばれる傾向にあると私は感じます。どこか他の名作と呼ばれる作品に似たような部分があったり、単に寄せ集めのシステムだったりすると、どうしてもリプレイ欲求は下がってしまうことでしょう。
ということで、今回は「何度も遊びたくなるボードゲームの特徴」に関してアレコレ自分の考えを述べてみましたが、はたして皆さんの中で共感していただける部分はあったでしょうか?私が挙げたもの以外にももっと他の重要な理由とかもきっとあるでしょうね。
正直、ある程度のレベルのマニアになってしまうと、「闇鍋的」に作品を購入して遊んでいかなければならなくなるのは避けられないのが現状でして、なかなか自分好みの作品だけ、あるいは人気の作品だけという購入の仕方は、ちょっと難しいとは思います。
しかしながら、それでもほんのちょっとでも良いので、購入の前に「これは何回遊ぶかな(遊べそうかな)?」と冷静に自分の好みとかを客観視してみるのは悪いことではないと思います。それだけ、新たに購入する作品に思い入れや愛着がわく可能性が高まりますし、ある程度繰り返し遊ぶことを前提にしてこの趣味を向き合えば、その作品にとっても、あなた自身にとってもとても有益な関係を築けると思います。
自分自身の好みを知り、できるだけ繰り返し遊びそうな作品を狙って購入するというスタイルは、精神的にも物理(スペース)的にも(笑)一番安定していると思います。「闇鍋的」な購入はそれはそれで十分楽しいのですが、金銭的にも時間的もスペース的にも余裕がない場合は、やはりそのやり方はいつか破綻します><気に入った1つの作品を骨の髄までしゃぶりつくす。そんな理想的な遊び方をいつか私もしてみたいですね(無理かな^^;)。byタカハシ
さて、今回のコラムは「何度も遊びたくなるボードゲームの特徴」ということで、普段ゲーム会等で稼動しやすいボードゲーム作品の特徴といいますか、一度遊んだ後にもう一度プレイしたくなる。そういった部分に関する個人的な見解です。
既に当コラムでは過去に「リプレイの可能性」、「リプレイの可能性(その2)」というテーマを取り上げたことがありましたが、その際に「リプレイは大事だけど、正直1回プレイしただけでお腹一杯になる作品もあるよね」的なコメント・意見が結構あったものですから、今回はその辺を少し掘り下げてみようかなと。
私が普段ボードゲームを購入する際に、一番考えることが「この作品は何回くらい遊べるだろうか?」ということです。自分の好み、周りにいる仲間の好み、難易度やプレイ時間等も含めて、どれくらい稼動するかな?という点については、必ず考えるようにはしてます。
もちろん、考えた末に出た結論が「こりゃ1回がせいぜいか^^;?」という場合でも、その作品が自分の好みの作品であれば有無を言わさずに勝手に右手が動いてポチっと注文してしまうことは多々ありますが(笑)、とりあえず脊髄反射的に手当たり次第購入するということは私の場合ほとんどありません。
できれば、2度3度と繰り返し遊べる方が良い作品であることは間違いないでしょうし、逆にせっかく購入しても1回しか遊ばれなかったら寂しすぎますし、第一ボードゲームは高価な買い物ですからなるべく失敗はしたくないという心理は、コレクターやマニアでない限り当然働く部分ですよね。
実際のところ作品の面白さみたいなものは手にとって仲間同士で遊んでみてはじめてわかることですから、あまり期待していなかった作品が、思いのほか面白くてヘビロテになったり、逆に期待しすぎたせいで裏切られ、結局1回しか遊ばなくなったなんてことも当たり前のようにあるでしょうから、確かにこの辺の判断が難しいことは否定しませんが、それでも事前に色々と傾向と対策を考えてみることは不可能ではないといえるでしょう。
さて、それでは一体「何度も遊びたくなるボードゲームの特徴」って何でしょうか?私はそれらは大まかに分けて
1.手に取りやすいか?
2.中毒性が高いか?
の2つに分けられると考えます。
そして、それぞれにさらに細かい理由が考えられると思いますので、まずは「手の取りやすさ」から説明させていただきましょう。
「手に取りやすい」ということは、仲間同士で「気軽に遊べる作品」といっても良いでしょうね。ちょっとした時間の合間に遊べたり、長考やダウンタイムが長かったりせず、幅広いプレイヤーを誘いやすい特徴がある作品がこれに該当します。具体的には
・テーマが非常に面白い
・プレイタイムが短い
・ルールがシンプルである
・運の要素がある
・プレイ人数の幅が多い
などが挙げられるでしょうか。
「テーマが面白い」は自分自身が好きであるのはもちろん、例えば王道の「ファンタジー物」とか、「宇宙物」などは、そのテーマだけでワクワクさせられ興味を惹かれる部分が多いので、「これどんな作品ですか?」と食いつかれる確率が高い分、稼働率は必然的に上昇します。
「プレイタイムが短い」は前述のとおり、時間的な制限が少ないことから気軽に持ち出しやすいですし、また繰り返し何度も遊ぶには最適の素養といえるでしょう。決着が早く付くのでプレイヤーに対する負担も少ないのは初心者とかにもオススメしやすかったりします。
「ルールがシンプル」というのも、同じ理由ですね。仕組みがわかりやすいから誰でも気軽に誘いやすい(楽しんでもらえやすい)というのはかなり魅力です。
「運の要素がある」というのは、これは意見が分かれるところかもしれませんが、やはり運の要素が無いと、経験者やゲーマーの方が一方的に勝利する展開が多く、初心者とかが全く勝負に絡めないということで、普段経験者から作品を勧めることが多いゲーム会とかでは、なかなか稼働率は上がらない傾向にあると思います。
「プレイ人数の幅が多い」というのは、例会なんかですと良く「せっかくですから全員で遊べるゲームを・・・」ってパターンが結構ありますので、多人数で遊べるゲームは意外に稼働率が高かったりすることから理由として挙げていました。でもそれほど重要なものではないかもしれません^^;
一方で、「中毒性が高い」というのは、ともすると「初心者には手を出しづらい」という部分が無きにしも非ずな面がありますから、必ずしも「リプレイ欲求」を高める要素にはなるかもしれませんが、「手に取りやすい」という部分では意見が分かれるものかもしれません。それでもやはり「リプレイ欲求が高い」という点に関しては、これは評価しないわけにはいかないでしょうから、こちらについてもある程度理由を挙げてみたいと思います。具体的なところとしては
・戦略性が高い
・展開に多様性がある
・オリジナリティの存在
といったところでしょうか。
「戦略性が高い」というのは、そのまま名作の必須条件ともいえる部分でしょうから、今更説明する必要もないのでしょうけど、プレイヤー側でアレコレ選択する局面が多く、独自の思考性が問われる作品などはやはりその作品をプレイするチャレンジ精神をチクチクと刺激されて、何度も繰り返し遊びたくなる大きな要素だといえるでしょう。特にセッション終了後に色々と反省できるような難易度の高い作品などは、遊び応えがあって多くのゲーマーを魅了するケースが多いですね。
また「展開に多様性がある」というのは、常に色々な展開が生じることによって、ワンパターンな動きを見せないことにより、常にその作品が「新鮮味を失わない」ことを意味します。毎回同じような展開を見せてしまう作品などは、やはり飽きられやすいというか、いわゆる「底」が見えてしまうと、どうしても繰り返し遊ばれなくなる傾向が強まるといえるでしょう。
最後に「オリジナリティの存在」ですが、これはちょっと抽象的な意見になってしまうかもしれないのですが、やはり「その作品」だからこそ楽しめる部分。独特の個性が感じられる作品などは、経年劣化することなく末永く遊ばれる傾向にあると私は感じます。どこか他の名作と呼ばれる作品に似たような部分があったり、単に寄せ集めのシステムだったりすると、どうしてもリプレイ欲求は下がってしまうことでしょう。
ということで、今回は「何度も遊びたくなるボードゲームの特徴」に関してアレコレ自分の考えを述べてみましたが、はたして皆さんの中で共感していただける部分はあったでしょうか?私が挙げたもの以外にももっと他の重要な理由とかもきっとあるでしょうね。
正直、ある程度のレベルのマニアになってしまうと、「闇鍋的」に作品を購入して遊んでいかなければならなくなるのは避けられないのが現状でして、なかなか自分好みの作品だけ、あるいは人気の作品だけという購入の仕方は、ちょっと難しいとは思います。
しかしながら、それでもほんのちょっとでも良いので、購入の前に「これは何回遊ぶかな(遊べそうかな)?」と冷静に自分の好みとかを客観視してみるのは悪いことではないと思います。それだけ、新たに購入する作品に思い入れや愛着がわく可能性が高まりますし、ある程度繰り返し遊ぶことを前提にしてこの趣味を向き合えば、その作品にとっても、あなた自身にとってもとても有益な関係を築けると思います。
自分自身の好みを知り、できるだけ繰り返し遊びそうな作品を狙って購入するというスタイルは、精神的にも物理(スペース)的にも(笑)一番安定していると思います。「闇鍋的」な購入はそれはそれで十分楽しいのですが、金銭的にも時間的もスペース的にも余裕がない場合は、やはりそのやり方はいつか破綻します><気に入った1つの作品を骨の髄までしゃぶりつくす。そんな理想的な遊び方をいつか私もしてみたいですね(無理かな^^;)。byタカハシ
先日知り合いの方にこんなことを言われました。
「君のボドゲレビュ-は必要以上に褒め過ぎで、けなし過ぎ(笑)」
うん、まぁそれは自覚してますけどね^^;
ということで、今回は「提灯記事の是非」についてのコラムです。
提灯記事-ちょう・ちん・きじ-
他人のために、その長所や業績を誇張して宣伝する記事。
~広辞苑~
この趣味に関するホームペ-ジ、ブログはここ数年でえらい数増えたなぁ~と思うのですが、こと国内のサイトに限っていえば、当NBGCも含めて、正直どこも似たり寄ったりの印象は否めません。
その理由の最たるものが、やはり私は「提灯記事」の存在だと思うんですよね。ボードゲ-ムをプレイした感想、あるいは紹介記事の多くが、どうもやんわりとオブラ-トにくるんだような、どことなく当たり障りのない言葉を選んで書かれているように思えます。
まぁ「提灯記事」というのは、ある対象物を実際のもの以上に持ち上げることですから、読者に必要以上にマイナスの付加価値を与えないようにする(ネガティブコメントを控える)というのは、この場合少しニュアンスが違うとは思いますが、やはりメリハリの少ない記事というのはどうもつまらない印象を受けてしまいます。
私の場合、「提灯」する理由は(別に無理して提灯しているつもりもないんですけどね^^;)これは明確でして、自分でオススメとして紹介する作品に関しては、実際にプレイした感想として「面白かった」という確固たる自信があるのと、既に購入する以前に「これは面白いだろうなぁ~」というある程度の予測が立っているからなんです。何でもかんでも美味しい!と連呼するグルメリポ-タ-よろしく、ある意味最初から美味しいお店を狙って入っているわけですから、事前の脳への刷り込みはとても大きいものがあることは、これは否定できませんね。
一方で、ネガティブなコメントをする理由は、これも至ってシンプルで、どんな作品に対しても、自分の気持ちに正直に答えるようにしようと思っているからです。つまらないと思ったものは、何故つまらないと感じたかを自分なりに分析して、率直にそれを言おうと決めてます。別に格好をつけるつもりもありませんが、自分(の感性)に正直でいることこそレビュアーとしての最低のマナーかなと勝手に考えてます。
普段私達がレビュ-をする理由には、他の人にその作品に興味を持ってもらいたいというもの(紹介記事)、自分なりの感想を伝えたいというもの(評価記事)、それ以外にもシステムを分析したいとか、その目的はいろいろとあると思いますが、まぁ大まかに分類すれば「紹介」か「評価」の2種類だといってよいでしょう。
「紹介」がメインの場合。これはネガティブなコメントは書けません。記事を読んで興味を失ってしまう人が出てしまったら大変です。ですからこの場合「提灯記事」が出現する確率は意外と高いといえます。オモシロポイントはできるだけフォ-カスして、クダラネポイントはできるだけ触れない(触れてもオブラ-トに包む)。基本的にレビュ-の目的は面白さ・楽しさの「共感」ですから、作品の「良い部分」だけを積極的に見せればよいわけです。
逆に「評価」をメインの目的とした場合は、意図的な「提灯記事」というのは、これは少ないでしょう。そもそも「提灯」する理由がありませんからね。ただし、他の大勢の人が面白いと連呼しているから、それに流されて自分の意に反して好評価のレビュ-を書いてしまう人や、あるいはネガティブなコメントに関しては、やはり他人(読者)の目を気にしてセ-ブする(してしまう)人は少なからずいらっしゃることでしょう。
大体ネガティブコメントって書きづらい部分が多いですからね。この趣味の性質上、何度も繰り返して遊んだ上での結論じゃない場合も多いですし、自分以外にその作品を気に入った人もいる可能性は否定できないという事実の前では、あからさまに作品を批判するわけにはいきません(特に他の人の所有ボ-ドゲ-ムを貶すのは、遊ばせてもらった上に「面白くない」とかいうわけですから最低ですよね←私はよくやりますが^^;)。よっぽど自分の鑑識眼に自信がある人とか、周りの目を気にしない人とか、(私みたいに)頭がイカレテル人(爆)でないと、スバッとレビュ-を書くのはかなり勇気が要りますし、難しいといえるでしょう。
それでもですね。これあえて批判を承知で言わせていただきますけど、やはり「提灯記事」って読んでて面白くないんですよね。
どこかオブラ-トに包んであるのがわかるというか、歯に物が挟まっているような感じでレビュ-されているのがわかってしまうと、その(記事の)面白さが全然伝わってこないというか、この人どんなゲ-ムを遊んでも面白いっていうなぁ~とか、いつも同じ点数なんだよなぁ~とか(笑)、そのレビュア-の個性が表現されておらず、また客観的に掴みづらいのは、やはり読み手としては面白みに欠けると思うんですよ。
正直なところ、みなさんネガティブコメントは嫌だ、良くないといいながらも、実はどこかでこっそりと期待している部分は結構大きかったりしませんか^^;?
私なんか特にそうですけど、「これは面白い!」っていう記事と同じくらい、「こりゃダメだ、くだらね~」っていう記事により魅力を感じてしまいます。しかも、それが特に人気の作品だったりすれば、なるほど、この人はこういう部分が嫌だったんだなぁ~と、あくまでもそれに共感できるかどうかは別にして、そのレアな意見は非常に勉強になるからです。
ただ、現状それは難しいということは十分理解してます。日本人はとにかく人と合わせないと気が済まない人種という部分がありますよね。面白い作品は、全員が面白いと感じなければいけない!みたいな。
やはり私もそうですけど自分の価値観に自信が持てないから、どうしてもそういった横並びを期待してしまうんですよね。本当は100人が面白いといっても、その人自身が面白くないと感じたら、それが(その人の)一番正しい評価になるはずですし(もちろんその逆もあるでしょう)。どこかの誰かがあなたのお気に入りの作品をケチョンケチョンに貶していても、鼻で笑ってさえいれば良いだけの話なのですが、どうもそうはいかない。余計なことをいってはいけないみたいな、目に見えないプレッシャーすら感じます。
その辺どうも日本では昔からネガティブコメントに対するアレルギ-が激しい印象を受けます。もっと他のメジャな趣味のようにネガティブなコメントを楽しむというか、うまく利用するというか、各人が余裕をもって受け入れられる文化に育てばいいなぁ~とずっと期待しているんですけど、なかなかそうはうまくいかないようです。
あとそれ以外では、やはり皆さん基本的にボ-ドゲ-ムが好き(愛しているw)というのも大きいと思います。大好きなボ-ドゲ-ムだから、絶対に悪くは言いたくない。もっと多くの人に知ってもらいたい趣味だからこそ、できるだけ楽しそうな雰囲気を伝えたい。これはまさにその通りだと思います。前述の例でいえば「紹介」の部分がとても大きいわけですね。
せっかく仲間内で遊んでみて、面白かったから興味を持ってネットで調べてみたのに、「こんなゲ-ムつまらん」とか、「どこが面白いのかわからん」とかあちこちで酷評されていたら、腹が立つ以前にその人は興味を失ってしまうと思います。普及とかを考えた場合、一番の天敵になりかねないのがそういったネガティブなコメントだともいえるでしょう。
ただそれでも、それでもですよ。私はあえて「提灯記事」をやめて、もっとネガティブコメントを自由に言うことができる環境作りも、そろそろ必要な時期に来たかなぁ~?と思うんですよね。これだけたくさんのボ-ドゲ-ムサイトが存在するのですから、「紹介」記事を書くのは、ある意味それが専売特許みたいな有名な方に全部お任せして、個人のブログとか小さなサイトではもっと自由にネガティブな「評価」をぶちまけてもらえたら個人的には最高です^^;
前回私は「年間ゲ-ム賞は本当に偉いのか?」というコラムをあげました。
いろいろと反響が大きかったようで、普段では考えられないほどのアクセス数がありましたが(ありがとうございます)、あそこであえてネガティブなコメントを連発してみたのは、ある意味一つの実験みたいな部分はありました。あえて「レビュ-」ではなく、「コラム」で紹介したのも実はそれが理由だったりします。
そしてやはり、多くの方には「ネタ」として捉えていただいた反面、中にはダイレクトに記事の内容を読み込んでしまい、悪意さえ感じる(笑)その記事の内容に対して、心底不快に思われた方も少なからずいらっしゃったようで、ネガティブなコメントの威力というか、その劇薬ぶりにはあらためて驚かされました。できる限りファニ-でシニカルに書いたつもりでしたが、私の至らなさのせいで申し訳なかったです><
ただ、あんな感じで「ネガティブ」を楽しめるようになれれば、きっとこの趣味も本物といえるのではないでしょうか?
今まではネガティブなコメントを発するときはフォローを十分にすべきとか、ネガティブに感じた理由をちゃんと示すべきとか、いろいろボードゲームの「楽しさの伝達」を損ないかねない「ネガティブコメント」に対する「予防策」を提案なされる方が多かったですが、ゆくゆくはそういったフォローのあるなしにかかわらず、あるいはネタなどでなく個人の感想としてのより直接的なネガティブなコメントであっても、もっとたくさんの人に大らかに受け入れられるような、そんな懐の深い文化として成長して欲しいと心から願ってます。そのためにはもっともっとボードゲーム自体がメジャなホビーとして普及しないと難しいかもしれませんけどね^^;byタカハシ
「君のボドゲレビュ-は必要以上に褒め過ぎで、けなし過ぎ(笑)」
うん、まぁそれは自覚してますけどね^^;
ということで、今回は「提灯記事の是非」についてのコラムです。
提灯記事-ちょう・ちん・きじ-
他人のために、その長所や業績を誇張して宣伝する記事。
~広辞苑~
この趣味に関するホームペ-ジ、ブログはここ数年でえらい数増えたなぁ~と思うのですが、こと国内のサイトに限っていえば、当NBGCも含めて、正直どこも似たり寄ったりの印象は否めません。
その理由の最たるものが、やはり私は「提灯記事」の存在だと思うんですよね。ボードゲ-ムをプレイした感想、あるいは紹介記事の多くが、どうもやんわりとオブラ-トにくるんだような、どことなく当たり障りのない言葉を選んで書かれているように思えます。
まぁ「提灯記事」というのは、ある対象物を実際のもの以上に持ち上げることですから、読者に必要以上にマイナスの付加価値を与えないようにする(ネガティブコメントを控える)というのは、この場合少しニュアンスが違うとは思いますが、やはりメリハリの少ない記事というのはどうもつまらない印象を受けてしまいます。
私の場合、「提灯」する理由は(別に無理して提灯しているつもりもないんですけどね^^;)これは明確でして、自分でオススメとして紹介する作品に関しては、実際にプレイした感想として「面白かった」という確固たる自信があるのと、既に購入する以前に「これは面白いだろうなぁ~」というある程度の予測が立っているからなんです。何でもかんでも美味しい!と連呼するグルメリポ-タ-よろしく、ある意味最初から美味しいお店を狙って入っているわけですから、事前の脳への刷り込みはとても大きいものがあることは、これは否定できませんね。
一方で、ネガティブなコメントをする理由は、これも至ってシンプルで、どんな作品に対しても、自分の気持ちに正直に答えるようにしようと思っているからです。つまらないと思ったものは、何故つまらないと感じたかを自分なりに分析して、率直にそれを言おうと決めてます。別に格好をつけるつもりもありませんが、自分(の感性)に正直でいることこそレビュアーとしての最低のマナーかなと勝手に考えてます。
普段私達がレビュ-をする理由には、他の人にその作品に興味を持ってもらいたいというもの(紹介記事)、自分なりの感想を伝えたいというもの(評価記事)、それ以外にもシステムを分析したいとか、その目的はいろいろとあると思いますが、まぁ大まかに分類すれば「紹介」か「評価」の2種類だといってよいでしょう。
「紹介」がメインの場合。これはネガティブなコメントは書けません。記事を読んで興味を失ってしまう人が出てしまったら大変です。ですからこの場合「提灯記事」が出現する確率は意外と高いといえます。オモシロポイントはできるだけフォ-カスして、クダラネポイントはできるだけ触れない(触れてもオブラ-トに包む)。基本的にレビュ-の目的は面白さ・楽しさの「共感」ですから、作品の「良い部分」だけを積極的に見せればよいわけです。
逆に「評価」をメインの目的とした場合は、意図的な「提灯記事」というのは、これは少ないでしょう。そもそも「提灯」する理由がありませんからね。ただし、他の大勢の人が面白いと連呼しているから、それに流されて自分の意に反して好評価のレビュ-を書いてしまう人や、あるいはネガティブなコメントに関しては、やはり他人(読者)の目を気にしてセ-ブする(してしまう)人は少なからずいらっしゃることでしょう。
大体ネガティブコメントって書きづらい部分が多いですからね。この趣味の性質上、何度も繰り返して遊んだ上での結論じゃない場合も多いですし、自分以外にその作品を気に入った人もいる可能性は否定できないという事実の前では、あからさまに作品を批判するわけにはいきません(特に他の人の所有ボ-ドゲ-ムを貶すのは、遊ばせてもらった上に「面白くない」とかいうわけですから最低ですよね←私はよくやりますが^^;)。よっぽど自分の鑑識眼に自信がある人とか、周りの目を気にしない人とか、(私みたいに)頭がイカレテル人(爆)でないと、スバッとレビュ-を書くのはかなり勇気が要りますし、難しいといえるでしょう。
それでもですね。これあえて批判を承知で言わせていただきますけど、やはり「提灯記事」って読んでて面白くないんですよね。
どこかオブラ-トに包んであるのがわかるというか、歯に物が挟まっているような感じでレビュ-されているのがわかってしまうと、その(記事の)面白さが全然伝わってこないというか、この人どんなゲ-ムを遊んでも面白いっていうなぁ~とか、いつも同じ点数なんだよなぁ~とか(笑)、そのレビュア-の個性が表現されておらず、また客観的に掴みづらいのは、やはり読み手としては面白みに欠けると思うんですよ。
正直なところ、みなさんネガティブコメントは嫌だ、良くないといいながらも、実はどこかでこっそりと期待している部分は結構大きかったりしませんか^^;?
私なんか特にそうですけど、「これは面白い!」っていう記事と同じくらい、「こりゃダメだ、くだらね~」っていう記事により魅力を感じてしまいます。しかも、それが特に人気の作品だったりすれば、なるほど、この人はこういう部分が嫌だったんだなぁ~と、あくまでもそれに共感できるかどうかは別にして、そのレアな意見は非常に勉強になるからです。
ただ、現状それは難しいということは十分理解してます。日本人はとにかく人と合わせないと気が済まない人種という部分がありますよね。面白い作品は、全員が面白いと感じなければいけない!みたいな。
やはり私もそうですけど自分の価値観に自信が持てないから、どうしてもそういった横並びを期待してしまうんですよね。本当は100人が面白いといっても、その人自身が面白くないと感じたら、それが(その人の)一番正しい評価になるはずですし(もちろんその逆もあるでしょう)。どこかの誰かがあなたのお気に入りの作品をケチョンケチョンに貶していても、鼻で笑ってさえいれば良いだけの話なのですが、どうもそうはいかない。余計なことをいってはいけないみたいな、目に見えないプレッシャーすら感じます。
その辺どうも日本では昔からネガティブコメントに対するアレルギ-が激しい印象を受けます。もっと他のメジャな趣味のようにネガティブなコメントを楽しむというか、うまく利用するというか、各人が余裕をもって受け入れられる文化に育てばいいなぁ~とずっと期待しているんですけど、なかなかそうはうまくいかないようです。
あとそれ以外では、やはり皆さん基本的にボ-ドゲ-ムが好き(愛しているw)というのも大きいと思います。大好きなボ-ドゲ-ムだから、絶対に悪くは言いたくない。もっと多くの人に知ってもらいたい趣味だからこそ、できるだけ楽しそうな雰囲気を伝えたい。これはまさにその通りだと思います。前述の例でいえば「紹介」の部分がとても大きいわけですね。
せっかく仲間内で遊んでみて、面白かったから興味を持ってネットで調べてみたのに、「こんなゲ-ムつまらん」とか、「どこが面白いのかわからん」とかあちこちで酷評されていたら、腹が立つ以前にその人は興味を失ってしまうと思います。普及とかを考えた場合、一番の天敵になりかねないのがそういったネガティブなコメントだともいえるでしょう。
ただそれでも、それでもですよ。私はあえて「提灯記事」をやめて、もっとネガティブコメントを自由に言うことができる環境作りも、そろそろ必要な時期に来たかなぁ~?と思うんですよね。これだけたくさんのボ-ドゲ-ムサイトが存在するのですから、「紹介」記事を書くのは、ある意味それが専売特許みたいな有名な方に全部お任せして、個人のブログとか小さなサイトではもっと自由にネガティブな「評価」をぶちまけてもらえたら個人的には最高です^^;
前回私は「年間ゲ-ム賞は本当に偉いのか?」というコラムをあげました。
いろいろと反響が大きかったようで、普段では考えられないほどのアクセス数がありましたが(ありがとうございます)、あそこであえてネガティブなコメントを連発してみたのは、ある意味一つの実験みたいな部分はありました。あえて「レビュ-」ではなく、「コラム」で紹介したのも実はそれが理由だったりします。
そしてやはり、多くの方には「ネタ」として捉えていただいた反面、中にはダイレクトに記事の内容を読み込んでしまい、悪意さえ感じる(笑)その記事の内容に対して、心底不快に思われた方も少なからずいらっしゃったようで、ネガティブなコメントの威力というか、その劇薬ぶりにはあらためて驚かされました。できる限りファニ-でシニカルに書いたつもりでしたが、私の至らなさのせいで申し訳なかったです><
ただ、あんな感じで「ネガティブ」を楽しめるようになれれば、きっとこの趣味も本物といえるのではないでしょうか?
今まではネガティブなコメントを発するときはフォローを十分にすべきとか、ネガティブに感じた理由をちゃんと示すべきとか、いろいろボードゲームの「楽しさの伝達」を損ないかねない「ネガティブコメント」に対する「予防策」を提案なされる方が多かったですが、ゆくゆくはそういったフォローのあるなしにかかわらず、あるいはネタなどでなく個人の感想としてのより直接的なネガティブなコメントであっても、もっとたくさんの人に大らかに受け入れられるような、そんな懐の深い文化として成長して欲しいと心から願ってます。そのためにはもっともっとボードゲーム自体がメジャなホビーとして普及しないと難しいかもしれませんけどね^^;byタカハシ
先週の日曜日はOASE新潟さんの月例会でした。いつもの常連さん中心で久々に格の進さんも参戦してくださり、充実したセッションが楽しめました♪
ブルゴ-ニュ

まずはアレアの大箱シリ-ズ最新作の『ブルゴ-ニュ』ですね。デザイナ-はS・フェルド。彼はこれで『ラムと名誉』から5作品連続でアレア大箱を担当したことになり、最近ではすっかり専属デザイナ-みたいな感じになりました。フリ-ク向けの作品をデザインさせたら今一番安定感があるデザイナ-といって良いでしょう。
ゲ-ムのシステムは至ってシンプル。サイコロを2個振って、出た目を利用してボ-ド上からタイルを取り、自分のボ-ドに配置していく。上手く配置できるとボ-ナス点がもらえたり、配置するだけで色々な効果が発生したりと、手番でやれることは非常に少ないのですが、意外なことに充実感は十分味わえます。
一見ソロゲ-ムに思えますが、ボ-ド上のタイルは先取りなので他人との絡みも十分ですし、「隣接するようにしか配置できない」というル-ルも上手く機能してます。個々の細かいル-ルを把握するのはちょっと大変ですが、戦略性も非常に高く、2度3度と遊びたくなる感じはまさにフェルドの本領発揮ですね。
今回はセッションの途中で「スミマセン、説明し忘れました^^;」と、大事なル-ルを後から教えられるケ-スが相次ぎ、ちょっと参考試合みたいな感じになってしまいましたが、それでも十分セッションとしては成立してましたし、楽しめました。
今回は作戦として「手番で先に進むこと」を選択。同じくフェルドの『ドラゴンイヤ-』をプレイしたことがある人はすぐにこの作品が「先手有利」なことに気が付くはずです(ボ-ド上のタイルを常に先にとれるので)。「黒タイル」の「船」が後半に固まっているという幸運もあって、終始初手番でプレイできた私は、ラストスパ-トで一気に他を引き離して大差で勝利!まさか「鉱山」ゼロで勝利できるとは思いもよりませんでしたね^^;
相変わらずパステル調で色の識別に苦労するところとか、黄色の特殊タイルをいちいち説明しなければならないところとか、プレイアビリティはお世辞にも高いとは言えないので、なかなかプレイする機会が限られそうなのが残念ですが、私は結構気に入りました。やはりフェルドは安定していると思います。
ゲオス

続いては、池田君の持ち込みリクエストということで『ゲオス』をプレイすることに。コンポ-ネントを広げた瞬間、なんかどこかでプレイした記憶もあるようなデジャヴュな感じでしたが、上手く思い出せず、どうも気のせいのようでした(笑)。
1枚タイルを配置(あるいは置き換え)して得点を得る。その後(好きな)信者駒を獲得して手番終了。部族間の戦争が発生したり、ボ-ナス決算のチップがあったり。なんでしょ『カルカソンヌ』と『アクワイア』と『チグリスユ-フラテス』と『アルカディアの建築士』の要素をちょっとずつ拾い出してきてシンプルにまとめたような感じといってもわかりづらいですよね^^;
実際パッとプレイした感じですと、悪くないんですよ。個人的にはかなり好きなタイプですし、考え所もそれなりにありますし、そりゃさすがに名作の面白い要素をたくさん拾い出してきてるだけはあると思います。ですが、これが何ていうかあまりにも「地味」なんですよね~^^;プレイしていて全くワクワク・ドキドキ感が感じられません。
この辺はゲ-ムのデザインってのは本当に難しいんだなぁ~と痛感させられます。これだけ大量の作品が世に出る時代になると、やはりどこかに「目新しさ」というか、プレイヤ-を唸らせるような、「新しいプレイ感覚を味あわせてくれるシステム」を盛り込んでこないと、いくらうまくまとめ上げていても、どうしても評価は辛口になってしまいますね。
実際のセッションはこれまた地味ぃ~な展開が続くも、比較的戦争の被害が少なかった私が勝利。さすがにこれほどまでに爽快感がないと逆に新鮮で面白かったです(笑)。ほどよく練りこまれた良作ですが、かなり地味なこの作品。どの辺に需要を感じ取ればよいのかイマイチわかりませんでしたが、プレイ時間が短いのは○。どちらかといえば玄人向きかも!?
イントリ-ゴ

続いては格の進さんの持ち込みリクエスト、『イントリ-ゴ』をプレイ。ボ-ナスカ-ドを等間隔で配置して、その間にドラフトしたカ-ドを配置していく。それぞれのボ-ナスカ-ドの両側のカ-ドを比べて強い方がそのボ-ナスを獲得する。ある種類のボ-ナスを4つ得るか、それぞれの種類のボ-ナスを1つずつ集めるかに成功すれば勝利。インストを聞いた時点ではかなりの良作の予感がしました。
そして実際プレイをしてみると、その予感はズバリ的中で、ドラフトで自分のカ-ドをスル-して相手の強いカ-ドを止めたり、相手が何を取ったかを予想したりと、考え所が実に豊富で各プレイヤ-の思惑が交差する見事な作品だと思いました。
ところが、残念なことにワクワクドキドキプレイできたのも中盤まででして、自分も含めた周りのプレイヤ-の進行状況も踏まえると、どうも最後は詰将棋になってきそうな予感。しかも勝利条件が決まっているプレイヤ-も含めて、複数のプレイヤ-が相談しながら実行しなければならないというかなりダルダルの状態になりそうな感じがしてきて、一気に興奮も醒めてしまいました。
実際最後は所持金の差で自分で勝利を決めれる権利を持つ池田君と、それに対抗する私と格の進さんという図式になり、まず私が池田君よりも格の進さんが先に勝つようにカ-ドを配置し、池田君がそれを邪魔することで自分の勝利を放棄しなければならないようにし、その結果最後残った私がうまく勝利できるかどうか?みたいなキングメイカ-の連続みたいな状態になってたのですが、格の進さんがちょっとした勘違いをしてそのまま有利な位置にいた池田君が勝利を確定してしまったという感じでした。
最後は特殊カ-ドを購入できる分、所持金が決め手になるのはだいぶ前からわかってはいたのですが、それ以前にこんな「仕事の連続」みたいな終盤になるのはちょっと萎えますね^^;これで最後までスッキリ行く作品だったら素晴らしい作品だったのでは?と思えるほどシステムの切れは感じられました。惜しいなぁ~><
コ-ド777

続いてはお帰りになられる方が何名かおられたので、全員でこれまた格の進さん持ち込みの『コ-ド777』をプレイすることに。『ドメモ』よろしく、自分からは見えない3つの数字を予想するのですが、数字の構成は『ドメモ』と同じながらも、こちらには「色」という概念が加わっており、ランドルフ爺さんもなかなかひねってきているなぁ~というのが第一印象でした。
また、この作品はいわゆる「一気上がり(自分の数字を一度に全部宣言)」をしていくので、自分の手番では山からヒントカ-ドを引いてきて、それを読み上げ回答することで、他のプレイヤ-に一方的にヒントを出します(例えば「あなたから数字の7がいくつ見えてますか?」とか)。自分の数字が全部わかった人から手を挙げて回答(手番プレイヤ-から時計回りに優先)。3回的中させたら勝利という流れです。
今回のセッションは最後続けざまにズバリな質問が飛び出して3回目のアガリが確定してしまった格の進さんと、最後の1つがわからない私の勝負となりました。手番順的には私の方が先なのでここはギャンブルで宣言するしかありません。この時点で私が数字の「3」を2つ持っていることは知ってました。問題は残りの1つです。直感は「7」でした。最も残り数が多いですし、手元の予想デ-タ的にも高確率で「7」だといってます。でもなぜか他のプレイヤ-はニヤニヤしてます。こ・・・これはもしかして、まさかのオ-ル「3」!?非常に少ない確率ですが、これもまたありえない状況ではありません。
隣に座っている安達さんとか「もう、おかしくてたまらないw」とか言い出してますから、これはありえる!悩みに悩んだ末に私が導き出した答えは「オ-ル3ですね?」でした。
結果は「3」「3」「7」><
はい負けぇ~(笑)。自分を信じられなかったわけですね^^;
この作品。なかなか良くできているとは思うのですが、誰かがアガル度に残り山から引いて来たり、間違えてしまった場合にはせっかく積み重ねた自分の大事なデ-タが全部リセットされたりするのがちょっと辛すぎて、もし同じようなプレイ感覚を求めて楽しむならば、『ドメモ』の方がずっと楽しいんじゃないかなと思いました。色の区別とかも確かに面白い試みだとは思いますが、ちょっと切れ味が鈍っているかなと。巨匠ランドルフ先生に対して失礼かもしれませんが、変に『ドメモ』を焼き増しする必要はなかった気がしました。
ごいた

締めは4人残ったので、久々に『ごいた』を遊ぶことに。今回は私のオリジナルの自作カ-ド版ですが、最近はちゃんと製品版のカ-ドもあるようで(ちなみに本物の竹製の駒はエライ高価です^^;)、もし手に入るようであればかなりおすすめの日本の伝統ペアゲ-ムです。
久々のプレイ過ぎてル-ルを多少間違えておりましたが、プレイ感はほとんど損なわずに楽しんでもらえたと思います。初プレイという池田君はどうだったでしたかね?伝統ゲ-ムなので次からはきちんと正しいル-ルで遊べるように復習しておきますね。
この日は私と小池さんの相性が抜群で、とにかく飛車、角を都合何べん合わせられたでしょうか^^;2枚しかないカ-ドを持たれている確率って3分の1なんですけどね><そんなこんなで1回の勝負も非常に短い『ごいた』。チ-ムを入れ替えながら繰り返し3回も楽しめたのはとても充実感がありました。
この作品。もちろん伝統ゲ-ムならではの豪快さというか、手札次第で一方的にやられてしまう理不尽さがないわけではありませんが(笑)、それ以外の駆け引きの魅力が本当に素晴らしく、奥能登に眠らせておくには本当に惜しい作品だっただけに少しずつ普及が進んでいるのは嬉しい限りですね。是非末永く遊び継がれていって欲しい名作だといえるでしょう。
ということで、都合5作品でしたが未プレイの作品をたくさん遊べたのは新鮮で楽しかったです。印象に残ったのは『ブルゴーニュ』と『イントリーゴ』。どちらももう一度遊んでみたい魅力がありました。特に『ブルゴーニュ』に関しては、最初から全員が正しいルールを熟知しているセッションをもう一度トライしてみたいですね。次回のプレイが楽しみです。byタカハシ
ブルゴ-ニュ

まずはアレアの大箱シリ-ズ最新作の『ブルゴ-ニュ』ですね。デザイナ-はS・フェルド。彼はこれで『ラムと名誉』から5作品連続でアレア大箱を担当したことになり、最近ではすっかり専属デザイナ-みたいな感じになりました。フリ-ク向けの作品をデザインさせたら今一番安定感があるデザイナ-といって良いでしょう。
ゲ-ムのシステムは至ってシンプル。サイコロを2個振って、出た目を利用してボ-ド上からタイルを取り、自分のボ-ドに配置していく。上手く配置できるとボ-ナス点がもらえたり、配置するだけで色々な効果が発生したりと、手番でやれることは非常に少ないのですが、意外なことに充実感は十分味わえます。
一見ソロゲ-ムに思えますが、ボ-ド上のタイルは先取りなので他人との絡みも十分ですし、「隣接するようにしか配置できない」というル-ルも上手く機能してます。個々の細かいル-ルを把握するのはちょっと大変ですが、戦略性も非常に高く、2度3度と遊びたくなる感じはまさにフェルドの本領発揮ですね。
今回はセッションの途中で「スミマセン、説明し忘れました^^;」と、大事なル-ルを後から教えられるケ-スが相次ぎ、ちょっと参考試合みたいな感じになってしまいましたが、それでも十分セッションとしては成立してましたし、楽しめました。
今回は作戦として「手番で先に進むこと」を選択。同じくフェルドの『ドラゴンイヤ-』をプレイしたことがある人はすぐにこの作品が「先手有利」なことに気が付くはずです(ボ-ド上のタイルを常に先にとれるので)。「黒タイル」の「船」が後半に固まっているという幸運もあって、終始初手番でプレイできた私は、ラストスパ-トで一気に他を引き離して大差で勝利!まさか「鉱山」ゼロで勝利できるとは思いもよりませんでしたね^^;
相変わらずパステル調で色の識別に苦労するところとか、黄色の特殊タイルをいちいち説明しなければならないところとか、プレイアビリティはお世辞にも高いとは言えないので、なかなかプレイする機会が限られそうなのが残念ですが、私は結構気に入りました。やはりフェルドは安定していると思います。
ゲオス

続いては、池田君の持ち込みリクエストということで『ゲオス』をプレイすることに。コンポ-ネントを広げた瞬間、なんかどこかでプレイした記憶もあるようなデジャヴュな感じでしたが、上手く思い出せず、どうも気のせいのようでした(笑)。
1枚タイルを配置(あるいは置き換え)して得点を得る。その後(好きな)信者駒を獲得して手番終了。部族間の戦争が発生したり、ボ-ナス決算のチップがあったり。なんでしょ『カルカソンヌ』と『アクワイア』と『チグリスユ-フラテス』と『アルカディアの建築士』の要素をちょっとずつ拾い出してきてシンプルにまとめたような感じといってもわかりづらいですよね^^;
実際パッとプレイした感じですと、悪くないんですよ。個人的にはかなり好きなタイプですし、考え所もそれなりにありますし、そりゃさすがに名作の面白い要素をたくさん拾い出してきてるだけはあると思います。ですが、これが何ていうかあまりにも「地味」なんですよね~^^;プレイしていて全くワクワク・ドキドキ感が感じられません。
この辺はゲ-ムのデザインってのは本当に難しいんだなぁ~と痛感させられます。これだけ大量の作品が世に出る時代になると、やはりどこかに「目新しさ」というか、プレイヤ-を唸らせるような、「新しいプレイ感覚を味あわせてくれるシステム」を盛り込んでこないと、いくらうまくまとめ上げていても、どうしても評価は辛口になってしまいますね。
実際のセッションはこれまた地味ぃ~な展開が続くも、比較的戦争の被害が少なかった私が勝利。さすがにこれほどまでに爽快感がないと逆に新鮮で面白かったです(笑)。ほどよく練りこまれた良作ですが、かなり地味なこの作品。どの辺に需要を感じ取ればよいのかイマイチわかりませんでしたが、プレイ時間が短いのは○。どちらかといえば玄人向きかも!?
イントリ-ゴ

続いては格の進さんの持ち込みリクエスト、『イントリ-ゴ』をプレイ。ボ-ナスカ-ドを等間隔で配置して、その間にドラフトしたカ-ドを配置していく。それぞれのボ-ナスカ-ドの両側のカ-ドを比べて強い方がそのボ-ナスを獲得する。ある種類のボ-ナスを4つ得るか、それぞれの種類のボ-ナスを1つずつ集めるかに成功すれば勝利。インストを聞いた時点ではかなりの良作の予感がしました。
そして実際プレイをしてみると、その予感はズバリ的中で、ドラフトで自分のカ-ドをスル-して相手の強いカ-ドを止めたり、相手が何を取ったかを予想したりと、考え所が実に豊富で各プレイヤ-の思惑が交差する見事な作品だと思いました。
ところが、残念なことにワクワクドキドキプレイできたのも中盤まででして、自分も含めた周りのプレイヤ-の進行状況も踏まえると、どうも最後は詰将棋になってきそうな予感。しかも勝利条件が決まっているプレイヤ-も含めて、複数のプレイヤ-が相談しながら実行しなければならないというかなりダルダルの状態になりそうな感じがしてきて、一気に興奮も醒めてしまいました。
実際最後は所持金の差で自分で勝利を決めれる権利を持つ池田君と、それに対抗する私と格の進さんという図式になり、まず私が池田君よりも格の進さんが先に勝つようにカ-ドを配置し、池田君がそれを邪魔することで自分の勝利を放棄しなければならないようにし、その結果最後残った私がうまく勝利できるかどうか?みたいなキングメイカ-の連続みたいな状態になってたのですが、格の進さんがちょっとした勘違いをしてそのまま有利な位置にいた池田君が勝利を確定してしまったという感じでした。
最後は特殊カ-ドを購入できる分、所持金が決め手になるのはだいぶ前からわかってはいたのですが、それ以前にこんな「仕事の連続」みたいな終盤になるのはちょっと萎えますね^^;これで最後までスッキリ行く作品だったら素晴らしい作品だったのでは?と思えるほどシステムの切れは感じられました。惜しいなぁ~><
コ-ド777

続いてはお帰りになられる方が何名かおられたので、全員でこれまた格の進さん持ち込みの『コ-ド777』をプレイすることに。『ドメモ』よろしく、自分からは見えない3つの数字を予想するのですが、数字の構成は『ドメモ』と同じながらも、こちらには「色」という概念が加わっており、ランドルフ爺さんもなかなかひねってきているなぁ~というのが第一印象でした。
また、この作品はいわゆる「一気上がり(自分の数字を一度に全部宣言)」をしていくので、自分の手番では山からヒントカ-ドを引いてきて、それを読み上げ回答することで、他のプレイヤ-に一方的にヒントを出します(例えば「あなたから数字の7がいくつ見えてますか?」とか)。自分の数字が全部わかった人から手を挙げて回答(手番プレイヤ-から時計回りに優先)。3回的中させたら勝利という流れです。
今回のセッションは最後続けざまにズバリな質問が飛び出して3回目のアガリが確定してしまった格の進さんと、最後の1つがわからない私の勝負となりました。手番順的には私の方が先なのでここはギャンブルで宣言するしかありません。この時点で私が数字の「3」を2つ持っていることは知ってました。問題は残りの1つです。直感は「7」でした。最も残り数が多いですし、手元の予想デ-タ的にも高確率で「7」だといってます。でもなぜか他のプレイヤ-はニヤニヤしてます。こ・・・これはもしかして、まさかのオ-ル「3」!?非常に少ない確率ですが、これもまたありえない状況ではありません。
隣に座っている安達さんとか「もう、おかしくてたまらないw」とか言い出してますから、これはありえる!悩みに悩んだ末に私が導き出した答えは「オ-ル3ですね?」でした。
結果は「3」「3」「7」><
はい負けぇ~(笑)。自分を信じられなかったわけですね^^;
この作品。なかなか良くできているとは思うのですが、誰かがアガル度に残り山から引いて来たり、間違えてしまった場合にはせっかく積み重ねた自分の大事なデ-タが全部リセットされたりするのがちょっと辛すぎて、もし同じようなプレイ感覚を求めて楽しむならば、『ドメモ』の方がずっと楽しいんじゃないかなと思いました。色の区別とかも確かに面白い試みだとは思いますが、ちょっと切れ味が鈍っているかなと。巨匠ランドルフ先生に対して失礼かもしれませんが、変に『ドメモ』を焼き増しする必要はなかった気がしました。
ごいた

締めは4人残ったので、久々に『ごいた』を遊ぶことに。今回は私のオリジナルの自作カ-ド版ですが、最近はちゃんと製品版のカ-ドもあるようで(ちなみに本物の竹製の駒はエライ高価です^^;)、もし手に入るようであればかなりおすすめの日本の伝統ペアゲ-ムです。
久々のプレイ過ぎてル-ルを多少間違えておりましたが、プレイ感はほとんど損なわずに楽しんでもらえたと思います。初プレイという池田君はどうだったでしたかね?伝統ゲ-ムなので次からはきちんと正しいル-ルで遊べるように復習しておきますね。
この日は私と小池さんの相性が抜群で、とにかく飛車、角を都合何べん合わせられたでしょうか^^;2枚しかないカ-ドを持たれている確率って3分の1なんですけどね><そんなこんなで1回の勝負も非常に短い『ごいた』。チ-ムを入れ替えながら繰り返し3回も楽しめたのはとても充実感がありました。
この作品。もちろん伝統ゲ-ムならではの豪快さというか、手札次第で一方的にやられてしまう理不尽さがないわけではありませんが(笑)、それ以外の駆け引きの魅力が本当に素晴らしく、奥能登に眠らせておくには本当に惜しい作品だっただけに少しずつ普及が進んでいるのは嬉しい限りですね。是非末永く遊び継がれていって欲しい名作だといえるでしょう。
ということで、都合5作品でしたが未プレイの作品をたくさん遊べたのは新鮮で楽しかったです。印象に残ったのは『ブルゴーニュ』と『イントリーゴ』。どちらももう一度遊んでみたい魅力がありました。特に『ブルゴーニュ』に関しては、最初から全員が正しいルールを熟知しているセッションをもう一度トライしてみたいですね。次回のプレイが楽しみです。byタカハシ
ゴ-ルデンウィ-クの谷間の平日。仕事の関係上赤い日が黒く、黒い日が赤いS氏に合わせていつもの自宅会を開催。この日の午後に休みをもらうべく、前日のこどもの日にわざわざ出勤した私と、Nさんの3人でいつものように楽しみました。
近衛銃士隊

まずは、先日一方的にミレディ側が勝利してしまったことで、その難易度に問題アリな気がしたイスタリの新作『近衛銃士隊』の(ある意味)リベンジプレイからスタ-ト。S氏はは初プレイということで、私がミレディ担当、彼らは銃士を二人ずつ担当と相成りました。
とりあえず、前回のプレイの反省を生かし、序盤の成長の仕方(特に買い物の仕方など)に対してはNさんからS氏にアドバイスが入り、また私からも多少のヒントを与えながらのプレイが続きます。サイコロを多用するということで、「協力型ゲ-ム」としては非常にバランスが悪いようにも見えるのですが、なかなかどうして、プレイ自体は非常に楽しく遊べます。
そして中盤以降、いよいよ難易度の高さが身に沁み始めるころ、ミレディ側の私も、ヒントは出しつつも決して手を抜かないプレイを続けてましたから、銃士側の相当劣勢な状態が続きます。なかなかクエストに赴く勇気が出ないでいる銃士のケツを無理やり叩き、ようやく覚悟を決めさせると、そこからかなり良い感じで盛り返し始めました。
最後は時間切れギリギリのラストタ-ン。既にダルタニヤンもアトスも力尽きた銃士たちは、アラミスの剣に全てを託します。手番はもう本当に最後の最後。ラストのダイスロ-ルで勝負が決まります。ミレディ側も、銃士側も気合のダイスロ-ル!そしてここで見事最後の敵を打ち取ったNさん。お見事でした^^
いやぁ~。この作品は前回プレイした感じだと本当にクリアは無理なんじゃないの?と思えましたが、意外といけるもんですね。途中さなかでミレディ側のダイス運が悪かったことや、終盤の銃士側のドロ-が神がかっていたこともありましたが、それでもクリアできることを証明できて良かったです。非常に相性が悪いように思えたシステムも、「全然面白かった」と言ってもらえたのも嬉しかったです。今度は銃士側でプレイしたいなぁ。
ロンドン

続いては、前回すっかりこの作品の魅力に取りつかれてしまったS氏の強いリクエストもあったので、『ロンドン』をプレイすることに。私自身この作品に関してはこれでテストプレイを含めて3回目ですが、前回プレイした後すぐに思いついた「ある作戦」を実行することに。
それは「序盤から借金しまくって土地を買いまくる」というものです。とにかくこの作品は貧困マ-カ-の軽減とゲ-ム終了時の点数、「地下鉄」のボ-ナスが見込めるという意味で、土地の価値が非常に高いシステムになっており、また大量のカ-ドのドロ-が付属してることから、前述の作戦がかなり強力なんじゃないかな?という予感がありました。
結論から言えば、これはまさに的中だったようで、序盤でカ-ドを引きまくることで、中盤以降の強力なカ-ドをいち早く引けることと、手札のコントロ-ルを同時に行い、借金というマイナス状況を一気に回復できること。中盤以降も「オムニバス」等のカ-ドを立てれば金銭面で不利にならないことなど、まさに良いことづくめで、かなりの大差で圧勝してしまいました。
個人的には、この手の有力な戦法は、作品にとってはあまり望ましいことではない気がします。メタが存在するというのは一種のバグみたいなもので、ワレスがこのプレイを予想してデザインしたとは思えないからです。いくらル-ル上は問題ないからといって、ゲ-ムの良い部分をだいぶそぎ取るようなこの作戦はちょっと問題アリだったかなと。自分で実践しておいてなんですが、そう痛感しました><
ザバンド-ルの鉱山

続いては、先日S氏が珍しく独自で購入(普段は私が購入して彼に渡すケ-スが多いので)したというこちらの作品をプレイ。普段ボドゲをあまり遊ばない仲間内で遊んでみたところ非常に評判が「悪かった^^;」そうで、是非いつもの面子でもセッションしてみて感想を聞きたかったとのこと。そういわれれば協力しないわけにはいきません。
この作品は、一時期フリークに大人気だった『ザバンドールの笏』を非常にライトにした感じの作品で、いわゆる「拡大再生産」&「競り」がメインのシステムなのですが、『アウトポスト』のリメイクだった『ザバンドールの笏』に比べると、プレイ感は非常に軽いです。交渉といってもお互いの要求がシンプルなのでそれほど負担にはなりませんし、競りも一斉に同時公開で処理されるので煩雑さもほとんどありません。
それぞれのボ-ドやカ-ドに書かれている数字や、効果に関しても非常に練られた印象を受けますし、多種多様なプレイヤ-ボ-ド(今回は基本のボ-ドで遊びましたが)、戦略性の高さなどなど非常にリプレイ欲求をくすぐる要素が満載のはずなのですが・・・これがなぜか全くといって良いほどくすぐられません(爆)。
原因はいくつかあって、まず最も大きなものとしては「拡大再生産ゲ-ム」の最大の魅力といっても良い、終盤のウハウハ感がほとんど感じられないことが挙げられます。コツコツと下準備をして、最終的には大量のリソ-スを得れるようになるからこそ楽しいのに、この作品ではそこまで成長させる要素がありませんし、それ以前にその前にゲ-ムが終わります。これではいくら戦略的に多様性があってもリプレイ欲求は満たされません。
次に、先行有利を直接防ぐ要素がないことが挙げられます。『ザバンドールの笏』では先に立つプレイヤ-が不利になるようなシステムが組み込まれており、それによって強制的に「しゃがむ」ことを要求される部分があったりと、先行プレイヤ-の逃げ切りを許さないシステムが存在しましたが、この作品にはそれがありません。ですので必然的に先に1歩抜け出たプレイヤ-がそのまま押し切るパタ-ンとなり、それを阻止するには下位同士が常に結託して交渉を行う必要がありますが、なかなかそこまで実践するのは難しい気がしました。
最後に、そこそこかかるプレイ時間も問題と言えるでしょう。「拡大再生産」のようなもともとテ-マ自体が長時間プレイを要求しているものをあえてシンプルにまとめようという意欲は、概ね達成されているとは思うのですが、それでもカ-ドの認識などを踏まえると、意外とプレイ時間はかかり、ト-タル的に「ライトな作品」とはとても言えない気がしました。
ということで、実際のセッションも先行逃げ切りで私の圧勝だったのですが、どこか消化不良を起こしたようなプレイ感でしたし、いろいろ見える部分がありながらもリプレイ欲求はかなり低めでした。この作品をプレイするならむしろ『ザバンドールの笏』をリプレイしたいですね。
ロンドン(2戦目)
※写真なし
締めは、S氏のリベンジリクエストがあったので、本日2度目の『ロンドン』をプレイすることに。前述の「借金&土地先行購入作戦」を破りたいので、是非とも再戦させてくれ!というので、あえて同じ作戦で相手をしてあげることにしました(笑)。
そして今回はNさんも私と同じ「土地先行購入作戦」を実践。私ほどアグレッシブではありませんでしたが、それでも積極的に土地を購入しておられたので、私自身の作戦も若干のマイナ-チェンジして、借金の数を減らしつつ、しっかりと建物でも得点を入れていく方向性にシフトさせました。すると最終的には前回よりも30点以上稼いで再び圧勝での勝利。
S氏はわざわざ私の上家に座って、「お前には絶対強いカ-ドを渡さね~!」と息巻いておりましたが、そんなの彼の邪魔プレイは全く気にならない感じで、強いカ-ドは難なく山から引いてこれましたから、この作戦を直接的に邪魔するプレイはなかなか難しい印象を受けました。
結局都合2回この「土地先行購入作戦」を実践してみましたが、これは3人プレ-だからとか関係なく強い気がしました。4人プレ-でも十分通用するじゃないかな?と思わせるほどとても強力です。そしてこの作戦が存在することはもはやこの『ロンドン』の魅力が半減してしまっているといっても過言ではありません(序盤が全くなくなってしまうので)。
セッション後素直に敗北を認め、この作戦の理不尽さを認めたS氏といろいろと話し合って導き出した結論は、「借金は建物を購入する場合にのみ可能」というル-ルを付加することで、ある程度この問題は解決するのではないかというものでした。確かにこれが一番エレガントで、なおかつこの作品の魅力を取り戻すバリアントル-ルだと思います。次回以降は最初からこのル-ルの元でこの作品を遊んでみたいと思います。
ということで、非常に良作に見えた『ロンドン』にバリアントルールを付加しなければならないほどの強力な作戦が見つかってしまったりして、いろいろセッション後の協議が多かったこの日のゲ-ム会。『近衛銃士隊』はまだまだ可能性がありそうでしたし、『ザバンド-ルの鉱山』の仲間内の不人気の理由や、完成度の高さに反するリプレイ欲求の低さの検討なども、結構鋭い意見が飛び交ってかなり盛り上がりましたね。深夜のラーメン屋でとことんボドゲ談義。こういうゲ-ム会は充実度が高くて好きです。また機会があれば開催しましょう。byタカハシ
近衛銃士隊

まずは、先日一方的にミレディ側が勝利してしまったことで、その難易度に問題アリな気がしたイスタリの新作『近衛銃士隊』の(ある意味)リベンジプレイからスタ-ト。S氏はは初プレイということで、私がミレディ担当、彼らは銃士を二人ずつ担当と相成りました。
とりあえず、前回のプレイの反省を生かし、序盤の成長の仕方(特に買い物の仕方など)に対してはNさんからS氏にアドバイスが入り、また私からも多少のヒントを与えながらのプレイが続きます。サイコロを多用するということで、「協力型ゲ-ム」としては非常にバランスが悪いようにも見えるのですが、なかなかどうして、プレイ自体は非常に楽しく遊べます。
そして中盤以降、いよいよ難易度の高さが身に沁み始めるころ、ミレディ側の私も、ヒントは出しつつも決して手を抜かないプレイを続けてましたから、銃士側の相当劣勢な状態が続きます。なかなかクエストに赴く勇気が出ないでいる銃士のケツを無理やり叩き、ようやく覚悟を決めさせると、そこからかなり良い感じで盛り返し始めました。
最後は時間切れギリギリのラストタ-ン。既にダルタニヤンもアトスも力尽きた銃士たちは、アラミスの剣に全てを託します。手番はもう本当に最後の最後。ラストのダイスロ-ルで勝負が決まります。ミレディ側も、銃士側も気合のダイスロ-ル!そしてここで見事最後の敵を打ち取ったNさん。お見事でした^^
いやぁ~。この作品は前回プレイした感じだと本当にクリアは無理なんじゃないの?と思えましたが、意外といけるもんですね。途中さなかでミレディ側のダイス運が悪かったことや、終盤の銃士側のドロ-が神がかっていたこともありましたが、それでもクリアできることを証明できて良かったです。非常に相性が悪いように思えたシステムも、「全然面白かった」と言ってもらえたのも嬉しかったです。今度は銃士側でプレイしたいなぁ。
ロンドン

続いては、前回すっかりこの作品の魅力に取りつかれてしまったS氏の強いリクエストもあったので、『ロンドン』をプレイすることに。私自身この作品に関してはこれでテストプレイを含めて3回目ですが、前回プレイした後すぐに思いついた「ある作戦」を実行することに。
それは「序盤から借金しまくって土地を買いまくる」というものです。とにかくこの作品は貧困マ-カ-の軽減とゲ-ム終了時の点数、「地下鉄」のボ-ナスが見込めるという意味で、土地の価値が非常に高いシステムになっており、また大量のカ-ドのドロ-が付属してることから、前述の作戦がかなり強力なんじゃないかな?という予感がありました。
結論から言えば、これはまさに的中だったようで、序盤でカ-ドを引きまくることで、中盤以降の強力なカ-ドをいち早く引けることと、手札のコントロ-ルを同時に行い、借金というマイナス状況を一気に回復できること。中盤以降も「オムニバス」等のカ-ドを立てれば金銭面で不利にならないことなど、まさに良いことづくめで、かなりの大差で圧勝してしまいました。
個人的には、この手の有力な戦法は、作品にとってはあまり望ましいことではない気がします。メタが存在するというのは一種のバグみたいなもので、ワレスがこのプレイを予想してデザインしたとは思えないからです。いくらル-ル上は問題ないからといって、ゲ-ムの良い部分をだいぶそぎ取るようなこの作戦はちょっと問題アリだったかなと。自分で実践しておいてなんですが、そう痛感しました><
ザバンド-ルの鉱山

続いては、先日S氏が珍しく独自で購入(普段は私が購入して彼に渡すケ-スが多いので)したというこちらの作品をプレイ。普段ボドゲをあまり遊ばない仲間内で遊んでみたところ非常に評判が「悪かった^^;」そうで、是非いつもの面子でもセッションしてみて感想を聞きたかったとのこと。そういわれれば協力しないわけにはいきません。
この作品は、一時期フリークに大人気だった『ザバンドールの笏』を非常にライトにした感じの作品で、いわゆる「拡大再生産」&「競り」がメインのシステムなのですが、『アウトポスト』のリメイクだった『ザバンドールの笏』に比べると、プレイ感は非常に軽いです。交渉といってもお互いの要求がシンプルなのでそれほど負担にはなりませんし、競りも一斉に同時公開で処理されるので煩雑さもほとんどありません。
それぞれのボ-ドやカ-ドに書かれている数字や、効果に関しても非常に練られた印象を受けますし、多種多様なプレイヤ-ボ-ド(今回は基本のボ-ドで遊びましたが)、戦略性の高さなどなど非常にリプレイ欲求をくすぐる要素が満載のはずなのですが・・・これがなぜか全くといって良いほどくすぐられません(爆)。
原因はいくつかあって、まず最も大きなものとしては「拡大再生産ゲ-ム」の最大の魅力といっても良い、終盤のウハウハ感がほとんど感じられないことが挙げられます。コツコツと下準備をして、最終的には大量のリソ-スを得れるようになるからこそ楽しいのに、この作品ではそこまで成長させる要素がありませんし、それ以前にその前にゲ-ムが終わります。これではいくら戦略的に多様性があってもリプレイ欲求は満たされません。
次に、先行有利を直接防ぐ要素がないことが挙げられます。『ザバンドールの笏』では先に立つプレイヤ-が不利になるようなシステムが組み込まれており、それによって強制的に「しゃがむ」ことを要求される部分があったりと、先行プレイヤ-の逃げ切りを許さないシステムが存在しましたが、この作品にはそれがありません。ですので必然的に先に1歩抜け出たプレイヤ-がそのまま押し切るパタ-ンとなり、それを阻止するには下位同士が常に結託して交渉を行う必要がありますが、なかなかそこまで実践するのは難しい気がしました。
最後に、そこそこかかるプレイ時間も問題と言えるでしょう。「拡大再生産」のようなもともとテ-マ自体が長時間プレイを要求しているものをあえてシンプルにまとめようという意欲は、概ね達成されているとは思うのですが、それでもカ-ドの認識などを踏まえると、意外とプレイ時間はかかり、ト-タル的に「ライトな作品」とはとても言えない気がしました。
ということで、実際のセッションも先行逃げ切りで私の圧勝だったのですが、どこか消化不良を起こしたようなプレイ感でしたし、いろいろ見える部分がありながらもリプレイ欲求はかなり低めでした。この作品をプレイするならむしろ『ザバンドールの笏』をリプレイしたいですね。
ロンドン(2戦目)
※写真なし
締めは、S氏のリベンジリクエストがあったので、本日2度目の『ロンドン』をプレイすることに。前述の「借金&土地先行購入作戦」を破りたいので、是非とも再戦させてくれ!というので、あえて同じ作戦で相手をしてあげることにしました(笑)。
そして今回はNさんも私と同じ「土地先行購入作戦」を実践。私ほどアグレッシブではありませんでしたが、それでも積極的に土地を購入しておられたので、私自身の作戦も若干のマイナ-チェンジして、借金の数を減らしつつ、しっかりと建物でも得点を入れていく方向性にシフトさせました。すると最終的には前回よりも30点以上稼いで再び圧勝での勝利。
S氏はわざわざ私の上家に座って、「お前には絶対強いカ-ドを渡さね~!」と息巻いておりましたが、そんなの彼の邪魔プレイは全く気にならない感じで、強いカ-ドは難なく山から引いてこれましたから、この作戦を直接的に邪魔するプレイはなかなか難しい印象を受けました。
結局都合2回この「土地先行購入作戦」を実践してみましたが、これは3人プレ-だからとか関係なく強い気がしました。4人プレ-でも十分通用するじゃないかな?と思わせるほどとても強力です。そしてこの作戦が存在することはもはやこの『ロンドン』の魅力が半減してしまっているといっても過言ではありません(序盤が全くなくなってしまうので)。
セッション後素直に敗北を認め、この作戦の理不尽さを認めたS氏といろいろと話し合って導き出した結論は、「借金は建物を購入する場合にのみ可能」というル-ルを付加することで、ある程度この問題は解決するのではないかというものでした。確かにこれが一番エレガントで、なおかつこの作品の魅力を取り戻すバリアントル-ルだと思います。次回以降は最初からこのル-ルの元でこの作品を遊んでみたいと思います。
ということで、非常に良作に見えた『ロンドン』にバリアントルールを付加しなければならないほどの強力な作戦が見つかってしまったりして、いろいろセッション後の協議が多かったこの日のゲ-ム会。『近衛銃士隊』はまだまだ可能性がありそうでしたし、『ザバンド-ルの鉱山』の仲間内の不人気の理由や、完成度の高さに反するリプレイ欲求の低さの検討なども、結構鋭い意見が飛び交ってかなり盛り上がりましたね。深夜のラーメン屋でとことんボドゲ談義。こういうゲ-ム会は充実度が高くて好きです。また機会があれば開催しましょう。byタカハシ
先日ジ-ピ-さんから最新の日本語版『カタンの開拓者』が発売されました。この作品の更なる普及を求めるべく、協力団体として登録した全国のサ-クルさん(各県最低1つを目指しているそうです)にサンプルを送付して下さるという太っ腹ぶり。さっそくNBGCにも送られてきましたので、ささやかながら最新の『カタンの開拓者』をレビュ-をしたいと思います。
カタンの開拓者(2011年日本語版)

まずは外箱。トライソフト版のあの平べったいものよりもだいぶ厚みを増して、ほぼ現行のドイツ版と同じサイズになってます。タテヨコの長さもほとんど同じなんですけど、問題はその材質と構造ですね。何故かマジックテ-プ付きで開く変な上板が付いていたりするのはまだしも、なんとこのジ-ピ-版は「横開け方式」を採用してるんですよね。これ、ドイツゲ-ム愛好家にすれば「ちょっと安っぽいかなぁ~」といった感じです^^;
耐久性の問題とかは特にないのでしょうけど、妙にテラテラした厚紙の材質は経年劣化ですぐにボロボロになりそうですし(特に開け口の狭い部分)、何故現行のドイツ版と同じような箱にしなかったのかは疑問です(コスト面で問題あったのかな?)。

肝心の中身は、品質的にはほとんど問題なしのレベルでしたね。タイルは最初若干薄いかも!?とも思いましたが、実際に比べてみると今までのものとほとんど差がないものでしたし、品質面でのプレイ感は全く一緒といってよいでしょう。微妙にイラストが変更されてましたが(ヒツジがどんどんリアルになっているw砂漠がちょっとわかりづらいかも!?)、これも慣れでしょうしね(昔のシンプルな方が絶対!ということはありません)。

ボーナスタイルも微妙に変化。建設コストカードももちろん入ってます。

カ-ドも若干変更気味(タイルが変わっているので当然ですが^^;)。とにかく「発展カ-ドが日本語である」っていう必須条件は見事にクリアされてます。なんてったって、これがあるからこその「日本語版」ですからね。

海タイルはドイツ版の「枠方式」をそのまま継承。これ、準備が非常に楽でいいんですよね。私もこのためにわざわざタイルと資源カ-ドを現行のドイツ版と入れ替えてるくらいです。

駒もドイツ版をそのまま継承。これは個人的には残念な感じ。慣れもあるかもしれませんがやはりプラスチックは味気ないです><シンプルですが木製の駒にこそ『カタンの開拓者』の品格があったと思います。

盗賊駒もドイツ版と同じ。これは好き好きですね。個人的には盗賊駒に関してはオリジナルで入れ替えるのが面白いと思います(私は普段昔バネストさんで購入した黒いドデカポ-ンを使用してます。プレイするたびに非常に好評です^^;)。

中身は意外とスッキリ。収まりも悪くないですね。嬉しいのは現行ドイツ版と同じくカ-ドトレイが付いていること。これもあると便利なアイテムなので、私も普段愛用させてもらってます。
ということで、総合的に見たらどうなんでしょう。これいくらなんですか?アマゾンだと3,000円切る感じですか?まぁ既にトライソフト版をお持ちの方ならわざわざ買い直す必要はないと思いますが、3,000円以下でこのレベルなら全然アリでしょう。少なくても現行のドイツ版を買うよりかはましだと思います。
トライソフト版をお持ちの方にしたって、ボロボロになったカ-ドやタイルをこの最新日本語版でリフレッシュしたり、便利な海タイルの枠や、カ-ドトレイを手に入れるために購入を検討するのはアリでしょうね。私がトライソフト版を購入した時は5千円握りしめて、(ちょっと個性的な品揃えの)ホビ-ショップに特攻してましたからね。購入のしやすさや値段の安さとかは段違いに良くなっていると思います。
外箱の貧弱さ(安っぽさ)、駒がプラスチックだったこと、この2つは非常に残念な仕様でしたが、それを差し引いてもスペックは十分感じられます。何より制作会社自体がある程度「普及」を念頭に置いているように感じられる点は好印象です。
『カタンの開拓者』が今更でない人達にとっては、ホント数年ぶりの「日本語版」の発売です。どれほどのロット数作られたのかはわかりませんが、この機に入手しておいても損はないと思いますよ。発売から15年目という節目の年に発売された日本語版スタンダ-ド『カタンの開拓者』。是非御家族や御友人と一緒にこの歴史的名作を楽しんでみてください♪byタカハシ
カタンの開拓者(2011年日本語版)

まずは外箱。トライソフト版のあの平べったいものよりもだいぶ厚みを増して、ほぼ現行のドイツ版と同じサイズになってます。タテヨコの長さもほとんど同じなんですけど、問題はその材質と構造ですね。何故かマジックテ-プ付きで開く変な上板が付いていたりするのはまだしも、なんとこのジ-ピ-版は「横開け方式」を採用してるんですよね。これ、ドイツゲ-ム愛好家にすれば「ちょっと安っぽいかなぁ~」といった感じです^^;
耐久性の問題とかは特にないのでしょうけど、妙にテラテラした厚紙の材質は経年劣化ですぐにボロボロになりそうですし(特に開け口の狭い部分)、何故現行のドイツ版と同じような箱にしなかったのかは疑問です(コスト面で問題あったのかな?)。

肝心の中身は、品質的にはほとんど問題なしのレベルでしたね。タイルは最初若干薄いかも!?とも思いましたが、実際に比べてみると今までのものとほとんど差がないものでしたし、品質面でのプレイ感は全く一緒といってよいでしょう。微妙にイラストが変更されてましたが(ヒツジがどんどんリアルになっているw砂漠がちょっとわかりづらいかも!?)、これも慣れでしょうしね(昔のシンプルな方が絶対!ということはありません)。

ボーナスタイルも微妙に変化。建設コストカードももちろん入ってます。

カ-ドも若干変更気味(タイルが変わっているので当然ですが^^;)。とにかく「発展カ-ドが日本語である」っていう必須条件は見事にクリアされてます。なんてったって、これがあるからこその「日本語版」ですからね。

海タイルはドイツ版の「枠方式」をそのまま継承。これ、準備が非常に楽でいいんですよね。私もこのためにわざわざタイルと資源カ-ドを現行のドイツ版と入れ替えてるくらいです。

駒もドイツ版をそのまま継承。これは個人的には残念な感じ。慣れもあるかもしれませんがやはりプラスチックは味気ないです><シンプルですが木製の駒にこそ『カタンの開拓者』の品格があったと思います。

盗賊駒もドイツ版と同じ。これは好き好きですね。個人的には盗賊駒に関してはオリジナルで入れ替えるのが面白いと思います(私は普段昔バネストさんで購入した黒いドデカポ-ンを使用してます。プレイするたびに非常に好評です^^;)。

中身は意外とスッキリ。収まりも悪くないですね。嬉しいのは現行ドイツ版と同じくカ-ドトレイが付いていること。これもあると便利なアイテムなので、私も普段愛用させてもらってます。
ということで、総合的に見たらどうなんでしょう。これいくらなんですか?アマゾンだと3,000円切る感じですか?まぁ既にトライソフト版をお持ちの方ならわざわざ買い直す必要はないと思いますが、3,000円以下でこのレベルなら全然アリでしょう。少なくても現行のドイツ版を買うよりかはましだと思います。
トライソフト版をお持ちの方にしたって、ボロボロになったカ-ドやタイルをこの最新日本語版でリフレッシュしたり、便利な海タイルの枠や、カ-ドトレイを手に入れるために購入を検討するのはアリでしょうね。私がトライソフト版を購入した時は5千円握りしめて、(ちょっと個性的な品揃えの)ホビ-ショップに特攻してましたからね。購入のしやすさや値段の安さとかは段違いに良くなっていると思います。
外箱の貧弱さ(安っぽさ)、駒がプラスチックだったこと、この2つは非常に残念な仕様でしたが、それを差し引いてもスペックは十分感じられます。何より制作会社自体がある程度「普及」を念頭に置いているように感じられる点は好印象です。
『カタンの開拓者』が今更でない人達にとっては、ホント数年ぶりの「日本語版」の発売です。どれほどのロット数作られたのかはわかりませんが、この機に入手しておいても損はないと思いますよ。発売から15年目という節目の年に発売された日本語版スタンダ-ド『カタンの開拓者』。是非御家族や御友人と一緒にこの歴史的名作を楽しんでみてください♪byタカハシ